工房 手土手 やきもの暮らし

土に触れ、土と戯れる日々の記憶
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大きな作品

2014-06-30 15:07:48 | 日記

小さな作品を作るメンバーがいる一方で、

作品展に向けて、自分史上最大の作品に取り組む方もいます。

写真の作品は、花台や灯りに使っても良いから・・・と、Wさんが取り組んでいる物です。

 木の切り株にフクロウをとまらせたい。

 どのくらいの大きさで?

 できれば鉢植えが乗っても良いくらい。

 じゃあまずは、好きな大きさで、切株の底辺になる輪を作ってみよう・・・

・・・・・けっこう大きいね!!・・それで高さはどのくらいのイメージ?

 40~50センチくらいが良いんだけど、そんなの私に作れるかしら?

 大丈夫。やってみよう!

・・・ということで、こんな作品になりました。

Wさんは先日、免許の更新で高齢者教習を受けてきたとか。

でも、気持ちは若々しくて、チャレンジ精神旺盛です。

できるかどうか分からないけれど、こんなのが作りたい・・という事をはっきり伝えてくれます。

自分の実力に合わせて、じっくり地道に・・・・・・それも大切な一つの道のり。

でも、たまにはWさんのようなチャレンジ精神が、大きい一段を登らせてくれる事もある。

メンバーの姿と作品を見ながら、やきものの魅力をあらためて感じています。

 


陶印

2014-06-28 08:47:35 | 日記

工房では、小さな作品から大きな作品まで、

それぞれが思い思いの物を作っています。

最も小さいのは、ボタンやアクセサリー。

そして、陶印があります。

作品を作ると、自分が作ったという印を入れます。

フリーハンドでサインしたり、名前やマークをデザインした印を押したり・・・

自分のサインはどんなものにしようか・・・そこにも、作者の個性が感じられます。

 

写真は 典子 さんの印を試作した物です。

まずは漢字から。

典という字を、まあるくデザイン。

次にアルファベット。

TEN を、縦に並べてデザインしました。

本人のお好みはアルファベットの方。

ちょっと足でけとばしているような動きが面白い・・・ということになりました。

 

工房には、こんなふうに字や模様をデザインした陶印がいろいろあります。

石を彫ったりするより、手軽にできるところが魅力ですね。


鉄のアーティスト

2014-06-22 07:31:49 | 日記

ASHIGARAアートフェスティバルを通じて知己を得た

鉄のアーティスト 斎藤史門 さんが、61歳の生涯を閉じられました。

3月の終わり、横浜の大桟橋で作品を拝見しながら楽しい時間を過ごしたのが、

最後になってしまいました。

 

東日本大震災の後、何か出来ることはないかと現地に赴き、

作品を通して南三陸の皆さんと交流を深め、支援されてきました。

想像を絶する大きな力で捻じ曲げられ、引きちぎられた建物や電柱。

そこから飛び出して無残な姿をさらしている鉄筋を見た時、

人の神経や筋肉がむき出しになっているように見えて、痛々しくてたまらなかった・・・

だからこれを、ただの残骸じゃなく、作品にしたいと思った。

積み上げられた瓦礫をトラックに積んで持ち帰り、

それを手当てするような気持ちで、作品として命を吹き込む。

そんな作業だった・・・・そう話してくれました。

忘れられない、忘れてはいけない・・・けれど、目にするには辛すぎる。

そんな震災遺構として保存される物とは違って、

史門さんの想いとやさしさが込められた作品には、希望が見える気がしました。

 

アートの意味を、アートの可能性を、教えて頂きました。

もっともっと一緒にいたかったけれど、

まだまだ力を貸して頂きたかったけれど、

カッコ良すぎる見事な最後に、ただただ、ありがとうございましたと伝えたい。

合掌

 

 


オカリナ

2014-06-17 08:34:10 | 日記

以前オカリナの特別教室をしましたが、

素焼きと調律をお願いしていた物が完成してきました。

900度で焼いてあるそうです。

このままアクリル絵の具で装飾しても良いのですが、

試しに陶芸用の絵の具で彩色し、本焼きの温度で焼いてみることにしました。



それぞれ個性的なデザイン。

焼き上がりの色合いと音色がどう変わるか、とても楽しみです。


スマホスタンド

2014-06-12 17:45:15 | 日記

やきものの楽しみの一つは、毎日の生活の中で使える物を、自分の手で作れるということ。

今日もカタログに載っていたスマホスタンドを参考に、他のデザインで作れないかという事になり、

試しにこんな物を作ってみました。

まだ目が無くてちょっと怖いフクロウ。

ちなみに、これは轆轤で削りをかけていたメンバーが、切り取った底の部分をくれたので、

それを半分に割って、さらに加工してデザインしてみました。

そして、こちらは覗いた感じが可愛いワンコ。



スマホにメガネ。ちょっとその辺に置いてたはず・・・

と、捜してしまう事が多いから、こんなのがあったら良いなぁ。

というのが、メンバーの感想でした。

それでは、もう少しデザインを考えてみようかな。


変身 2

2014-06-04 22:36:35 | 日記

予定通りにいかない事も多いやきものの世界。

先日、 K さんが作っていたのは下の写真の花器。

ろくろで桶のような形をひいて、それに丸い蓋を付け、

それを立てて足と首を付けました。

うまくいった・・・・・と思っていたのに、乾燥中に亀裂が・・・

後から付けた丸い蓋が乾燥中に大きく収縮したのが原因のようです。

そうか、少し膨らませるくらいにしておけば良かった・・と言っても後の祭り。

 

亀裂の入った作品を壊してしまうか(まだ土に戻ります)・・・

でも、もったいないなぁ・・・なんとかならないかなぁ・・・

そんなふうに迷っている K さんに、周りから色んな声がかかりました。

丸い蓋は取っちゃえば

中に人形飾るなんて言うのも良いかも

細い筒を入れれば花器になるんじゃない?

 

・・・というわけで、こんな作品ができました。



表から見たら普通の花器。

裏から見ると鬼が筒を支えている。

 

Kさんいわく、

一人で作ってたら、この作品はできなかったなぁ。

思いがけない変身だ!

 

作品も変身しましたが、ちょっとがっかりしていた K さんのモチベーションも

ぐっと上がって笑顔になったのが、何より嬉しい変身でした。