6点は「十分楽しめる」ランクです。
★2023年8月23日 更新
愛の不時着(6点)
●ジャンル: ラブストーリー
●ヒョンビン、ソン・イエジン 主演
韓国財閥令嬢で実業家のユン・セリ(ソン・イエジン)がパラグライダーで飛行中に竜巻に遭遇し、南北非武装地帯に不時着したところから始まるお話。それを発見した当時非武装地帯を警備していた中隊長のイ・ジョンヒョク(ヒョンビン)が、彼女を秘密裏に南へ帰そうとあの手この手で試みるものの、なかなかうまく行かない。かくまって生活をともにしているうちに2人は惹かれ合うというストーリー。電力不足ですぐに停電したり、南の商品を闇で売っていたり、韓国ドラマ通の隊員がいて「今南ではこういうのが流行ってる」みたいな話をしたり、南北のギャップを面白く取り入れて飽きさせない仕組みになっている。
IRIS(6点)
●ジャンル: スパイアクション
●イ・ビョンホン、キム・テヒ 主演
朝鮮半島統一をめぐって、北と南の双方のせめぎ合いが大きなテーマ。Ⅱよりも主人公ヒョンジュン(イ・ビョンホン)とスンヒ(キム・テヒ)のメローがかなり色濃くからんでいる。ハンガリーでのロケシーンはカーアクションも含めてかなり迫力があり、一方日本の秋田でのロケはどちらかというとひなびた田舎のおっとりとしたシーンになっている。戦闘シーンや拷問など残酷な描写も多く、そういうのが苦手な人には向かないかも。
IRISⅡ(6点)
●ジャンル: スパイアクション
●チャン・ヒョク、イ・ダヘ 主演
NSS(大韓民国の国家情報局)と秘密組織・アイリスのせめぎ合いに、脱北した北朝鮮の軍人(イ・ボムスが演じ、密かに半島の統一をもくろむ)がからむスパイアクション。ハンガリー、カンボジア、日本などのシーンもあり、壮大なストーリーになっている。全般にシリアスな演出で、息抜きのない展開は、少々疲れるが緊張感はある。前作を見ていないのでごめんなさい。チャン・ヒョクのアクション、アイリス要員レイを演じるデビット・マクイニスの無国籍なルックス、強さと優しさが交錯するイ・ボムスなど、個性的なキャスティングがとてもいい。日本でのロケは秋田で、スノーバイクのアクションに迫力があった。
蒼のピアニスト(6点)NEW
●ジャンル: ラブサスペンス(2012年、MBC)
●チュ・ジフン、チェ・シラ、チ・チャンウク 主演
楽器メーカーグループの後継者争いをめぐるドロドロ劇。チ・チャンウク演じるイナは当主と正妻の子で、チュ・ジフン演じるジホがイナが生まれる前に他の女性との間にできた子という設定。正妻ヨンランを演じるのがチェ・シラ。冷血で強い女のイメージが強いチェ・シラだけに、もちろんそういう要素満載のストーリーながら、母親としての愛の深さやそれゆえの苦しみを熱演している。ストーリーの後半にはどんでん返しがあって、見ごたえあり。
アクシデント・カップル(6点)
●ジャンル: ラブコメディ
●ファン・ジョンミン、キム・アジュン 主演
女性にもてたことがなく、恋愛経験もない郵便局に勤める平凡な職員が、人気女優と偽装結婚するはめになるところから始まる、例によって韓国らしい超非現実的なお話。こういうストーリーだと最近は拒否反応を示しがちな私が、ちゃんと見れて、まあ高得点をつけたのは、ほのぼのとした演出が気にいったからです。ファン・ジョンミンさんのキャラクターが実にいい。おそらくキリッとした表情を作ってそれなりの服装をすれば二枚目役もできる人なのに、やや困ったような表情をして、ゆるんだ姿勢をつくって、ダサいけどいい人という男を演じきっている。
ありがとうございます(6点)
●ジャンル: 人情ラブファンタジー (2007年 MBC)
●チャン・ヒョク、コン・ヒョジン、ソ・シネ 主演
輸血でエイズになっていまった子供・ボムへの伝言を残して医師ギソの恋人は死んでしまう。ギソはその恋人を自分の手で助けられなかったことから自暴自棄になり、病院をやめて母の仕事の手伝いで偶然ボムのいる島に渡る。ボムは未婚の母と、認知症の曾お祖父さんと3人で暮らしていて、その家の離れに居候してボムたちに触れるにつれ、なげやりだった自分から解放されていく。
島には小さな保健所があって、そこに頼りない医者が一人いるだけで、島民の怪我や健康に対処しきれず、そこでギソが活躍するシーンが毎回のように設定されている。
全体にほのぼのとした人情劇で、あまり韓国どらまらしくなくて、何といってもボム役のソ・シネちゃんが名子役でかわいい。
いかさま師 タチャ (6点)
●ジャンル:ギャンブルがテーマの復讐劇 (2008年 SBS)
●チャン・ヒョク、ハン・イェスル、キム・ミンジュン 主演
ギャンブルと係ったために、大切なお金や兄弟を失った3人の主人公が、結局、ギャンブルの世界に深入りして行く。自分の親や兄弟が賭博師のために殺されたり服役する羽目になったことをあとで知り、途中からは復讐劇へと発展していく。韓国人は本当に花札などの賭け事が好きなようで、また日本と違って、カジノもあるお国柄。ほかのドラマでもよくカジノは題材にされるが、このドラマではカジノから村の集会所で村人たちがやる花札までいろんな博打が出てきて面白い。
やんちゃだけど正義感も持っている主人公コニにチャン・ヒョクはぴったりだし、その恋人となるハン・イェスルは掛け値なしに美しく、最後に多くの人の敵役となるアグィに扮するキム・ガブス氏の重厚な演技も良く、全体にキャスティングがはまっている。
ギャンブルでの心理戦など、なかなか勉強になるところもあって、楽しめるドラマだった。
イルジメ (6点)
●ジャンル:史劇(フィクション、復讐劇) (2008年 SBS)
●イ・ジュンギ 主演
父を殺された息子が真犯人を求めて義賊となって悪徳貴族をおとしめていく痛快アクション。SBSが若手スタッフに作らせた新しいタッチの時代劇。中性的で切れ長の目が印象的なイ・ジュンギの魅力が最大に生かされた作品。
運勢ロマンス (6点)
●ジャンル:ラブコメディ (2016年 MBC)
●ファン・ジョンウム、リュ・ジュンヨル 主演
