気になる写真!

このブログはその時々の好奇心で、気になった被写体を切り取り、・・・チョットだけ考えてみようと

ナヴォーナ広場

2021-04-24 | 旅行記

・・・野沢温泉にもスキーにも行っていないのに、いつものように季節が移っていき、スタッドレスタイヤを外した。

大きなグランドに、人文字?・・・、

富山県の砺波(トナミ)が有名ですが、

ベルベット地のような、

ドラゴンフルーツのような

変わり種、新種?・・・色々あるんですね

東京では4月上旬~中旬

週末にはカメラマンも

八重桜と共演、春の風物詩チューリップ畑でした。

亀戸天神の藤棚・・・根津神社のつつじ、・・・そしてアヤメ、花菖蒲・・・江戸名所がたくさんなのですが

しかし、コロナ対策で初夏の都立公園や庭園が休園になってしまったのが、残念

・・・ベランダでは薄紫のライラックが上旬に咲き終わり、君子欄の季節、一部の胡蝶蘭が咲き続け

ハイビスカスやアマリリスは植え替えてくれ・・・と、多忙な週末が続きました。

・・・ウーン、何故かモチベーションが上がらず・・・パソコンは修理をせず半年も放置、古いVAIOを使い続けている。

昨年、日本人ドライバーが Fー2で3人も頑張っているのでDAZNで応援していたら、新人20歳の角田君が3度優勝した。

HONDAの育成ドライバーでありRedBullのジュニアチームに所属、Fー2の最終戦で優勝して、F-1のシートを獲得した。

今シーズンは3月末から始まり、初戦で9位入賞と大物の片りんを見せています、3戦目の今週末は、好結果の予感!

・・・自宅で巣籠しながら、大谷翔平選手や角田裕毅君ら海外で活躍するヒーローがリアルタイムで視聴できる喜びと・・・、

香港、ロシア、ミャンマー・・・監視社会の弾圧下、為政者に情報操作され、それでもデモに参加する人々の映像が流れる、辛い状況に心が痛む。

・・・ベルニーニにも辛い時期がありました。ローマ再発見の旅の続き・・・

新教皇からの依頼は3年強 無く、ベルニーニに替わって彼の下で働いていた建築家のボロミーニが多くを依頼されていました。

公職の仕事が無くなったこの時期に、ヴェネツィアの新依頼主を喜ばした作品が、コロナール家の人々まで登場する礼拝堂で、聖女テレサの法悦の瞬間でした。

この作品と前後して、先年亡くなったウルバヌス8世の墓を1647年3月1日、サン・ピエトロ大聖堂内に完成し、除幕されます。(別途)

さて話題は変わって、「天使と悪魔」では、「火」の次は「水」・・・古代ローマ時代の競技場跡に造られたナボーナ広場の噴水に向かった。

上図の赤線の軌跡は、最初に向かったのが、中央下の部分のパンテオン(ラファエロの墓がある)、

しかし「土」は中央上部のサンタ・マリア・デル・ポポロ教会の「キジ礼拝堂」サンティの土の墓だった

そして、次の「空気」はサン・ピエトロ大聖堂の広場、「ウエスト・ポネンテ:西風」

・・・次の「火は」画面右端の「サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア」コロナール家の礼拝堂、「聖テレサの法悦」

そして、パンテオンの隣、幅50m、長手方向は260mのナボーナ広場の「水」だった。

ここは広場の南の端、ローマ帝国時代に騎馬戦車レースが行われた場所という、こちらがスタート、奥でUターンのようです。

手前の噴水はムーア人の噴水と呼ばれる。(ムーア人:北アフリカのベルベル人)

