【タックの放浪記】  思えば遠くへきたもんだ・・・     by Tack SHIMIZU

心に刻まれたその一瞬、心に響いたその一言、心が震えたその想いを徒然と書き記したい。この記憶から消え去る前に…

あの頃のこと~ 御殿山ヒルズを見上げながら

2013年12月10日 | 徒然日記
僕は、新幹線にて上京する際、必ず品川駅手前の北品川で左上を見上げる。

そう、そこには御殿山ヒルズがある。

20数年前からそう呼ばれてきたそこは、恐らく巷で何某ヒルズと呼ばれる初めてのビルではないであろうか…

そして、そこには当時、僕が社会人として貴重なる最初の三年間を学ばさせて頂いたKODAK JAPANの本社があった。

あの頃のOfficeはというと、まさに今となっては死語であるトレンディドラマに出てくるようなものであった。

所属していた事業部のセールスプロモーションにあった僕のデスクは、一般的な事務デスクの優に2台分はあり、其れらがパテーションで各人毎に仕切られてあった。

未だ携帯電話の普及率が恐らく2%もなかったであろうその時代、既に我々はPROFSと呼ばれる電子メールを用い、全国何処の営業拠点からでも米国のマーケティングや製造担当者らとコレポンのやりとりをしていた。

それがどのような仕組みで送受信されているか知る由もなく、ただ当たり前のように活用していた。

当時は勿論、日本語でのやりとりなどはなく、国内でも英語でのやりとりが至って普通であり、そんな中、僕は沢山の恥をかきつつ語学を学習したものであった。

当時、僕はある種のフィルムの国内シェアを上げる事を自身のタスクと任され、全国津々浦々飛び回っていた。

ひと月に14回。

僕が最も多く飛行機に乗った回数である。

これは僕の中のこれまでの、そしてこれから先も破る事のないであろう記録である。そして、勿論、出張は飛行機だけではなく、如何に彼方此方に出向いていたか分かってもらえよう。

話が少し逸れてしまったが、御殿山ヒルズ、其処には僕には華々しく、忘れる事の出来ない時間と経験があるのだ。

そしてそれがあり、今の自分があるといっても過言ではない。

いや、正しくあの3年間こそが、今の僕のビジネスベースだと断言できるのだ。

だからいつも上京の際は、品川駅手前左上の御殿山ヒルズを下から見上げ、少しセピアがかったあの頃の記憶を呼び戻そうとするのである。

それは決して過去を懐かしむためではなく、その当時の尊敬すべき諸先輩や今を活躍する同僚らに遅れる事なく尽力しようと自身に喝を入れるためのものなのである。


あの頃のこと~ 御殿山ヒルズを見上げながら