両親の死、意識不明の妹と不幸に見舞われたヒロインのボニ(ファン・ジョンウム)は占い師に頼ってお札を貼りまわったり、塩や小豆を部屋に置いたりという女性。妹の容体が悪くなり、また占い師に相談してみると「寅年の男と一夜をともにしろ」と言われ、出会った寅年の男が子供のころから天才と呼ばれ今はゲームソフト会社をやっているスホ(リュ・ジュンヨル)だった。しかしスホは恋愛経験のないオタク男子だし、物事を数字や理論で理解しようとするため、ボニの言動が理解できず振り回される。ともかく自分がかかわると人が不幸になると思い込んでいるボニは、恋愛も避けているし、人と一緒に旅行なんてとんでもないと思っている。スホの対抗馬として登場するのがプロ・テニスプレーヤーのゴヌク(イ・スヒョク)。ちょっと宇宙人系のジュンヨルとスヒョクが同時に登場するので笑えてしまうが、このドラマでのスヒョクはさわやかな好青年として登場する。スホのオタクぶりが見ていて面白い。
エマージェンシー・カップル (6点)
●ジャンル:医療もの×ラブストーリー (2014年 tvN)
●ソン・ジヒョ、チェ・ジニョク 主演
若くして結婚したがすぐに離婚してしまったカップルが、再起して挑んだドクターのインターンで同じ職場で再開して始まる物語。二人は救急救命での研修からスタート。元夫婦であることに気づかれないようにするものの、やはり態度に現れてしまうし、家族が病院にやってきてばれそうになるし・・・というドタバタラブコメの要素がありつつ、医療ものとしても新米医師が成長する過程をていねいに描いている。決してお勉強ができるわけではないヒロインと、優秀だが現場ではヒロインよりもびびりな元夫。二人がよりを戻すまでの長い道のりを描く。
オークションハウス (6点)
●ジャンル:業界もの(オークション) (2007年 MBC)
●ユン・ソイ 主演
韓国ドラマでは珍しい一話完結型。オークションにかかる商品ジャンルは毎回変わる。オークションを通じて作品のオーナーなどにからむ人間模様を描く。韓国ドラマとしては斬新で、実験的な作品だと思ったし、ドロドロ感もないおしゃれなドラマです。ベタな韓ドラが好きな人には向きません。
王の顔 (6点)
●ジャンル:史劇 (2014年 KBS)
●ソ・イングク、チョ・ユニ 主演
光海君が主役の史劇で、観相師という人相を見る役割の官職の人物がカギを握るストーリーになっている。光海君の父親である宣祖は、王の顔ではないとされそのために国が安定しないとさげすまれたりしてコンプレックスを持っている。一方、光海君は王の顔を持っていて頭脳も明晰なので、父王から嫉妬されている。父王の顔にたらざる部分を補える女性として観相師が探し出したカヒという女性が、光海君の幼馴染で相思相愛の仲であったことから、ストーリーは複雑に進展していく。
応答せよ1997 (6点)
●ジャンル:ラブコメディ (2012年 tvN)
●ソ・イングク、チョン・ウンジ 主演
2012年に33歳になった同級生たちの同窓会と、18歳の高校生当時の彼らのエピソードが行ったり来たりしながら、青春時代の心の成長や男女の思いなどを甘酸っぱく描く。ソ・イングクの初主演作。イングクが演じるユンジェは幼いころに両親をなくし、同い年のシウォン(チョン・ウンジェ)の両親に面倒を見てもらっていて、二人は兄弟のように育つが、そりゃあ18歳にもなれば、兄弟とはいかない。ユンジェがいつもつるんでいる男友達の一人は実は女子には関心が無くてユンジェのことが好きだったり、ソウルから転校してきた(実は舞台は釜山)奴が案外純情だったりキャラクターがよく描かれている。シウォンはアイドルに夢中な女子高生で、感情をストレートに表すタイプ。そんなシウォンに振り回されながら、一途に思い続けるユンジェ。子犬をプレゼントして告白しようとするシーンがとても好き。(結局プレゼントできないんだけど)
お金の化身 (6点)
●ジャンル:復讐劇(2013年 SBS)
●カン・ジファン 主演
実は殺人者であるパク・サンミン演じるチ・セグァンは、その罪をカン・ジファン演じるイ・ガンソクの母親になすりつけて、悠然とガンソクの母親の弁護をし、減刑ながら刑務所に入れてしまう。そして、事実に気づいたガンソクを事故に見せかけて殺すが、間一髪、ガンソクは金貸しの母娘に救われる。ガンソクは韓国ドラマお得意の記憶喪失になり、金貸しの家で娘といっしょに育てられ、やがて成人するが、自分がガンソクであることや過去の出来事を知らないままに、チ・セグァンと同じ検察官になって・・・。
カン・ジファンはいつもの二枚目半的な感じで、金貸しに育てられたお金にさとい検察官の役を楽しく演じ、一方、パク・サンミンは「ジャイアント」の時とは立場は逆でも実像を隠して暗躍する知恵者でクールな役を地で?演じる。ただ、だんだん話がシリアスになってくるとカン・ジファンの魅力が薄れてしまうのが残念。
烏鵲橋(オジャッキョ)の兄弟たち (6点)
●ジャンル:ホームドラマ&ラブコメディ(2011年 KBS)
●チュウォン、ユイ 主演
ソウル郊外に位置する烏鵲橋(オジャッキョ)農場で暮らすファン一家。しかし、農園は10年の期限付きで友人から借りていたもので、期限が迫り、お金に困った貸主が返還を求めてくる。貸主は海難事故で行方知れずとなりほっとした矢先、その娘が農場借用の覚書を発見して訪ねてくる。ファン家には4人の息子がいて、皆独身。長男は見合いがまとまらず、次男はできちゃった結婚をする羽目になり・・・とドタバタのラブ・コメディと、農場をやめるか続けるかで右往左往する親と、覚書が無くなって一文無しになった元お嬢様の成長がからむ長いドラマ。これだけの登場人物がいるので、ややこしいが、何と言っても中心はおかみんさん役のキム・ジャオクさん。
オンエアー (6点)
●ジャンル:業界もの(テレビ業界) (2008年 SBS)
●パク・ヨンハ、ユン・ソナ 主演
テレビ業界、それもドラマづくりにおけるリアルな問題点について疑問を投げかけながら、ドラマ作りをする人々のホンネを描いているのかなあ?と思わせるストーリー。テレビ局のPD(パク・ヨンハ)と人気脚本家(ユン・ソナ)が対立しながらも、一つの作品を作り上げる過程で愛し合うようになる。べたべたな韓国ドラマ独特のストーリー展開は視聴率は稼げるけど、ほんとうはもっといい作品を作りたいんだという話なんだけど、このドラマ自体はすこし「べた」です。
