バラを鉢で栽培している場合、使用する用土に悩むことはありませんか?
Sombreuil(CL T)
私もバラ初心者(今でも?)の頃、本を読み漁っては真似していました。
大体、本に書かれているのは赤玉土、牛糞(腐葉土、バーク堆肥)などを混合するというものでした。
最初の頃は、バラの土、つまり既製品を買って植えていたのですが、育てるバラの数が増えるに従ってコストがかかってしまい自分でつくることにしたのです。
既製品1袋では大きい鉢1つ分で使い切ってしまいます。
以前住んでいた家は今よりも日当たりがよく日中6時間の日照があったので有機質が多目でも問題なく育っていました。
今の家に引っ越してきてから日当たりが極端に悪くなり、今まで使っていた用土の配合では過湿のため調子が悪くなってきたのです。
そこから私の鉢土に対する戦い(おおげさ?)が始まったのです。。。
Mme.Boll (HP)June
引っ越してきて1年目、バラは有機質を沢山鉢に混入したほうがよいと思っていた私は、牛糞を沢山使いフカフカの土を目指して赤玉土+牛糞+炭+ピートモスで植えつけました。
元々大きく育っていたバラは問題なかったのですが、新しく購入した新苗などは日照不足もあってか根張りもよくなく成長不良ぎみになってしまいました。
日当たりも良くないので水はけが悪いのかな?と思い、更に水はけをよくするためにホームセンターなどに売っているバーク堆肥を混合しました。
大事にしていたERの大株にも、もっと調子がよくなることを夢見て混合しました。
バーク堆肥は粒子が粗いので水はけ対策には好適かと思ったからです。
Ebb Tide(FL)
ところが、これが大失敗でした!
バーク堆肥を混合してしばらくすると、バーク堆肥を混合したバラの殆どが樹勢を失って、成長不良になってしまったのです。
それまで10号鉢に根がびっしり張っていたERの大株たちも、成長がストップ、花も咲かなくなりました。
嫌な予感がしたので鉢から抜いてみたら「スカッ」とあっけなく鉢から抜けたのです。
見るまでもなく、あんなにびっしり張っていた白い、細根が『全く』なくなっていたのです!!青天の霹靂とはこのこと…目の前の光景が信じられませんでした。
よかれと思ってしたことが裏目に出るなんて。
それに黒点に悩まされ続けました。根がなくなって体力がなくなると耐病性も落ちるのですね。
あとで知ったことですが、安いバーク堆肥は海外からの輸入品で害虫を駆除するために海水に漬けるそうです。塩害と水持ちのよい素材の使用で根腐れしたようでした。
Charles Rennie Mackintosh(ER)
翌年、『根腐れ』恐怖症ぎみになった私は8~10号の素焼鉢に赤玉+炭にほんの気持ち堆肥(ピートモスや藁堆肥)を使い育てました。
すると、今度は乾燥しすぎて、夏は特に水やりが追いつかないほど乾燥してしまい結果、乾燥による育成不良にしてしまいました。。。
当然、成長も緩慢ぎみで開花数も少なくなってしまい、根腐れ恐怖のあまりバラを育てる楽しみもなく、バラに振り回された1年でした。
途中、育てることが苦痛になってきてしまいました。根腐れでバラを枯らすのが怖く、神経質になりすぎてしまいました。
元々、日当たりが悪いのでバラを育てること自体、間違っているような気もしてきました。
それで逃避するように蘭などの別の植物に走り、可愛そうに我が家のバラ達は冬になっても植え替えもしてもらえず、剪定もされず放置されていたのでした。
見て見ぬふりをしていたのだと思います。
General Schablikine(T)
春になると肥料も植え替えもろくにしていないはずのバラ達がポツポツとですが
力を振り絞って咲くのを見ていて「これではいけない」と思いなおしました。
いくら見て見ぬふりをしても、窓を開ければバラの香りが漂ってくるし
庭に目を向ければバラの花はよく目立つものです。
「やっぱりバラを完璧でなくてもいいから健康に育てたい!」
そんな思いがこみ上げてきました。
Alliance Franco-Russe(T)
それから自分なりに工夫を重ねて現在、日照不足でも概ね満足できる栽培法(栽培用土)にやっと辿り着いてきたような気がします。
用土については後日掲載予定です。
日当たりがよかった頃に比べて開花数などは減った気はしますし、
株の成長速度や枝の太さも日当たりのよい場所に比べたら華奢ですが
それでも、スローペースで年々大きくなってきています。
ただ、中には日当たりがないとだめなバラもあって、そういうバラは手放したり
実家へ置いておくとすぐに巨大化します。
耐陰性のあるバラは我が家でも問題なく大きくなります。
Frederic Ⅱde pruss(CH?)GV farm