京都御所の東隣に賀茂川(鴨川)が流れ、近くに賀茂大橋が架かっている。
この橋で上流を眺めると左(北北西)から賀茂川(鴨川)が、右(北北東)から高野川が流れここで合流し、地図ではここから下流が鴨川と漢字が変わっています。
昨日、三千院からこの高野川に沿って京の街に下って来て、この賀茂大橋を渡って京都御所近くに宿泊したのでした。
・・・朝日を浴びたこの橋の北に、両側を川に挟まれた緑の三角地帯があります。ここ向かって車を走らせ、間もなく駐車場に到着する。
駐車場の直ぐ東側100m先に目的地があるのですが、木々の間を散策しながら馬場を南下して正面入口に向かいます。貴重な森林浴の時間帯です。
そして振り返ると
ここは下鴨神社の参道正面入口になります。
この神社は正式には「賀茂御祖神社(カモミオヤ ジンジャ)」と呼ばれるとのことです。
この参道から北側が世界遺産で、道路を挟んで反対側(南側)も当神社の敷地ですがここに分譲マンションを8棟建設中のようです。
さて戻って、参道は広大な面積ではないので、それほど鬱蒼とはしていないのですが
古木が大切に管理されています。改めて歴史を感じながら参道を進むと鳥居が見えてきました。途中右側に手水舎が、
近づくと「御手洗(ミタラシ)」と書かれた案内板がありました。
手洗石は神話伝承から舟形の磐座(イワクラ)石で、樋は樹齢600年のケヤキとのこと。
覆屋(オオイヤ)は、再現した「透塀(スキベイ)」で古風な雰囲気が表現されています。
南口鳥居から境内に進みます
この神社も式年遷宮の年のようです。
目の前に楼門が立ちはだかるその左手前に、かわいい神社があります。
縁結びの神社として人気のようで、・・・なるほど「神皇産霊神(カムムスビノカミ)」という縁結びの神が御祭神の 相生社(アイオイノヤカタ)でした。
下鴨神社の末社ですから、多くの参拝客に不思議なご神木の話題やこの様な作法を
貴方知っていますか?・・・と伝統の?作法を仕掛け、話題創りに頭が下がります。
管理しているだけでは衰退するのが避けられません。積極的に情報を発信して、相生社は商売繁盛の様子です。
立派な楼門をくぐり
ここで境内の案内図を見てみましょう。
チョット見にくいですね。下鴨神社のHPを調べていたら、境内のイラストがありました。
これは相生社と作者が一緒ですね。上半分のアップです。
さてこの右側のこの建物は、
案内板によると、この建屋も21年毎の式年遷宮時に解体修理が行われる対象とあります。
更に右側には、御手洗川(ミタラシガワ)の案内がありますが、水は流れて無く、土用が近づくと涌き出しその様子をかたちどった「みたらし団子」発祥のところとありました。
乾いた池から泉がポコポコと湧いてくる様子でしょうか。
中央に戻って、中門を入ると小さい社が建て込んでいます。
中央に2社、右に2社、左に3社、全部で7社・・・これは言社(コトシャ)というそうで、昔から「大国(オオクニ)さま」と呼ばれ干支(十二支)の守護神が祀られている。
干支の12を7社にするには、円周上に干支を配置し、上が子、下が午、この二つが単独で、子の次の丑は、子の前(反対側)の亥と合わせて1社、寅も子の反対側の戌という組み合わせのようです。
7社にしたのは、守護神が足りなかったからでしょうか?
この午社の前の建物が本殿です。
東本殿と西本殿があり共に国宝、東本殿はパンフレットによると、縁結び・安産・育児の神様「玉依媛命(タマヨリヒメノミコト)」でした。
末社の相生社と本社が同じ縁結びとは不思議な感じですが、2社にお参りすると相乗効果になるのでしょう。
左側にも、言社が3社あります。
・・・お見かけしました、白無垢姿・・・白、緑、朱・・・鮮やかなコントラストです。
神服殿(シンプクデン)
・・・日本の生け花の歴史を見るような作品がありました。
池坊 生け花の元祖 老舗のブランドです。
このような場所には、格式と気品、伝統の様式が必要になるのでしょう・・・これが文化の継承とさりげなく主張しているような、・・・優しい風景がありました。
賀茂御祖神社 由緒記 です。
神服殿の西側では式典の用意がされています。主賓が登場、個人の肖像権がありますが、作品(写真)の展覧会の挨拶のようです。
現在も公開中ですから、肖像権より無料のPRが喜ばれますでしょう。ご紹介しましょう。
NHK日曜美術館で司会を務める井浦新(イウラ アラタ)さんの写真展が開かれていました。
作品は下鴨神社の自然・祭事などで著作権がありますので転載は出来ませんが、機会がありましたらお出かけください。
一説では式年遷宮に約30億円も必要で、国の補助は8億円、残りは寄付金となるようですが収支はかなり厳しく、・・・参道南の森に3階建て、景観に調和するマンションを建築中、これで50年間、賃料が7000万円/年の契約とか・・・文化の継承、維持保全は改めて大変なことと思いながら下鴨神社を後にしました。
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