今日は、地元・熊本工業高校の甲子園初戦だ。
6年ぶり出場の熊工は、熊本大会での優勝候補に校名が上がらなかったほどなので、正直、あまり期待はできそうにない…。
相手は、4年連続出場の山梨学院高校(山梨県)。
これは私の私的な考え。
山梨学院って、箱根駅伝でいち早く外国人留学生を使ったりと、ルール上は問題ないのかも知れないが、何か正々堂々と戦っているように見えず、何かあまり好きじゃないんだよね…。まあ、こちらは山梨学院「大学」なんだけど(汗)。
今日の山梨学院「高校」も見ていてちょっと気になったことがあった。
左のエースの相澤投手。明らかに投球モーションに入っているのに、急に牽制に切り替えて、1回・2回と熊工の1塁走者をアウトにした。
私の理解している野球の知識では、あれは“ボーク”ではないかと思うんだけどな…。ぎりぎりセーフなのかな?それともルールが変わったの?
でも、現に、2回目の牽制アウトのあと、審判が相澤投手に近寄って何か言ってなかったかな? あれは注意じゃなかったのだろうか? それ以降は牽制死がなくなったし(熊工側も警戒したんだろうけど)。
ま、それはともかく、初回にエラーがらみでいきなり2点を取られたときは、「こりゃ熊工は何点取られるかわからないな」と思った。
しかし、蓑茂投手から変わった村上投手の好リリーフもあり、再三ピンチを迎えながらも山梨学院打線をずっと0点に抑える。
一方、熊工は4回裏に、タイムリー2本で2点を返し同点とした(ホームベース上のタッチプレーはちょっと微妙な気もしたけど(汗))。だが、それ以外はチャンスらしいチャンスもなく、スコアボードには0が続く。
山梨学院も継投のチームと言われながら、何故か相澤投手がずっと投げ続ける。
途中、左足が痙攣を起こしたりしながらも、水分補給をしながら何とか投げ続ける。
どうしたんだろう? 山梨学院の監督は、相澤投手と心中するつもりだろうか?
そして、ついにその時がやってきた。
延長12回裏。
ここで3アウトになれば、次の回からはタイブレーク制となる。
1アウト後、打席に立ったのは、今日まだヒットが出ていない山口選手。
相澤の放った140球目を捉え、バックスクリーンへサヨナラホームラン。
歓喜の渦に包まれる熊工ナイン。熊工のアルプススタンド。
一方、相澤投手は、ボールの行方を見守ると、一瞬、感服したかのように笑顔を見せたが、顔がくしゃくしゃになった。
しかし、すぐに涙をふき、キャプテンとして、泣き崩れるチームの規律を正し、挨拶、熊工の校歌斉唱の間の整列、アルプススタンドへの礼、そして最後にグラウンドに礼をするまで気丈に堂々と振る舞った。
そして、最後の礼が終わった後、ついに堰が切れたかのように泣き崩れた。
テレビ観戦していた私も妻も、その姿に思わずもらい泣きをしてしまった…。
素晴らしい対戦だった。
最後に勝利をつかんだ熊工は素晴らしかったが、山梨学院も素晴らしかった。
勝利監督インタビューでは、山口に代打を出そうかと思ったが、「一生懸命やってこい」と送り出したことや、蓑茂投手から村上投手への継投のタイミングを、蓑茂投手の意見を聞いて判断したことなどのエピソードが見られ、監督と選手の信頼感が厚いことがよくわかった。
敗戦監督のインタビューでは、山梨学院の右のエースが直前に故障し、キャッチボールもできない状態であることが告げられた。
そういう事情があったんだね…。
熊工の次の相手は、東東京の関東第一高校。
山梨学院の分まで頑張ってほしいね。
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