この噴水と北側にある噴水(ネプチューンの噴水)は、ベルニーニが生まれる少し前にポルタが水盤を整備していました。

そこにベルニーニのムーア人のスケッチを元に彫像が作られ、1654年頃完成しています。

広場の中央に進むと、高さ17mのオベリスクが噴水の岩山と一体になっている、地上からは30m以上はあるでしょう。

現代では鉄骨で枠組み、プラスチック(FRPなどで)の岩山を簡単に造れるが、当時は自然石です、内部をくり抜いて・・・。

オベリスクは他の場所で6分割になり転がっていたのを、この場所で組み上げた・・・そして頂きには、十字架?ではないようです。

鳩がオリーブの小枝を口にしている、この鳩は、教皇イノケンティウス10世(パンフィーリ家出身)の家の紋章であった。

・・・この広場に面してパンフィーリ家の宮殿があったので、新教皇イノケンティウス10世は、その改築とそこに自家の教会を建てようとします。

広場中央の噴水製作に至る経過は、・・・別の場所で倒れているオベリスクを組込んだ噴水ができないかと・・・デザインコンペが開かれた。

ベルニーニは、教皇から声も掛けられなくて、コンペはボロミーニの案が選ばれた。

パンフィーリ家の娘婿にあたるベルニーニの友人ルドヴィーンが、オベリスクを組込んだ噴水の模型をベルニーニに創るように勧めます。

出来上がった銀製の模型を、・・・さり気なく教皇の目に触れるところに置いたら、・・・これは?・・・

教皇は・・・長い間うっとりと眺めて、ベルニーニの作品だろう、先般のウルバヌス8世の墓の除幕式でも感動していたのだった・・・。

直ぐにベルニーニを呼びにやり、これまでの処遇に遺憾の言葉を述べて、彼にこの噴水の製作を命じたそうです。

・・・ベルニーニは、ようやく第一線に復帰します、そしてこの後、教皇は自分の肖像まで・・・お願いすることになります。

ドーリア・パンフィーリ画廊蔵、大理石のあごにひび割れが・・・作り直したので同じものが2点残っているとのこと。

「四つの河の泉」内部を空洞に加工した岩山、この四隅に四大河の寓意像をミケランジェロに対抗するかのように肉体で表現しています。

ヨーロッパ(ドナウ)、アジア(ガンジス)、アフリカ(ナイル)、南アメリカ(ラプラタ)・・・17世紀当時のイタリアから見た四大陸です。

ここは南側からですが、角の寓意像が解り難いので、少し左に回り込むと

手前の寓意像はオベリスクを見上げている・・・ヨーロッパの河川、ドナウ川のようです

 

西側まで回り込むと、右がドナウ川の寓意像でした。

ヨーロッパの動物の代表として、岩山の間から馬が見えます。

左は・・・何故か後ろにのけぞって、良く分からないが・・・南米の河川ラプラタ川のようです。

南米はキリスト教の布教先です、かたわらにコインを散らしてその金銀の豊かさを示しているそうです。

これが北側・・・、右側の寓意像、ラプラタの左手は危険を察して何か防ごうとしているようにも見えます

そして東側に回ると、水の豊かさを表すオールを持っている左側の寓意像は、ガンジス川とされます。(アジア)

オールの下側に蛇がいて、これを従えさせているそうです。

岩山の間には、ライオンが、・・・上部にはヤシの木・・・右側はナイル川(アフリカ大陸)のようですが目隠し状態です。

エジプトからナイル川を遡っても上流の水源が隠れて見つからない・・・そのような状況の寓意像です。

馬とライオンとヤシの木はベルニーニ本人の作で、他は弟子が3年くらいで完成させ、1651年6月14日に除幕されました。

たちまちローマの名所となり、1年の間にこの噴水を称賛する書物が8冊も出版されたそうです。

ローマ、ナボーナ広場 2021年4月27日 屋外のテラス席だけ営業が再開され、テーブル席は3人までと・・・また笑顔が戻ってきたようです。

かつても、この噴水の両側で多くのテーブルが並び、ローマっ子はこれらの彫刻をネタに話題が尽きなかったことでしょう。

上は霧雨の2019年、下は晴天の2011年

噴水の横に建つサンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会(上の左側)が倒れてきそうで見ていられないと、ナイル像が頭から布をかぶっているのだ。

「今にも教会が倒れそうだ」と、ラプラタ像が教会が崩れ落ちてくるのを手を挙げて防いでいる・・・

上記の2画面は、動画から切り出したものです。

教会が崩れてくる・・・あわててのけぞるハゲ親父 なども、改めて見てみると、そうとも受け取れます。

教会の改修は、途中から優秀な建築家のボロミーニがファサードなどをデザインしていますが、蹴落とそうとしたベルニーニにまたも敗北した。

危ないと左手を挙げているのは、まだ完成していなかった教会側が西に当たり、西日をが眩しい南米のイメージとする説もあります。

さて、教皇家の紋章、鳩の向いている方に秘密集会所・・・向いている先は・・・サンタンジェロ城があり、イルミナティの秘密集会所でした。

この噴水の完成までに、色々あったのを多少知っておくだけでこの場所に2~3時間はウロウロできそうですが、当時の市民は・・・

教皇からこの後、増税されて、小麦の価格は日に日に上がり、芸術よりもパンをくれー、悲鳴が上がるようになりローマ経済は悪化していく。

教皇は、ベルニーニを毎週のように招いて数時間歓談するのを常としたようです。

ベルニーニは、趣味も多彩、知識も豊富、社交的で招きに応ずることが、スポンサーに対する接待でしょうから、付き合いも大変です。

社交的でマルチの才能の持ち主ベルニーニ と 孤独で頑固な職人ボロミーニの関係は・・・、

レオナルドとミケランジェロの関係と似ていますが、ボロミニーニはミケランジェロほど強くなく、人生を終えています。

ベルニーニは、晩年ここを通り過ぎるときに、馬車のとばりを閉め、「こんな貧困な仕事をして何と恥ずべきことか」と漏らしたと伝えられる。

ダイナミックな作品ではあるが、偶像に魂は吹き込めなかったのでしょうか、弟子の力量に対する不満ではないでしょうが。


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