大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

パキスタンがIMFに金融支援を要請へ

2018年10月09日 | 日記

 フィナンシャル・タイムズは、パキスタンがIMFに金融支援を要請しようとしていると報じた。

  パキスタンは慢性的な財政赤字と貿易赤字を抱え、今年にはいってからパキスタン・ルピーは下落が続いている。

 こうしたなか、FT紙によれば、パキスタン中銀の外貨準備は1年前の139億ドル(1.5兆円:1ドル~110円)から9月末には84億ドル(9千億円)に急減

 FT紙は、サウジアラビアに要請していた石油代金の支払い繰り延べが拒否されたため、IMFへの支援要請が不可避になったとのパキスタン高官の発言を紹介している。

 FT紙は別の記事で、支援規模としては100-120億ドル(1.1-1.4兆円)が計画されていると報じている。これが実現するとパキスタンにとっては13回目で過去最大規模のIMF支援となる。


米ブルーチップ企業、第3四半期の一株当たり利益は前年比20%の上昇予想

2018年10月09日 | 日記

 フィナンシャル・タイムズ(2018/10/7)は、2018年第3四半期における米ブルーチップ企業(各セクターを代表する優良銘柄)の一株当たり利益が前年比で19.2%(アナリスト予想)になったと報じた。

 2018年の第1四半期、第2四半期の25%につぐ高い成長見込みとなった。

 この背景にあるのが、今年から法人税が35%から21%に引き下げられたことと、レパトリ減税により海外から還流された巨額の利益を使った自社株買い

 FT紙は、一株当たり利益上昇の7%程度は減税によるものだとするアナリストの分析を紹介している。

 問題は、来年。

 来年は減税による業績底上げがなくなるので、これまでのような大幅な利益上昇が続くかどうか注目される。

 ここで気になるのが、最近上昇傾向にあるインフレ率と金利。これが、実体経済にマイナスの影響をおよぼすようになると、企業業績も大きく影響を受けることになる。

 いまや世界経済をひとりで支えるアメリカのインフレ率金利動向にこれまで以上に注意が必要になってきた。