京都府宇治市五ケ庄の黄檗宗大本山・万福寺で、前住職が集めた、たくさんのハスが今も大切に育てられ、間もなく見頃を迎える。今年は一つの茎に二つの花を付け、瑞兆(ずいちょう)とされる「双頭蓮」が数年ぶりに見つかり、参拝者の注目を集めている。
2014年に亡くなった岡田亘令・前住職が1980年代から、末寺の千手院(京都市伏見区)でハスを集め始めた。その後、万福寺塔頭の瑞光院に移り、15年ほど前に依頼を受けて万福寺へ寄進した。現在、約60種160鉢が境内を飾る。
双頭のつぼみを付けたのは、中国で「国父」とされる孫文が支援者の日本人に贈った種が由来の「孫文蓮」。開山堂の前にある。
開花すると、ピンク色のふちの花を咲かせる。つぼみは数日で花を開かせる見込みで、開花して4日ほどで散り始めるという。
今年は日中平和友好条約締結40周年で、瑞光院の吉野心源住職(60)は「孫文蓮は日中友好のシンボルのハス。奇縁だと感じる」と話す。境内にある鉢植えのハスの見頃は今月中旬から来月中旬まで。拝観料が必要。
【 2018年06月13日 09時34分 】
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