(2010年10月追記)パク・ヨンハさんのTVドラマ最期の作品になってしまいましたね。ご冥福をお祈りします。
怪傑春香 (6点)
●ジャンル:ラブコメディー (2005年 KBS)
●ハン・チェヨン、ジュヒ 主演
『春香伝』という昔話をドラマ化したもの。ひょんなきっかけで、高校生なのに婚約することになった2人。でも、彼の方には憧れの年上の女性がいて・・。ベタなラブコメなんだけど、毎回冒頭に挿入される時代劇紛争のワンカットが楽しい。音楽もいい。
輝くか、狂うか (6点)
●ジャンル:ロマンス史劇(2015年 MBC)
●チャン・ヒョク、オ・ヨンソ 主演
高麗が舞台で、第4代高麗王となる光宗の皇子時代を題材に、そこに架空の人物でヒロインの滅びた渤海の王女シンユルがからみ、皇子が皇帝になるまでを描く。
後の光宗、ワン・ソ(チャン・ヒョク)は呪われた皇子ということで、山奥に追いやられて育つが、それは父王が彼を後継者として守りつつ秘密組織の長とすべく考えた方策だった。
パーツ、パーツは史劇でいつも出てくるもので、あまり新鮮味はない。しかし、ワン・ソが政略結婚させられた相手のヨウォン皇女のクールな感じと、シンユルのかわいらしさが対称的で、それぞれの前で見せるワン・ソの態度がぜんぜん違うとか、ヨウォンの態度がだんだんと変わっていくといった所が面白い。
風の絵師(6点)
●ジャンル:史劇 (2008年 SBS)
●ムン・グニョン、パク・シニャン 主演
宮廷絵師を題材にしたドラマ。実在の絵師ユンボク(ムン・グニョン)と、その師匠という設定のキム・ホンド(パク・シニャン)の師弟愛を横糸に、ユンボクの父を死に追いやった宮廷内の陰謀の謎ときを縦糸に(どっちが横でどっちが縦かは?)したストーリー。
実在のユンボクは男性だが、ドラマでは絵師として生きるために男として生きるユンボクが、女でありながら絶世の美人妓生チョンヒャンを愛してしまい、そのチョンヒャンを身受けした商人キム・チョニョン(実はこの人がユンボクの父の死に関係している)と因縁のストーリーが展開される。
実は女なのに男として・・・というような部分はありがちだが、だからややこしい愛憎が展開するし、男対男のライバル対決より柔らかい雰囲気になって設定的には女の方が面白かったのかなあと思う。
沢山登場する絵画も面白く、良くできた作品だと思います。
風の国 (6点)
●ジャンル:史劇 (2008-2009年 KBS)
●ソン・イルグク 主演
朱蒙の孫にあたる高句麗第3代国王ムヒュルの物語である。親兄弟を殺し国を滅ぼす運命と神女に予言され、生贄に見せかけて実は密かに生かされたムヒュルが国王になる過程を描く。ブヨの姫との許されない愛。そしてその姫をめぐってのドジンとの宿命のライバル関係をからめて描かれる。全体的に悲劇的な描き方であり、朱蒙を演じたソン・イルグクがまたその孫の役を演じたので、朱蒙を凌駕することは難しかったように思う。
彼女はキレイだった (6点)
●ジャンル:ラブコメディ (2015年 MBC)
●ファン・ジョンウム、パク・ソジュン 主演
キム・ヘジン(ファン・ジョンウム)とチ・ソンジュン(パク・ソジュン)は子供の頃仲良しで初恋の関係。そして大人になって再会することになるが、昔太っちょだったソンジュンがカッコ良くなっているのを見て気後れしたヘジンが親友のハリに代役を頼んだ。しかし、ヘジンが採用された会社の副編集長がソンジュンだったことから、ドタバタラブコメに拍車がかかる。編集長役で、従来の役とは正反対のファッショナブルなブルジョワ姿で登場するファン・ソクチョンさんと、何かとヘジンを気にかけてくれるチェ・シウォンさんの個性がドラマにいいスパイスとなっている。
あと、ヘジンの親友でお金持ちのお嬢さんであるハリが、韓国ドラマとしては珍しく、お嬢さんの割には情にあつい部分に好感が持てる。
神々の晩餐 ~シアワセのレシピ~ (6点)
●ジャンル:料理もの (2012年 MBC)
●ソン・ユリ、ソ・ヒョンジン、チュ・サンウク、イ・サンウ 主演
韓国伝統料理の老舗「アリラン」で4代目の名匠を決める料理対決が行われソン・ドヒが勝つ。ソン・ドヒ一家がクルーズ船で休暇を過ごしていた時、同じ船に乗っていた母娘がいて、母は娘を残して自殺しようとしていた。船中で迷子になったソン・ドヒの娘インジュは泣きながら海に落ちて行方不明になり、気が動転しているドヒは自殺した女性の娘ソン・ヨヌを自分の娘インジュと思い込んでしまう。しかし、ドヒの夫や三代目・名匠はずっと本当のインジュを探していた。本物のインジュは助けられて島で育ち、料理の才能を持っている。そしてなんだかんだあって、本物のインジュ(ソン・ユリ)は「アリラン」で働くことになり、一方インジュの代わりに育てられたソン・ヨヌ(ソ・ヒョンジン)は自分の地位が脅かされることを恐れて、本物のインジュを遠ざけようとする。他にもいろんな因縁がからみ、とても複雑な対決構造が繰り広げられる。
君を憶えている (6点)
●ジャンル:サスペンス (2015年 KBS)
●ソ・イングク、チャン・ナラ 主演
サイコパスがテーマのサスペンス。死体無き連続殺人事件の解決とサイコパスがからむ。天才プロファイラーとして捜査に協力するイ・ヒョン(ソ・イングク)は彼自身が犯罪心理学者だった父からサイコパスを疑われ、隔離されて教育を受けるという子供時代を送るが、父親をサイコパスな脱獄者に殺されていた。特殊事件の捜査に携わるチャ・ジアン(チャン・ナラ)の父は看守で服役者を護送中に逃がして行方をくらましたという汚名を着せられていて、ジアンは父が服役者に殺されたのではないかと疑っている。そして2人がそれぞれの父を殺した犯人とおもうイ・ジュノンこそが、連続殺人の犯人ではないかと考え、捜査は進むのだが・・・。血なまぐさいし気持ち悪いしのストーリーながら、ロケに使われるビルや家・部屋のデザイン、インテリアにこだわりを感じる。主人公2人が住む家(部屋)のインテリアはどちらもちょっとレトロで温かみがあり、凄惨なストーリーを和らげる役割をしている。
三銃士 (6点)
●ジャンル:史劇 (2014年 tvN)
