「見仏」と「札所巡り」と「仏教少々」

仏像鑑賞と札所巡りと受け売りの仏教を少し

サントリー美術館、三井寺(みいでら)

2009-02-07 22:52:39 | 見仏(特別展)
 滋賀にあるお寺の物品展があり見に行った。
三井寺は、天台宗系のお寺。
智証大師といわれる円珍(えんちん)の帰国から、
1150年経ったという記念に、展示がされている。

 人間大の黄色い不動明王は、かっぷくのいい
労働者という体つき。13世紀の作で、玉眼入り。
13世紀作にしては、色が残っているので
修復したものかもしれない。

 白不動(不動明王)は、12世紀にしては、
玉眼ではなく、色落ちが激しい。
黄不動と比較すると、保存状態がよくない。

 神仏習合の後を示すように、神像も何体かあった。
 牛に乗る大威徳明王の掛け軸があったが、
妙に、片足をあげて動きが感じられる絵であった。
 
 目についたぶつの1つに、一木作りの千手観音がある。
どっしりとした体系、なかなか見事なぶつ。
インドの顔の面影と解説が書かれていたが、
それほど、鼻は高くないよという印象。

 1.2mほどの阿弥陀如来立像は、右足の親指が上に
きゅっとそってあって仏師に遊び心がある。
黄不動もそういえば、両足の親指が上にそってあった。

 ちょっと不思議だったのは、17世紀の釈迦三尊で、
普賢、文殊、釈迦如来全てに、宝冠が飾られていて、
えぇーと思った。しかも、釈迦如来の頭髪が
ぶつぶつのらはつでなく、菩薩のような髪型。
ちょっと違和感があった。

 人間大の不動明王が2体並んでいて,
右は13世紀、左が9世紀。が、なぜか9世紀の
ほうにも玉眼が入っている。ありえないと思ったら
後で,玉眼はつけたという。
右の不動明王が今日、最もこわい、迫力のある像だった。

 あと、印象深いぶつは、手が3組ある如意輪観音。
黒ずみかかってはいるが金色が少し残っている。
顔はやや横広がりの丸いお顔で、やさしいお顔。

 全体的に、何でできているか(木造、鋳造・・・)が、
書かれていなかったので、書かれてあるといいと思う。

 1300円の入場料であったが、ほぼ期待通りの
ぶつの質・数で、満足だった。


 
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