Suzuka to the world!!

〜鈴鹿の山から世界の山へ〜 山岳スキーレーサー小寺 教夫が送るMountain life のブログです。

今日は移動日TGVの旅♫ミュンヘン*パリ*トゥールーズ

2019-01-21 16:05:20 | 2018/2019 ISMF World Cup
今日はミュンヘンからアンドラへの経由地、フランス南西部の都市トゥールーズまで移動です。



フランスの高速鉄道TGVで約10時間、パリでの乗り換えも入れると12時間の大移動ですが、ヨーロッパでの鉄道は快適な旅が楽しめます♫





せっかくドイツまで来たので、朝食にソーセージ♫



サンドウィッチも野菜がたっぷりでボリュームがあります。



短期間にレースが集中するワールドカップシリーズの中にあって、ただ列車に揺られ車窓を眺めるだけの1日というのは、貴重なリラックスDayと言えます。



パリには初めてやって来ましたが、PARIS EST駅で降りて、トゥールーズ行きの列車の出るPARIS MONTPARNASSE駅までは地下鉄で移動。



乗車時間は10分くらいでしょうか?



せっかくのパリでしたが、空すら見ることなく地下だけで通過(笑)観光ではなく、ここへはレースをしに来ているのですから仕方ないです。



明日はいよいよアンドラ、早速、レースに向けた調整トレーニングが始まります。しっかりとリフレッシュして、週末に向けてコンディションを上げて行きたいと思います。


2018/2019WC Bischofshofen インディビジュアルレース

2019-01-20 14:41:49 | 2018/2019 ISMF World Cup
今日はインディビジュアルレース、長距離のレースでした。



結果は出走58人中54位、完走者の中では最後のゴールでしたが、リタイアやギアトラブルも勝負の内!体調不良もギアトラブルもなく最後まで走り切ったことで、まずは一歩前進です。



54位の数字に対する考え方は様々だと思いますが、私自身は良いレースをしています。昨シーズンまで日本やアジアでやってきたレースより、着実に前進したレースをできています。それでも世界とはこれだけ違ってしまう、今はそれが現実ということだけです。



かなり差はありますが、気持ちの中に諦めはまったく感じていません。彼らと同じレースに立ち続けることで、間違いなくこの先、差を埋めていけると信じています。



レース中は今日も声援がすごかったです。ダイ!ダイ!ダイ!アレ!アレ!アレ!ジャパン!ジャパン!アップ!アップ!アップ!気を抜く間はありません(笑)



シャンツェを通過する際には「ジャパン!ジャパン!今年、このシャンツェでジャンプ週間を勝ったのは日本のリョーユー コバヤシだ!GANBARE!GANBARE!」というアナウンスも入っていました。注目を集めるアナウンスに話題を提供してくれた小林選手に感謝です。



ゴール後はボランティアスタッフ、ISMFスタッフ、観客、他国の選手からたくさん声をかけてもらいました。ご飯食べてると、陽気なおじさま達からは乾杯も飛んできて一杯♫(笑)



「あなたは転戦しながら伸びて行くだけだ!」その言葉の通り、次に向けて早速動き出したいと思います。



次戦は来週、アンドラです!

I did the race!
This is my start to the world challenge.
Danke Bischofshofen!
Danke Alle!
See you next race in Andorra!!!!

ビショフスホーフェンのご紹介

2019-01-20 04:52:32 | 2018/2019 ISMF World Cup
ビショフスホーフェンはオーストリアのザルツブルクの南に位置する人口10,000人ほどの小さな街です。



駅を降りると、その向かい側、西側に街が広がります。



南北に走るひとつ目の通りには観光協会や商店、ショッピングモールが並んでいます。





そして、もうひとつ西側の通りに入ると、とても閑静な感じ。



ホテルやペンションも、それほど数は無いようで、とてもコンパクトな街です。



そんなこの街が有名なのは、何と言ってもスキージャンプ!!



街の住宅街を抜けた先にあるパウル=アウサーライトナーシャンツェは年末年始にドイツとオーストリアで4大会が集中開催されるジャンプ週間の開催地です。



このジャンプ週間は1952年に始まり、ジャンプワールドカップより古くからの歴史を持つ大会。



つい先日、日本の小林陵侑選手が4戦全勝の快挙を達成したことでも記憶に新しいと思います。



歴代優勝者の名前が刻まれたモニュメントにはまだ小林選手の名はありませんでしたが、1998年の優勝者には長野五輪の英雄、船木和喜選手の名前がありました。



シャンツェ周辺は市民のスポーツエリアの様で、クロスカントリースキーのコースや遊歩道があったり、バックカントリースキーのための道標が整備されています。





森の中を進んでいくと夏は牧場や林道となる場所が広がっていて、山に入らなくてもそう言ったところを利用してスキーを楽しむことができます。



老いも若きも、人々にとって山でスキーを楽しむことは身近なことらしく、ある時はかなりご高齢(失礼?)のご婦人が軽やかなターンでかっこよく斜面を降りて行かれました♫



今回、レースのために入ったエリアは最高点でも1300mほどだったので森林限界は超えませんでしたが、それでも周りを見渡せば絶景ばかり。







午前中は山でスキーを楽しんで、午後は街でゆっくりとビールやワインをいただく♫ビショフスホーフェンはそんな過ごし方が似合う、静かで小さな街です。




コースインスペクション & Grazie!