●ジョン・ヨンファ、イ・ジヌク、ソ・ヒョンジン 主演
時は仁祖の時代(仁祖モノのドラマって多いね)。世子ソヒョン(イ・ジヌク)は2人の側近とお忍びで市中を見回ったり重臣たちの動きを把握したりしている。主人公は武官を目指して田舎から科挙の試験を受けにやってきたダルヒャン(ジョン・ヨンファ)。世子ら3人とダルヒャンは都で遭遇するが、何とダルヒャンが結婚の約束をしていたユンゾ(ソ・ヒョンジン)は既に世子の妃になっていた。そんな男女のストーリーと、金との外交、政争がからみあうドラマだが、今まで見た仁祖時代のドラマの中では最も軽快である意味爽やかさのある構成なのがいい。
また、側近の一人スンポを演じるヤン・ドングン氏が、元プロ野球選手の金村義明氏にすごく似ていて、顔・声・役柄の性格までそっくりなので、どこか笑えてしまう。
客主~商売の神~ (6点)
●ジャンル:史劇 (2015年 KBS)
●チャン・ヒョク、ハン・チュア、キム・ミンジョン 主演
19世紀を舞台に、当時の朝鮮に多く存在した行商人を主人公としたドラマ。チャン・ヒョクが演じるボンサムは、行商群団の統領(=客主)の息子だが、父がアヘンを隠し持っていたという濡れ衣を着せられて処刑されてしまう。やがて、かつてボンサムの父に感銘を受けて馬房を営むソンジュンに拾われ、商才を現しはじめる。ボンサムの成功を邪魔する人物が次々と登場するのだが、一人はかつての番頭の息子で兄弟のように育ったソゲ。ソゲはボンサムの父の荷物にアヘンを入れた張本人で、ボンサムへの対抗心と出世欲の塊である。他に、豪商のトップに君臨するシン・ソクチュや、儲けるためなら手段を択ばない商人・キム・ハクチョンが利権を握って行商人たちの商売を妨害する。そこに、絶世の美女でやがてボンサムの妻になるソリン(ハン・チュア)と、ボンサムを運命の人と思い、何が何でも妻になりたいと、巫女の立場からソリンを亡き者にしようとしたり、ボンサムを助けたりするメウォル(キム・ミンジョン)のかけひきが加わる。題名にある商売の神というのとは、実際の内容はいささか異なると思ってみた方がいい。
キャリアを引く女 (6点)
●ジャンル:法廷もの (2016年 MBC)
●チェ・ジウ、チュ・ジンモ、イ・ジュン 主演
弁護士ではないけれど、弁護士事務所の事務長として手腕を発揮するチャ・グムジュ(チェ・ジウ)が弁護士法違反で1年間刑務所に入ると、仕事も夫も失ってしまう。彼女の優秀さを知っていた元検事で今はゴシップニュース会社の代表ハム・ボッコ(チュ・ジンモ)が、自ら彼女を核とした弁護士事務所を立ち上げ、自分が過去検事をやめるきっかけになった事件にからむ闇を明らかにしていくお話。復讐・財閥・理不尽な裁判(もみ消しなど)という三点セットが揃う内容ながら、チェ・ジウさんが演じる人物のキャラクターがなかなか魅力的で、楽しんでみることができる。
キルミー・ヒールミー (6点)
●ジャンル:多重人格ミステリー (2015年 MBC)
●チソン、ファン・ジョンウム 主演
チソンが演じるドヒョンは多重人格(解離性同一性障害)に苦しめられていた。カウンセリングを受けていた精神科医の弟子オ・リジン(ファン・ジョンウム)との出会いから、話は動き始める。ドヒョンの別人格として出てくるセギは、強暴で過去のつらい出来事への復讐心を持っているが、ドヒョンはそれを押さえようと大人しくしている。セギの他にも、女の子のキャラクターも含め、多数の別人格があらわれる。
リジンはドヒョンのそばにいて、このような障害があらわれた原因を分析していく。
チソンが何役も演じる所が見どころ。また謎解きの面白さもある。
食客(6点)
●ジャンル:料理ドラマ (2008年 SBS)
●キム・レウォン主演
王室料理人の血をひくソンチャン(キム・レウォン)が、数々の困難を乗り越えて雲岩亭という韓国一の料亭を受け継ぐまでの物語。
味を守ることの困難さや、地方の名も知らぬ名料理人の存在、食をささえる生産者や漁師、炭焼きなど、いろいろな要素が盛り込まれていて、楽しませてくれるとともに、考えさせられる。
ショッピング王 ルイ(6点)
●ジャンル:ラブコメディ (2016年 MBC)
●ソ・イングク、ナム・ジヒョン主演
お金持ちの御曹司なのに記憶喪失でホームレスになったルイ(ソ・イングク)と、山奥から弟を探しにソウルへ出てきた田舎娘のボクシル(ナム・ジヒョン)が出会う。その時、ルイはボクシルの弟の服を着ていた。ルイの記憶が戻れば弟が見つかると思ったボクシルは、ルイとの共同生活を始めるが、雇われた先が、ルイの実家が経営する通販会社だったことから、ルイを知る人たちがもしかしてあれはルイ?と思い始め・・・。とまあ、話の組み立てはよくある感じ。ルイとボクシルがラブラブになるであろうことも最初からわかる。偉そうなのになぜか憎めないルイと、彼に翻弄されるまわりの人々が上手くかみ合ったドラマ。
製パン王 キム・タック(6点)
●ジャンル:現代版お世継ぎ争い物語 (2010年 KBS)
●ユン・シユン、チュウォン、ユジン主演
跡取の男子が産めなくて秘書室長と不倫の末に生まれた息子マジュンを会社の後継者にしようとする正妻と、元々結婚するつもりだった使用人に生まれたタックを後継者にしようとする会社の会長。設定は現代ですが、内容はほとんど史劇の王様ものそのもので、会長役は「朱蒙」のときのクマ王を演じたチョン・グァンリョルさんですから、なおさらそんな風に見えてしまいます。
両派のせめぎ合いはこれでもかの連続ですが、沢山パンを焼くシーンが出てくるので救われます。タック役の子役オ・ジェム君がかわいいです。
総理と私(6点)
●ジャンル:ラブストーリー (2013~2014年 KBS)
●イ・ボムス、ユナ(少女時代)主演
最年少総理になったクォン・ユル(イ・ボムス)にインタビューに行ったスキャンダルニュースの記者ダジョン(ユナ)だったが、2人でいるところをスクープされたことをきっかけに、契約結婚をすることになる。韓国ドラマお得意の設定です。ユルは3人の子持ちで、妻は事故で行方不明。ともかく堅物で理想主義者の総理ユルは子供にもダジョンにも厳しい条件を突き付けて・・・でもだんだんとって感じで、大体想像がつくでしょう?
