プクプク日記 観劇 映画 落語 スポーツ観戦 読書の日々

今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

主人公のダメ男ぶりが凄い!又吉直樹「劇場」

2017-06-30 10:32:21 | 日記
続いて、読書のお話です。又吉直樹 芥川賞受賞後 第1作「劇場」読みました。
ごくごく小さな劇団で脚本書いている永田と、地方から出てきた女子大生沙希の恋愛物語。脚本家としては、ほとんど才能のない永田に、ひたすら尽くす沙希。うん、男として羨ましいとは思うけど、この沙希ちゃんの気持ちが、良く分からん。ま、これが分かるようだったら、今迄の人生、もっとモテてたんでしょうが(笑)ただ、この2人 付き合うきっかけも、ちょっと変なんですよね。沙希ちゃんも、ちょっと変わった娘なんでしょう。
ま、しかし、プライドだけは人一倍の永田と、約10年くらい それも20代という大事な時期を付き合うんだから、沙希ちゃん 菩薩のような女性。挙げ句の果てに、病んで田舎へ帰ることになってしまう。男を見る目さえあれば•••
ま、こんな感じで、沙希ちゃんに感情移入してしまう恋愛小説でした。下北沢の場面が多かったので、よく本多劇場に通っている私としては、親近感湧く場面も、かなりありました。

川口松太郎の世界を満喫!「鶴八鶴次郎」「深川風流唄」「明治一代女」

2017-06-29 10:40:16 | 日記
川口松太郎の作品が文庫化されたので、早速買って読んでみました。まさに「新派」の世界。
「鶴八鶴次郎」この作品 第1回の直木賞受賞作だったそうです。初めて知りました。鶴八鶴次郎という若手ピカ一の新内語りのコンビが織り成す恋と芸道の物語。私、長谷川一夫 山田五十鈴の主演映画を観たことがあります。
「深川風流唄」老舗の料理屋「深川亭」主人は楽隠居。娘と板場の長蔵が、店を切り盛りしている。いずれは2人が所帯を持って、と思っていたが、父親に借金のあることが発覚。彼らの運命は・・・
「明治一代女」この作品は、子供の頃、島倉千代子の歌で聞いたことがありました。柳橋の芸者・お梅と売り出し中の歌舞伎役者・沢村仙枝のお話。2人の恋路には、度重なる困難が・・・
3編とも、いいお話です。登場人物の女性たちは男勝りだけど、女性らしい可愛らしさも併せ持ち、なにより、ここに出てくる男女たちは、一途に相手を思っているのがいい。この年になると、そんな感情 なかなか芽生えてきませんからね。だけど、思いだけで恋愛が成就するわけもなく、周囲のいろいろな状況が、彼らをままならない立場に追い込んでいく。こういうつくりもうまいですね。
いわゆる「明治もの」遠い時代に思いを馳せながら、あっという間に読んでしまいました。

ラブソングからコメディソングまで、これぞミュージカル「キス•ミー•ケイト」

2017-06-28 10:49:24 | 日記
「キス•ミー•ケイト」観てきました。ジョージ•シドニー監督。主演はハワード•キールとキャスリン•グレイソン。監督とハワード• キールは「アニーよ銃をとれ」でコンビを組んでいてキャスリン•グレイソンは、「ショウボート」に出演していたということです。音楽はコール•ポーター。
さて「キス•ミー•ケイト」シェイクスピアの「じゃじゃ馬馴らし」をミュージカル化した作品。劇団の主催者フレッド(キール)のところにコール•ポーターが「キス•ミー•ケイト」の曲を持ってやってきます。申し分のない曲。そこへ、フレッドの元妻リリー(キャスリン)も登場。2人は、彼女にヒロイン役を頼むつもり。楽曲の素晴らしさに、彼女も出演OK。これで万事上手くいくと思った瞬間、現在フレッドが思いを寄せる若手女優ロイス(アン•ミラー)が予定より早く到着。気分を害すリリー。舞台は、きちんと開幕できるでしょうか? というお話。
音楽がコール•ポーターだけに、いい曲が揃っています。特に「あなたを愛してる」というラブソングが、とても綺麗。一方、コメディリリーフとして登場する借金取りの2人組のギャングが、脇役として抜群の面白さ。ツボを抑えたミュージカル映画に仕上がっています。

ラストは緊迫感たっぷりアカデミー賞外国語映画賞「セールスマン」

2017-06-27 11:02:44 | 日記
アカデミー賞外国語映画賞に輝いた「セールスマン」です。イランの映画。監督は、アスガー・ファルハディ。私、この監督の作品「ある過去の行方」観ました。
さて、冒頭 エマッドとラナ この若い夫婦が住んでいたマンションが倒壊するシーンから始まります。この夫婦 夫は学校の先生。2人は、小さな劇団で役者もしています。今、「セールスマンの死」の稽古中。劇団の仲間が、新居を斡旋してくれました。早速引っ越し。が、前の住人だった女の荷物が置きっ放しで一部屋を占拠。何度連絡しても、引き取ってくれません。これまた、なにやら不穏なムード。
そんなある日、稽古を終え、一足先に帰ってきた妻 玄関のベルが鳴ったので、夫だと思い開けてしまいます。が、見知らぬ男が闖入してきて、乱暴されてしまいます。犯人を突き止めようとする夫 一日も早く忘れようとする妻 2人の気持ちは、噛み合わなくなっていきます。徐々に徐々に壊れていく2人。学校では人気教師だったエマッドも、生徒たちの信頼を失いかけます。ついに、夫が執念で犯人を見つけます。そこからの緊迫感は、半端ない。さらに、全てが終わってからのラストシーン。これまた、余韻を残した見事なものでした。

「宝塚記念」キタサンブラックが負けるとは•••小三治師トリの新宿末広亭で気分転換!

2017-06-26 10:48:59 | 日記
キタサンブラックが負けるとはねぇ•••やはり、見えない疲れが残っていたのでしょうか? 楽曲凱旋門賞」での勇姿を楽しみしていたのに。馬券損したことより、そっちの方がショック!実は私、土曜日に儲かったんで、浮いた分突っ込んだんですが、元の木阿弥。トータル的に負けなかっただけ、良しとしますか。
で、末広亭で気分転換。昨日は、天気イマイチでしたが、さすが小三治師のトリ席。満員札止め。凄かった。前半、真打に昇進したばかりの小八師が良い出来。中入り前の権太楼師が、体調悪くて咳き込んでいましたが、貫禄の出来。中入り後、紙切り正楽師に「セーラー服」の注文。笑った。で、お目当ては「宗論」キリスト教若旦那対浄土真宗大旦那の対決は、いつ聞いても面白い。