昨日の続きです。
14日夜の部。
再開された「ラ•マンチャ」を最前列で観る機会に恵まれました。
この舞台、客席に向かって、階段が設えてあります。
私の目の前を松たか子さん演じるアルドンザが上り下りしてくる。
薄汚れた顔をしたアルドンザ。
それがラストには、気高ささえ感じさせるドルシネアに変貌する。
ただただ見惚れてしまいました。
死の床に着いたセルバンテスを訪ねて、アルドンザがやって来る。
が、セルバンテスは、何も覚えていない。
彼によって、全てを変えられてしまったアルドンザが
思わず絶叫する。
「思い出さなきゃいけないよ!」
このセリフで、私の涙腺は崩壊してしまいました。
白鸚丈は、初日とは見違えるような力強さに
溢れていらっしゃった。
しみじみ思います。
千秋楽が観たかった。
そして、荒唐無稽の考えと百も承知で言うのですが
このまま、ずっと「ラ•マンチャ」の灯を点し続けるために
松たか子さんがドン•キホーテを演じてくれないかなとも
思ってしまいました。
昨年、コロナで休演を余儀なくされた「ミス•サイゴン」が
今年再演されます。
「ラ•マンチャ」が再演される日を信じて待ちたいと思います。