南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
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70年代熊本生まれ、大分育ち、宮崎経由、鹿児島出身です。
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皆既日食と阿修羅展
天文学
/
2009年07月22日
今日は日本中が待ちに待った皆既日食の日だ。
日本で見られるのは実に46年ぶりとのこと。
父親の影響もあり、天文ファンの私にとっては(普通の)日食ならば何度も見たことがあるので、ちっとも珍しい現象だとは思っていない。
しかし、マスコミの影響からか、日本中で猫も杓子もみんな観測をという流れになっている。正直、「何だこりゃ」という気もするが、まあ、関心を持ってもらうのはいいことだ(実は妻も今まで一度も見たことがないらしく、日食グラスを買ってまでして見たいらしい)。
でも、わざわざツアーまで組んで、トカラ列島の悪石島や奄美にまで行くのはどうなんだろう?鹿児島に10年間住んでいた私としては、外部の人がやって来て荒らして帰る光景は見るに堪えない。
外国に行けば毎年のように見られるのに…。
当日、残念ながら天気はよくない。
南に行けばより太陽が大きく隠れるので、熊本在住の私としては鹿児島方面に向かいたいところだが、九州の天気予報では福岡・佐賀・長崎のみ晴れで、熊本や鹿児島は曇りや雨だとのこと。
仕方がないので福岡へ向かうことにした。
福岡といっても、特に土地勘がある訳でも、行き慣れた場所がある訳でもない。天気予報の情報では福岡市よりも北九州市の方がより天気がいいということなので、北九州を目指すことにした。
しかし、大宰府インターを過ぎた辺りで日食の開始時間を迎えてしまう。仕方なく福岡インターで高速を降り、車を停車できる場所を探すことに。
粕屋町をさまよっていると、駐車場が広いスーパーを発見。お店には悪いけど、ここに駐車させてもらう。
空を見上げるとあいにくの薄曇りの天気。太陽はよく見えない。
日食グラスをかざして太陽を見てみる。うんうん、右上が部分が欠け始めているようだ。
そのあとも、曇ったり晴れたりのヤキモキさせられる天気が続く。
太陽の約9割が欠ける、最大食の10時56分になった。周囲が真っ暗になるのではと期待したが、わずかに暗くなったような気はしたが、実際はほとんど変わらなかった。たった1割しか顔を出ていなくても、これだけ明るい太陽はやっぱり偉大だなと思わされた。
テレビで、日食時は木陰に写る木漏れ日が日食の形になるといっていたので、実際に確かめてみるとその通りだった。
その後も天気はあまりよくならず、このままここに何時間もいる訳にも行かないので、移動することにした。
駐車させてもらったお礼に、スーパーで昼食などを買い物をする。ありがとう、まるたか生鮮市場粕屋店さん。
ちなみに、鹿児島に住む親戚によれば、最大食の時には周囲がかなり真っ暗になったという。しかも、思ったより天気がよく、観測ができたらしい。うーん、見誤った。不覚…。
また、トカラ列島は大雨で観測どころじゃなかったらしい。現地住民にとっては残念だが、ツアー客は、まあ、大金払ってかわいそうなことで。
次は2035年9月2日だそうだ。えーと、26年後か。
見られるのは北陸~北関東地方らしい。健康に注意してまた見られるように頑張らなきゃね。
次に、ちょうどいま、九州国立博物館で「国宝・阿修羅展」をやっているので、大宰府を目指すことにした。
国宝の展示ということもあり、平日だというのに、大盛況。
各仏像の背中を見ることができるのは、なんと今回が初めてらしい。確かに、興福寺に安置しているときは、一般参拝客は正面からしか見ることができないはずである。うーん、貴重な体験だ。
これらの仏像、木製かと思ったが違うらしい。粘土の原型に布を巻いてそれに漆を塗って固めたあと、粘土を取り除くという非常に手間のかかる方法で製作されているとのこと。だから、思ったより軽いらしい。
いろいろな仏像がある中で、とても印象に残ったものがあった。
それは「迦楼羅(かるら)像」である。別名ガルーダ。仏教を守る天竜八部衆の1人(神)。
頭部が鶏のようで体は人間という異様な格好。嘴と鶏冠を持つ顔は一見かわいらしい。しかし、その眼差しは威厳すら感じさせる。
最後に太宰府天満宮に参拝し、筑紫野のゆめタウンで食事と買い物をして帰宅。
いろいろ疲れたけど、有意義な一日だった。
【写真1】日食。欠け始めている
【写真2】日食。かなり欠けている
【写真3】日食グラスを通して見た様子
【写真4】阿修羅展
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