あまり新鮮なストーリーではないけれど、ストレスなく見れて、子役たちが可愛いです。
太王四紳記(6点)
●ジャンル:歴史ファンタジー (2007年 MBC)
●ペ・ヨンジュン、ムン・ソリ、イ・ジア 主演
西暦300年代の高句麗を舞台とした物語。四神とは、朱雀・白虎・青龍・玄武。それらの神器を手に入れたものが真の王になれるという言い伝えに翻弄される人々の話。
ペ・ヨンジュンの演じるタムドク(広開大王)は、戦いを好まず、しかしき然とした態度で周辺の部族や城を吸収していく。あまり王様らしくなく、それが現代的といえば現代的。あくまでファンタジーなので、従来的な史劇とは趣がちがう。非常にアニメ的な作品です。
太陽を抱く月(6点)
●ジャンル:歴史ファンタジー (2012年 MBC)
●キム・スヒョン、ハン・ガイン、チョン・イル 主演
朝鮮王朝時代を舞台にした架空の物語だそうだ。聡明でかわいい女性ヨヌを愛した王子(後に王)とその腹違いの兄がいて、王の姻戚になりたい重臣が自分の娘を妃にするために画策し、ヨヌを呪って病にし、不吉だからと葬り去る。しかし・・・、まるでロメオとジュリエットばりに死んだことになっていたヨヌは、数十時間後には生き返り、巫女として育てられて、再び王の前に登場する。
見る側の我々には、その辺の種明かしが最初から明らかにされながら、ドラマの中の人物たちが、謎を解いていくという仕立てである。だから、見る側は、どうやって謎が解かれるんだろう?とか、もしやこの巫女はヨヌではないかと思った時に、登場人物がどんな意識を持ち、どう行動するのか?を楽しむわけだが、それがわりと面白いのだ。
キム・スヒョンとチョン・イルという若い2人の俳優がすがすがしく、脇役も適材適所という感じで、完成度の高い作品だ。
タムナ~Love the Island~(6点)
●ジャンル:時代劇設定のラブロマンス (2009年 MBC)
●ソウ、イム・ジュファン、ファン・チャンビン、イ・ソンホ 主演
主人公ボジン(ソウ)は済州島の海女の卵。時代設定は17世紀とのこと。イギリス人で東洋の陶器に憧れるウイリアムと、朝鮮人の陶工を父に持ち日本で生まれたヤンが乗る船が済州島沖で嵐にあって遭難し、そのウイリアムをボジンが助けるところから始まる。ボジンの母は島で一番の海女で、彼女の家には流人のパク・キュが居候することになる。このパク・キュ、実は王命を受けて済州島で起きている献上品の横流し事件を探りに来た役人だった。
自分を助けてくれたボジンを思うウイリアムと、誰にも分け隔てなく純粋に接する素朴なボジンをだんだん好きになる両班のパク・キュ、二人の間でゆれるボジン(といっても、あくまで素朴でかわいい)の3人のラブストーリーと、開国をめぐる政治的な動きがからんで話は展開する。
ちょっと他にはなかった感じのドラマで、なかなか楽しめます!
タルジャの春(6点)
●ジャンル:ラブコメディー (2007年 KBS)
●チェリム、イ・ミンギ 主演
33歳の独身女性タルジャをめぐる3人の男性とのドタバタラブストーリー。6歳年下のカン・テボン(イ・ミンギ)と遭遇し、例によって韓国ドラマお得意の恋人契約をする。このあたり、「私の名前はキム・サムスン」と一緒じゃんと思ったし、事実よく似たところはあるのですが、そこはそれ、キム・サムスン以後に作られているから、各種の工夫がされています。
タルジャが最初にデートしていた男セドは同僚で女ったらし。でもそのセドとクールなソンジュという女性がだんだん本気になっていくのと並行してドラマがすすむ。
もう一人は、得意先の紳士な社長。でも既婚者だった。3人のタイプの違う男性と、うぶなタルジャと、クールで割り切った女性ソンジュ、それぞれの「そういえば、あるよねえ」という同世代の人たちの共感を満載した仕上げになっています。
済衆院(チャジュウォン)(6点)
●ジャンル:メデxシカル時代劇 (2010年 SBS)
●パク・ヨンウ、ハン・ヘジン 主演
李氏朝鮮時代末期から日韓併合時代の初期を舞台として、医療の近代化の中核を担った済衆院の設立や苦労を描く。主人公のファン・ジョン(パク・ヨンウ)は、白丁(ペクチョン)と呼ばれる屠殺業に従事する最下級の身分だが頭脳明晰で解体に慣れたその腕は医療現場での解剖や手術に生かされる。彼のライバルとなるドヤンは両班出身のエリート。そして2人が愛を争う対象となる女性が、通訳官の娘で後に女医となるソンナン(ハン・ヘジン)である。対立軸の設定などは韓国ドラマお得意の路線すぎてイマイチだが、当時の先進医療を教えるアメリカ人や、もっぱら悪者かつドラマを和らげるおちゃらけも担当する日本人も登場するし、朝鮮時代末期の激動の歴史とともに描かれるので、なかなか興味深い。ただなぜか、ドラマも終末にかかる部分で主人公が反日の義兵隊になるところが、日本人的に見るといやな感じでした。
チャクペ ~相棒~(6点)
●ジャンル:史劇(2011年 MBC)
●チョン・ジョンミョン、イ・サンユン、ハン・ジヘ 主演
あらしの夜、両班の子ギドンが生まれる。しかし母親が難産の末に亡くなったので、乳母を探す。乳母として迎えられたマクスンは、自分が産んだ子とギドンを取り換えて、両班の子として育てる。一方貧しい物乞いの村に連れ帰られた本当の両班の子は物乞いとして育つが、とても優秀で正義感が強い。そんな二人が運命のように出会い、互いに相棒として友情を分かち合う。しかしやがて二人が入れ替わったことが周囲にばれて・・・。
この辺りの設定はいかにも韓国ドラマらしいが、主人公は二人とも正義感が強く、彼らの足を引っ張る人物が他にいる所が新しい。今までの史劇とは一味違った仕上がり。
朝鮮ガンマン(6点)
●ジャンル:歴史をベースとしたフィクション(2014年 MBC)
●イ・ジュンギ、ナム・サンミ主演
