「私はいかにして『日本信徒』となったか」を読んだ。
呉善花さん著である。
その国の歴史が背負ってきたもの、文化の違いというのが如何に重いものなのかをよく教えてくれる本だった。
反日教育を受けて育った韓国人が日本に来て、最初は案外良い印象を受けるのだそうだ。親切で整った国と。しかし、2年目・3年目になると、たまらなく日本が嫌いになるというか、文化の差に苦しむ時が来るという。その時期を乗り越えて、日本を心底理解することの大変さ、その過程を記録した本である。
その過程で彼女はまず、食生活を変えたという。日本の食器に変え、韓国人の価値観では美しいとは思えない、日本の陶器を使い、その良さに気づいた時、日本の文化を理解できるようになった。真っ白で真円の食器を完璧なものとして尊ぶ韓国と、歪な形や様々な模様の食器を楽しみ味わう日本の価値観の違いが大きなヒントになったのだそうだ。
単純唯一の理想に向かって邁進する韓国と、万物に価値を認めようとする日本。白黒で決着させようと言う韓国と、灰色も緑もあるじゃないかという日本。
とくに、エリートに属する韓国人たちの、ワンパターンなものの考え方に彼女は落胆している。
もう絶版になっているので、図書館で借りるか、古本を探して読んでください。私はブックオフのネット販売で古本を買いました。
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