多度大社の上げ馬神事(三重県指定無形民族文化財)が好天に恵まれた5月4、5日に行われた。南北朝から続くこの祭りも最近は動物愛護暖団体から「動物虐待」ではないかと指摘され県教育委員会の監視のもと行われた。
これが馬が走る馬場です、坂の所まで約100m強有ります。両側には桟敷席が並び観客で一杯です。
白い衣装の神職が立っている所が馬が駆け上がる坂の下です、最後の崖の高さは1.8m程です、以前はもっと高かったのですが動物虐待との指摘で低くなった。
いよいよスタートです、緊張の一瞬。騎手は中学生から高校生の青年で各地区より選ばれた6人です。騎手は選ばれると約一ヶ月自分で食事を作り水で清め怪我の無い様に精進します。
人馬一体となって坂を駆け上がる確率は20~30%です。この馬は坂を駆け上がる事を諦めた様です。
この馬と騎手は見事に坂を駆け上がりました。もう一度階段の下まで降りて来て神さんにお礼をして次の神事に向かう処です。
境内は歩くことも困難な状態です、参道には屋台も出て大賑わい、この祭り若い方からお年寄りまで幅の広い方に親しまれています。
屋台の定番である金魚すくいも有りました。
この祭り、祭りをとり行う地区は大変です。ご多分に洩れず騎手に成る青年が少子化で居ないのです、昔は青年が多く騎手に成る事は憧れで抽選で決めていたのですが今は自治会長さんがお願い詣でです。馬を扱う青年も人で不足、最低13人必要だそうですが少人数の自治会では青年がいません。当然ですが馬を扱う事は危険も伴うので草食系の青年は祭りに参加することも拒否、何処の世界も表の華やかさと裏の現実のギャップは大きいのです。
近未来には6ケ村だけでなく広く公募する方法も視野に入れ、それでも難しければ大相撲の様に外国からの参加者も募る、ひょとしてモンゴルの馬にモンゴルの騎手が乗り、多度大社の馬場を疾走する時代が来るかも。
京都の祇園祭りの様に伝統を守りつつ門戸を広げる国際感覚も必要な時代がそこまで来ているのでは。
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