朝鮮時代の末期、日本の明治維新のように新時代を創らねばならないという改革派と、現在の体制や身分制度を守りたいという守旧派のせめぎあいという時代背景の中で繰り広げられるドラマ。イ・ジュンギが演じるユンガンは武官である父を守旧派の手先に銃殺され、自らも殺されそうになるが、日本の商人に日本へ連れて行かれ、日本人に姿を変えて、復讐のために朝鮮にもどってくる。という設定で敵のチェ・ウォンシンと銃でやりまくるアクション劇がたくさん出てくる。大谷亮平が日本人役で登場する。
敵との因縁を先延ばしにしすぎの感があり、もっと短くても十分描けた気がする。イ・ジュンギ氏の日本語のせりふも御愛嬌。
チョン・ウチ(6点)
●ジャンル:痛快ファンタジー史劇(2012年 KBS)
●チャ・テヒョン、ユイ 主演
道術使いのチョン・ウチは、普段はイ・チという眼鏡をかけたお役人で、見た目も言動もおちゃらけているが、実は科挙に首席で合格した秀才なのである。・・・というだけで、かなり現実離れしていて、面白い設定。
道術自体はワイヤーアクションや気を注入しての離れ業などで、かなり中国を意識した感じがする。
ともかく気軽に楽しみたい方におすすめ。
チング ~愛と友情の絆~(6点)
●ジャンル:愛と友情の物語 (2009年 MBC)
●ヒョンビン、キム・ミンジュン、ワン・ジヘ 主演
韓国ドラマお得意のラブストーリーでもなく、ラブコメでもなく、ハードボイルドでもなく、業界ものでもなく、復讐ものでもない。
男の友情と、思い通りには行かない人生みたいなもののどうしようもないジレンマをじんわりと描いた作品。
ヒョンビンが屈折した青年をうまく演じ、ワン・ジヘは3人の男性から愛されるにふさわしい魅力のある女性だ。
港町プサンが舞台で、台詞もプサンなまり。なかなか心にしみる作品です。
天使の罠(6点)
●ジャンル:復讐劇(2014年 KBS2)
●ユン・ソイ、クォン・ユル 主演
シスターであるイ・ソニュ(ユン・ソイ)は、未婚の母になると決意していた姉が交通事故で亡くなった時、姉を捨てたチャン・テジョンが姉を見殺しにしたのではないかと疑問を抱くが、テジョンのアリバイが証言されたため、事故で処理されてしまう。そもそも財閥の娘と結婚するために姉を捨てたテジョンを許せないソニュは、テジョンの会社に入って罪をあばく糸口を探ろうとする。
おなじみ韓国のドロドロ復讐劇だが、聖職を捨てて復讐を誓うソニュの複雑な心情や、偶然知っていた財閥家の息子ソ・ジソク(クォン・ユル)を復讐にために利用した罪悪感、そしてジソクの出生の秘密などがからんで、面白く見れた。
天地人(6点)
●ジャンル:ホームドラマ(サスペンス色あり) (2011-2012年 JTBC)
●ソン・イルグク、パク・ジニ 主演
原題は「発酵家族」。とびきり美味しいキムチを出す韓屋の食堂が舞台で毎回美味しそうなキムチを作るシーンが出てくる。
施設で育ったキ・ホテ(ソン・イルグク)が、記憶にある『天地人』という食堂を手掛かりに親探しを始める。一方『天地人』はハンドルフードという会社が計画する韓国料理村の候補地になっていて、買収される危機にあった。なのに、食堂の主人ギチャンは突然家出して、旅先からキムチの材料を送りつけてくる。
『天地人』には訳ありな客が次々とやってきては、料理を媒介に新たな一歩を踏み出していく。
買収の危機にあるのに、いつも温かい食堂の人々とともに暮らすようになったキ・ホテや、実はハンドルフードの一人息子であるヘジュンは、家族の温かさにふれて生まれ変わっていく。
さて、ホテの父は生きているのか? 母は誰か?
沢山の要素が盛り込まれていてややこしいが、ほのぼのとする癒し系のドラマです。
トキメキ☆成均館スキャンダル(6点)
●ジャンル:青春史劇 (2010年 KBS)
●パク・ミニヨン、ユチョン 主演
成均館という李氏朝鮮時代のエリート養成校が舞台となった青春ドラマ。お金のために男装して写本や代筆のアルバイトをしていたキム・ユンシクは、事の成り行きで成均館に入学し、最高官を父に持つソンジュンと友情(愛)を育んでいく。このラブストーリーを縦軸に、政権内部での対立を横軸として話は展開します。
父が政権中枢にありながら、その治世に疑問を抱く正義感の強いソンジュンは、10年前に起こった事件をめぐってユンシクとは敵かも知れない。その真相を解き明かす過程で成長しながら、愛を深める二人。
男装という点で「風の絵師」、花の4人衆が出てくるので「花より男子」、ホンビャクサという義賊が出てくるので「イルジメ」の要素もあり、それらを足して3で割ったような作品ですが、非常に完成度が高く楽しめる作品です。
ナイショの恋していいですか?(6点)
●ジャンル:ラブコメディ (2014年 tvN)
●ソ・イングク、イ・ハナ、イ・スヒョク 主演
兄と見た目がそっくりだという高校生のミンソク(ソ・イングク)は、兄から代役を頼まれて、会社と学校の二足のワラジを履くことになり、ドタバタ劇が展開される。行った先の会社には、ぱっとしない契約社員のチョン・スヨンという女性がいて、ミンソクをサポートすることになる。スヨンの妹は実はミンソクと同級生でミンソクをダーリンと呼び一方的に惚れ込んでいるのに、いつのまにか、10歳も年上の姉スヨンとミンソクが恋仲になって話は益々ややこしくなる。兄のヒョンソクとしてイングク君が登場する場面が少ないのがちょっと残念だけど、要領の悪いスヨンが男女関係を妄想するシーンなどが微笑ましいドラマ。
7級公務員(6点)
●ジャンル:ラブコメディ (2013年 MBC)
●チェ・ガンヒ、チュウォン 主演
アルバイトで見合いをしたギョンジャ(チェ・ガンヒ)は、事業を継ぐのに興味のないお金持ちの息子ピルン(チュウォン)と出会う。見合いに興味のない二人は、とりあえず見合いの時間を過ごして分かれる。その後、二人は国家情報院の研修で再開することになるが、ここでは本名ではなく、別の名前で働くことを義務付けられ、互いに避けるのだが、何故か研修で組むことになったりライバルになったり、そこでドタバタが繰り広げられるのだけれど、その後、それぞれ任務を与えられ、ピルンは自分の父親を監視する任務に、ギョンジャはやがてピルンの実家から大切なものを盗み出す任務に就くことになり・・・。
