依頼書やら賞状やらを受け取る人と与える人の写真が新聞に載っていた。
なぜか与える人だけがカメラの方向に顔を向けていた。
そんなに自分の顔が写されたいのか?
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今日の毎日新聞、人生相談の回答。相談者は発達障害らしい46歳の娘とその娘に育てられている小六の孫のことを心配しているのに、発達障害の心配に触れた視点からの回答ではなかったのが残念。
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電子マネーやデジタル通貨ばかりが流通するようになれば、本物の紙幣などにリアリティがなくなる。当該国民がそれを本物と見分ける能力も衰え、偽物紙幣で払われても気づかなくなる。そして、元々人為的な発明品である印刷された本物紙幣の価値崩壊が始まるに違いない。
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世の中の他のすべての価値と同様に大多数の芸術作品の価値は、きわめて不安定なものであり、本質的に主観的なものだ。美術館や評論家や美術史研究なども、その不安定で主観的な価値の一部を可能な限り共有して客観的で永続的な価値に置き換えたいと思っている人々の国際的な装置と捉えうる。
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土浦市の図書館下にあるギャラリーで吉田正雄の世界展。1961年に氏がパリに行った時はまだアンカレッジ経由しかなく乗客は8人で、日本人は二人という心細さ。機内で「何なりとお申し付けください」と言われたので「僕の隣に座って」とお願いしたら笑われたとのこと。パリ行きもまさに隔世の感!
画家、吉田正雄氏は、1961年のパリは本当に真っ黒だったとその印象を語っている。パリの建物が洗浄されたのはその後のことだったのだな。今、パリをそんな風に言う人はいないだろうから、なぜそんなに真っ黒だったのか分からないだろう。#土浦
#吉田正雄
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<思い出すだけだけで恥ずかしくなり、「ワアッ!」と叫び出したくなることがたくさんある。私もそう。詳しくは書けません。たぶん小説でも書けないでしょう。…「あの頃」の自分を知っている誰かの眼…彼らこそ…>
今日の毎日新聞、人生相談、高橋源一郎氏の回答より。