2019-01-19 19:35:34 | 2018/2019 ISMF World Cup
今朝はパーフェクトな朝焼けから1日が始まりました♫



そんな今日はワールドカップは休養日。インディビジュアルのコース下見と、オーストリアの国内レースが行われました。



私はすでにビショフスホーフェンに着いた日から毎日コースに出ていましたので、下見回数ならどこの国よりも多いくらいです。



明日に疲労を残さない程度のペースで歩きながら他国の選手の動きを観察したり、後ろに付いて動きをコピーしたり、日本にはこの競技の教科書はまだ存在しないので、すべてが参考材料になります。



今シーズン、出国前に日本で教えていただいた事をベースに、こちらでも試行錯誤。自分なりの感触として、いくらか楽にスピードを保てるようになったと思います。骨格の違いなど、単純に海外勢を真似れば良いということではありませんが、たくさんのヒントがそこにはあります。



トランジットでも取り入れられる動きを発見。たったワンアクションですが、そのコンマ数秒の短縮に意味があります。国をあげて研究、強化を受けている彼らは本当にいろいろと持っています。



下見のあとは私が今季から使用しているビンディングブランド、ATKのテントへ。少し頼みたい作業があり、一昨日からメールで連絡を取り合っていました。



本国のプロダクトマネージャー自らが手際よく20分で作業を完了。レース会場でここまでのサポート対応ができる、当たり前ですが各メーカーはどこも本気です。



今回の作業に併せて、ワールドカップレーサーだけにATKが提供しているスペシャルチューンを受けました。



たったパーツひとつの交換ですが、はっきりと違いがわかります。このコンマ数秒の短縮のために、メーカーは日々研究をしてくれています。バックアップしてくれているメーカーやブランド、そして私たちは間違いなく世界を目指すひとつのチームです!Grazie!



夕方には盛大なオープニングセレモニーが開催され、あとは明日のインディビジュアルのスタートに備えます。



明日は日本時間17時のスタートです♫

2018/2019WCビショフスホーフェン スプリント

2019-01-18 21:18:55 | 2018/2019 ISMF World Cup
ついに2018/2019シーズンのISMF World Cupが開幕しました!初日の今日はナイターでスプリント種目。



まずは結果は成年男子で53位の最下位、厳しいヨーロッパの洗礼を受ける結末となりました。



レース前のブリーフィングはだいたいいつも同じ内容ですが、今回はとにかくトランジットに細かな指定がいくつも入っていました。実演者がスペイン語、それを司会者が英語に訳すという形での説明。ビンディングをはめる順番がどうだとか、ポールを持つタイミングがどうだとか、とにかく細かい。細かいだけなら良いのですが、要所要所にペナルティという言葉が入ります…



絶対にそのペナルティだけは避けたいので、ブリーフィング後にジャッジ主任を捕まえてレクチャーを受け、あとはコースインスペクションの際に他国の選手を観察したり、現場にいるジャッジに確認を繰り返して、自分の理解に間違いがないか確認をしました。



ジャンプ台を使ったコースの方はエキサイティングそのもの!ジャンプ台というものに初めて足を踏み入れましたが、想像以上の傾斜でした。ツボ足区間はとにかく見上げる角度がすごい!



そしてもちろん、滑降も同じく強烈!



先に行われたジュニアのレースの影響もあり、カリカリの斜面がさらに荒れてトップ選手でも苦戦するほどです。



迎えた予備予選は昨年のランキングを反映したスタート順。昨年は年間ランキング29位だったので、斜面のコンディションがまだ良い前半組でのスタートでした。



コースのすべてで、アレ!アレ!アレ!だとか、ダイ!ダイ!ダイ!というヨーロッパらしい大声援が飛んで来て、鐘の音もすごくて最高の雰囲気。力が出ます!



結果は最下位でしたが、率直な自己評価はヨーロッパできちんと自分のレースが出来た事にまずは手応えを感じています。

言葉の壁、時差、環境の違いetc...ここまでハードルはいくつもありましたが、それをクリアして出走できたことが私の世界への第一歩です。



ワールドカップは各国のトップメンバーが世界一を争う場所、ボコボコにやられましたが、ここに飛び込んで来て本当に良かったと思います!

この環境からは成長しか生まれないので、どんどん彼らの強さを吸収して、少しでも良いレースができる様にがんばります。

アジアから唯一の出場者、転戦者ということで、いろんなところで注目をいただいています♫