ともかくガンヒさんは今やラブコメの女王。彼女あってのこのドラマという感じ。
バッド・パパ(6点)
●ジャンル:ラブコメディ (2018年 MBC)
●チャン・ヒョク、ハジュン 主演
ユ・ジチョル(チャン・ヒョク)は元ボクサーで今は刑事として違法格闘技を取り締まったりしている。が、金銭トラブルによって停職処分となり、お金に困って新薬の治験のアルバイトをしかけて結局参加できず、その時、仲間から新薬を入手する。この新薬を飲むとすごいパワーが出て、人助けをして一躍注目をあび、総合格闘技の選手として復帰し・・・。お金が無くて妻からも娘からも軽蔑されていたジチョルは手にした契約金で家を買い、娘が欲しかったバッグも買って家族の信頼を取り戻すが、彼が危険な新薬を使っているのではないかという疑惑が膨らんでいく。かなりハードな格闘シーンをチャン・ヒョクが演じている。
ニューハート(6点)
●ジャンル:医療ドラマ (2007年 MBC)
●チソン、キム・ミンジョン、チョ・ジェヒョン主演
韓国一の大学病院の胸部外科を舞台とした、医療ドラマ。三流大学出のチソン演じるウンソンと、主席のキム・ミンジョン演じる女医ヘソクの現場での成長と、難しくて常にICUに患者をかかえ、注目はされるが経営的にはお荷物の胸部外科をめぐる諸問題が描かれる。恋あり、不倫あり、離婚の危機あり。患者も、ヤクザ、政治家、外国人、お金の払えない貧しい人ありで、盛りだくさんのエピソードだが、やや間延びはあった。
パパ3人、ママ1人(6点)
●ジャンル:ヒーマンコメディ (2008年 KBS)
●ユジン、シン・ソンロク、ジュヒ、チョ・ヒョンジェ主演
親友の為に精子提供した3人の男性。そしてその親友は死んでしまう。残された3人は友情ともしかしたら自分の子かも知れないという思いで、残された母子の世話をするようになる。3人は元々共同生活をしていて、父親の借金で助けを求めて来た母子をかくまうように結局同居することになり、パパ3人ママ一人の奇妙な共同生活が始まります。
一緒に暮らすうちだんだん赤ちゃんに情が移り、ユジン演じる母親ナヨンを好きになってしまう3人。女性が求める男性の優しさや、逆に男性が求める愛らしい女性像みたいなのが投影されたほのぼのコメディです。
ヒーラー ~最高の恋人~(6点)
●ジャンル:ラブサスペンス (2014年~2015年 KBS2)
●チ・チャンウク、パク・ミニョン、ユ・ジテ主演
ヒーラー(チ・チャンウク)は闇の便利屋で、殺し以外ならなんでも引き受ける。彼にある依頼をしたムンホ(ユ・ジテ)は一流放送局の記者。何かと上からの圧力がかかる放送局でじくじたる思いにさいなまれながら生きてきたムンホには、1980年代に反政府的な闇放送をやっていた兄ムンシクがいる。ムンホからヒーラーへの闇の依頼と、1980年代にあった隠された出来事、ヒーラーと、実は闇放送をしていた仲間の娘で養父に育てられたヨンシン(パク・ミニョン)のロマンスが絡み合う魅力的なストーリー。チャンウク氏のアクションもかっこいい。
ベートーベン・ウイルス(6点)
●ジャンル:クラシック音楽ドラマ (2008年 MBC)
●キム・ミョンミン、イ・ジア、チャン・グンソク主演
完全主義者であるだけに、主任指揮者として長続きのしないカン・マエことキム・ミョンミンが市響の指揮者として招待され、寄せ集めの交響楽団を成長させる物語。高校生、主婦、キャバレーのトランペッター、まだらぼけの老人など演奏の機会が欲しい多種多様なメンバーがそれぞれの人生をしょって自分たちの交響楽団をつくっていく。何と言ってもキム・ミョンミン氏のイヤミな台詞と堂に入った指揮ぶりが素晴らしい。少し長すぎるのが難だが、楽しめる作品。
ホグの愛(6点)
●ジャンル:ラブコメディ (2015年 tvN)
●チェ・ウシク、ユイ主演
気弱でパシリをさせられていたような男性ホグ(チェ・ウシク)が、同級生で美人スイマーのト・ドヒ(ユイ)を射止めるまでのストーリー。同窓会で二人が出会ったとき、ドヒは妊娠していて中絶しようかと悩んでいた。ドヒは同級生で今は弁護士をしているガンチョルに強姦同然で妊娠させた相手への訴訟を相談していて、ドヒとガンチョルの会話を聞いてお腹の子の父親はガンチョルだとホグは思い込み・・・・。そしてホグの双子のかたわれで女性のホギョンはこのガンチョルに憧れていて、かつてホグの名札をつけたコートを着て覆面をしてガンチョルに近づき、キスをしたために、ガンチョルはホグを好きになってしまった=ゲイ?と思って悩む。初回からへなちょこ男子がお姫様をゲットするストーリーだということは見え見えなんだけど、誤解が誤解を生む展開が面白く、意外性もあって楽しめる。
馬医(6点)
●ジャンル:医療系史劇 (2012~2013年 MBC)
●チョ・スンウ、イ・ヨウォン主演
馬医(=獣医)から人間相手の医者となったペク・クァンヒョンという実在の人物をモデルとしたドラマ。ただし、かなり史実とははなれた脚色がされているらしい。クァンヒョンは宮廷の医官の子として生まれるが、生まれた直後に別の女の赤ちゃんと入れ替えられて、医官の使用人の子として育つ。というのも、実の父親がある陰謀に巻き込まれていて、男の子なら殺される運命にあったからだ。医官の家は謀反者の家として廃され、入れ替わった2人の赤ちゃんは貧しい中で育つが、お家が再興された時、女の子(ジニョン)の方は両班の娘として呼び戻され、一方、男の子(クァンヒョン)の方は馬医に育てられる。そして、馬医としての実力を認められて宮廷の馬医となり、そこで医療を志し医女の見習いとなったジニョンと再会し、やがてはクァンヒョンが医者となって、数々の妨害にあいながら、皇帝の主治医にまで登りつめるという物語。
マイダス(6点)
●ジャンル:金融モノ (2011年 SBS)
●チャン・ヒョク、キム・ヒエ、イ・ミンジョン主演
