紀元前386年2月15日にお釈迦さん亡くなられ、今日はお釈迦さんの祥月命日です。
お釈迦さんは右手を枕にして頭を北向け、顔を西に向けた姿で最後まで皆さんに教えを説き亡くなられた。一般の俗人が亡くなった時「北枕」とそれた由縁はここから来ていますし仏滅もそうです。この写真の像とは違い高齢のお釈迦さんは弟子がもてなしたご馳走にあたり死を早めたとも云われていますので本来の御姿はもっと痩せ細っていた事でしょう。
お釈迦さんの涅槃図
今日はお釈迦さんの逸話。
昔、インドに摩訶密(まかみつ)という大富豪がいました。その娘は絶世の美女で誰が見てもうっとりとする美貌の娘でした。摩訶密は「うちの娘を美しくないと云う者がおれば、千両を出してやろう」まで豪語する始末。実際に娘の顔や容姿は美しく男といわず、女といわず一目ぼれしない者はいなかった。
得意の摩訶密は「おれの娘は誰に見せても感心せぬものはいない。ひとつ釈迦に見せてやりたいものだ」と思い、お釈迦さんの所に出掛けて行った。娘を御覧になったお釈迦様は静かにこう仰せになった。
「私はこの娘を少しも美しいとは思わない。なるほど容姿は如何にも美し。しかし人間にはもっと美しいものがある。それは心の美しさです。心の端正こそ真実の美です」
お釈迦さんの仰せられたとおり、まことに人の美しさは、その人の心にある。さすがの富豪も悟るところがあったという。(光に向かって100の花束より)