ロックの歌詞に表れた青年の心理分析を読んで思い出した事がある。私は文字人間ではなくて、形状・色・音を先に認識するタイプの人間だ。音楽を聴く時、殆ど歌詞は認識していない。だから日本語の曲も外国語の曲も私にとっては同じだ。この本にも出て来る尾崎豊が亡くなった時、泣きながらファンたちが歌詞に共感したと言うのを聞いて不思議な気分になった。それまで有名な歌手が亡くなっても、思い出があるとか、歌がうまかったとかいう感想がほとんどで、歌詞の中身に言及するのをあまり聞いていなかったからだ。いわゆるシンガーソングライターはそれまでにあまり亡くなっていなかったからかもしれない。
歌手専門の方は、作詞家・作曲家によって作られた曲を歌うだけ、歌うことによる表現力で勝負しているのに対し、シンガーソングライターはすべてを自分で作り上げているのだから。
そして、人は歌詞の中身をしっかり聞いて感じているのだということに正直驚いたのだ。
歌詞の一行一行を感じながら聴いたりしない私の方が特殊なのかもしれない。
一生懸命に聞かないまでも、軽い共感くらいはあっていいと思うものの、それすら感じたことのない自分は、ものすごく鈍感なのだろうか?
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