チャン・ヒョク演じる元金融マンの弁護士ドヒョンが、資産家の個人弁護士になったことをきっかけに、結局は熾烈なマネー戦争に巻き込まれていく物語。資産家一家の継承問題、一獲千金を夢見るドヒョンの父親、金融再編に伴う銀行合併と、いずれもお金にからむ駆け引き合戦が繰り広げられる。韓国ドラマにはお金がからむものが多いが、マイダスはもっとスケールの大きい金融ドラマである。
チャン・ヒョクは、他のドラマで見せるようなやんちゃさを封印し、頭の切れる敏腕弁護士役。最初はキム・ヒエ演じるイネの金融会社で、多くを学びながら腕を上げていくが、途中でイネに裏切られ、復讐を繰り広げることになる。ドヒョンの恋人役、イ・ミンジョンが一服の清涼剤といったところ。
屋根部屋のプリンス(6点)
●ジャンル:タイムスリップ・ラブコメディ (2012年 SBS)
●ハン・ジミン、ユチョン主演
朝鮮時代の世子(ユチョン)の妻が毒殺されて池に浮かぶという事件が起こる。真相を突き止めようとする世子と3人の側近は、命を狙われ逃走する途中で何と現代へタイムスリップ。そして、最初に着いたところが、パク・ハ(ハン・ジミン)という女性が住む屋根部屋だった。世子たちは戸惑うが、きっとここに事件の真相を解く鍵があると考え行動を開始する。
一方、現代の方では、世子とそっくりのテヨンがニューヨークで従兄弟のテムに殺されるが、テムはそのことを秘密にしている。テムは、世子の妻とそっくりのセナと恋仲なのだが、そのセナはパク・ハの義理の姉・・・とまあ、朝鮮時代と現代に同じ顔をした人物がいて、謎解きが進行する。
突然現代にやってきて、徐々に順応していくところは当然面白く、世子とパク・ハのラブストーリーも可愛らしい。ただ、後継者争いとか、上昇志向の強い女性(セナ)の徹底した意地悪とか、そういうところはいつもの韓国ドラマのお約束事なのが残念かな?
夜を歩くソンビ(6点)
●ジャンル:歴史ファンタジー(2015年 MBC)
●イ・ジュンギ、イ・ユビ主演
時は朝鮮時代。王は悪の吸血鬼クィに操られている。このクィを演じるイ・スヒョクがめちゃはまり役。主人公のソンヨル(イ・ジュンギ)もクィによって吸血鬼にされてしまった一人。しかし人の心を持ちつつ、クィ討伐を狙う。物語はソンヨルがクィを亡きものとするまでの奮闘記だが、そこに本売りの娘ヤンソンとのラブロマンスがからむ。ソンヨルは吸血鬼だから本当は人の血を吸わないと生きていけないのに、それを避けて獣の血で何とか命を繋いでいて、時々人の顔から吸血鬼の顔に変わったりするのだが、その変わり目の演技が見もの。父をクィに殺された世孫役にチャンミンも登場し、3人のイケメンが出てくるので、見あきないし、キャラクターもしっかり描けていて見ごたえがあり。
ラスト・チャンス(6点)
●ジャンル:現代政治劇(2015年 KBS)
●チョン・ジェヨン、ソン・ユナ主演
チョン・ジェヨン氏のテレビドラマ初出演作品らしい。ジェヨン氏が溶接工から国会議員になって成長していくストーリー。国会議員たちの派閥争いに巻き込まれて、ジェヨン氏が演じるサンピルはいいように利用される。そんな中でサンピルは意外な動きをして、議員たちの筋書き通りにならなかったり、そんなストーリーが繰り返す。サンピルのような存在は、現実にいたらいいなあと思わせる存在だし、ジェヨン氏は素朴な労働者が偉ぶることなくナチュラルに思考・行動する姿をうまく演じていると思う。
麗 花萌ゆる8人の皇子たち(6点)
●ジャンル:ファンタジー史劇(2016年 SBS)
●イ・ジュンギ、IU主演
中国でヒットした「宮廷女官ジャクギ」の韓国版リメイクドラマ。第4皇子(ワン・ソ)をイ・ジュンギが、現代からタイムスリップして来る女性(中国ではジャクギ、韓国版はへ・ス)をIUが演じる。生みの母親から冷たくされて人質同然に遠くへ追いやられていたワン・ソが、ずっと悲しい思いをかかえつつ、皇子としてやりきれない日々を送る中、現代人の感覚でふるまうへ・スが皇子たちには新鮮な存在として映る。とくに顔の傷を隠していたワン・ソに対して、化粧で傷をカバーすることを教えてくれたへ・スは特別な存在に・・・。ジャクギを既にご覧になった方には物足りないかも知れないけれど、そうでないなら、仮面をつけたイ・ジュンギや悲しみをたたえたイ・ジュンギは見る価値があるかもしれない。
レディプレジデント ~大物(6点)
●ジャンル:サクセスストーリー(2010年 SBS)
●コ・ヒョンジョン、グォン・サンウ、チャ・インピョ主演
あの「善徳女王」で悪女ミシルを演じたコ・ヒョンジョンが、夫が海外の戦場へ取材に行った時に国が助けてくれなかったばっかりに未亡人となり、その痛みを胸に、国民・市民を助けられない腐った政府や自治体を改めさせようと政治の道に身を投じて行くお話。なので今回は悪女ではなく、市民感覚を持ち続ける女性です。彼女を支える同郷の男性で検事の役がグォン・サンウ、彼女を政治の道に引っ張り込む野心家の国会議員役がチャ・インピョ。政財界の癒着や資金洗浄といったおなじみの要素がストーリーの多くを占めるのが残念だけれど、まあ仕方ないかな? ただ市民感覚で政治に取り組む女性の姿を一貫して描いた所はいいと思う。
私の期限は49日(6点)
●ジャンル:ラブ・ファンタジー(2011年 SBS)
●イ・ウォヨン、チョ・ヒョンジェ、ナム・ギュリ、ぺ・スピン主演
交通事故でこん睡状態となったヒロイン(ナム・ギュリ)が、本当の死まで49日を宣言されるが、その間に肉親以外で本当に泣いてくれる人の涙3滴を集めれば生き返れるという設定で話が展開する。
天国?への案内人、このドラマではスケジューラーと呼ばれる人物とヒロインのやり取りが軽妙で、死がからむ話の割には軽い気持ちで見られる。
そして、ヒロインが体を借りて乗り移るイギョン(イ・ウォヨン)が、暗くて無気力なイギョン本人と、ヒロインのジヒョンが乗り移った時の天真爛漫な役の2役を演じる。
点数と感想、わかりやすくていいですね☆