被災地教訓、減災に生かせ 京都・長岡京の自主防災会20年

2016-07-03 15:33:44 | 災 disaster
 京都府長岡京市の柴の里自治会は26日、運営する自主防災会の設立20周年記念講演会を自治会館で開いた。住民ら約40人が、熊本地震や東日本大震災の被災地でボランティアや救助活動に携わった人の体験談を聞き、防災に向け気持ちを引き締めた。

 市災害ボランティアセンターの西野美穂センター長と、長岡京消防署警備第3課の吉岡雅樹救助隊長が講演した。

 西野センター長は5月上旬に熊本県西原村を訪問した。講演では写真を交えながら現地での活動内容を説明した。倒壊の恐れが高い家屋には診断士が赤い紙を貼り、ボランティアは立ち入り禁止だったとして、「住民が家の中から荷物を運び出すのを手伝えなかったのがもどかしかった」と振り返った。

 吉岡隊長は、東日本大震災発生直後に宮城県南三陸町に派遣された。津波で壊滅的な被害を受けた町を写真で示しながら「被害があまりに大きく、生存者を救助できなかったことが悔しかった」と明かした。熊本地震直後にも熊本市などに赴き、雨を心配する高齢者のため屋根にシートを張ったエピソードなどを紹介した。

 柴の里自主防災会は、1995年の阪神大震災後、住民による防災組織の大切さが全国的に認識されたことを受け、96年8月に乙訓地域で初めて設立された。吉岡洋会長は「少子高齢化が進む中、時代に合った防災を考え続けたい」と話した。

【 2016年06月27日 10時35分 】


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