昨晩から降り始めた雨も昼前には止んで、薄日がさしてきました。
気温は低く久しぶりに昼間からストーブをつけてミシン部屋に引きこもっています。
今何をしているかと言うと、
馬鹿げたことかもしれませんが、お気に入りのウールのスカートを解体して
布地を逆さまにして縫い直している所です。
仕立て直し、と言えば簡単ですよね。
このスカートはもう何年も前に自分で縫いました。
当時街の手芸店で買った舶来にウール生地で作ったスカートは冬の定番です。
暖かくて柔らかくて、やっぱり冬はウールだなぁって思わず思い返す実力派。
一応高級服地だけど洗濯機で普通に洗っていました。
大好きなスカートなんですがそれ故に使用頻度が高く
相応に汚れが目立つ様になっていました。
塞いであるけど穴も空いてるし
そろそろ御用納めかと、次の何かを探し始めてすでに二、三年。
代わりの物って中々ないことに気がつきました。
その中で色々と考えさせられる事象もありました。
まずこのピンクの布を買った時、地方の小都市の手芸屋に舶来の生地が少しだけ売られていた事。
多分何年か前のバブルの時代に仕入れたその残りって感じでした。
数メーター程巻かれた布が数種類あっただけでいかにも残り物の商品風情です。
値引き札もあった気がしますが、そこで私はイタリー製の布を二種類買いました。
ピンクの布で作ったのが今回のギャザースカートですが、
時々覗いてみてもこの残り物の舶来生地が売り切れて以降、
もうこの店に素敵な舶来の生地が並ぶことは一切ありません。
もしか新商品がと思って行ってみても
いまの主流は安めの生地なのでしょうか。
舶来の記事を買う人は無いと店が判断しているという事です。
またネットを探してみましても、舶来の生地はあまり多くはありません。
何しろ困るのは舶来の生地のそのほとんどが
私の欲しい色目では無いのです。
欲しい色の生地を探すために何ページもクリックしました。
疲れるほどクリックしても
一つ見つかればそれは売り切れていてガッカリします。
何でこんなに色のバラエティーが無いのでしょう。
と言うのもまず舶来の生地を求める人が多く無いって事でしょうね。
綺麗な色には需要が無いので探しても無いのです。
ピンクなんて一つも見つかりませんでした。
私が何故舶来の生地に固執するのか？
なぜならその質がとても良いからです。
本場の国で作られるウールは素晴らしいですよ。
何年使ってもヘタレ感も有りません。
使えば使うほど柔らかく肌触りも良くなります。
ウールは布巾が広く、スカートなら一メートルもあれば十分で
値段は多少高くても既製品のスカートを買おうと思ったら
安い物なんですよ。
四分の一もしくは五分の一かもしれません。
自分で作ればそれだけお得って事なんです。
だから材料費は渋らない事にしています。
そんなわけで汚れたスカートの代わりを求めて彷徨ったわけですが
結局何も見つからず、
それなら仕立て直せばいいんじゃない、とばかりに解体を始めました。
此処でとっておきの秘密を皆さんにお話ししましょう。
実はこのスカート、作った時に布地の裏表を間違えていたのです。
と言うことは、
今まで何年も裏地を表にしたスカートを履いていたって事ですわ。
誰にもわからないことだから別にいいんですけどね。
私だけは知っていたわけですよ。
今回仕立て直すことを決めて晴れて表地を表にして着られます。
仕立て直しを決めたのは代わりが見つからないだけでなく、
表だった裏生地についた汚れが殆ど裏だった表地に響いていないからなんです。
仕立て直せば汚れはあまり目立ちませんの。
穴も空いて適当に塞いでありますが写真に撮ると
色もあせているのが分かります。
糸屑がある辺りが汚れの裏側、穴の存在も表地の方が見え難くい。
今まで裏だった表地の方がピンクも濃いですね。
長年洗濯の摩擦や太陽光で悪環境に晒された生地はやはり劣化していました。
でも表地はまだまだ行けそうなのであと五年は履けるでしょう。
ヤッパリウールは舶来、日本は絹でしょうかね☆
仕立て直しと言っても今度はポケットもつけないので
後ろと横と裾を縫えばあとはウエストのゴム部分だけ。
ギャザースカートって作るのも着るのも簡単で
大好きです。
親友のマダムはこう言うの。
ギャザースカートっておばさんポイから好きじゃ無い。
へ、人の思うことなんか関係ないんじゃ、
私は私の道を行く🏃♂️
履くならギャザースカートに限ります☆
