プクプク日記 観劇 映画 落語 スポーツ観戦 読書の日々

今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

月村了衛「騙す衆生」

2023-08-31 11:27:01 | 日記
月村了衛さんの「騙す衆生」です。
「本屋大賞」を受賞した「土漠の花」が面白い
と知人に勧められていたのですが、
どうも、私にはスケールが大き過ぎて
ちょっと馴染めなかった。

で、「騙す衆生」
豊田商事をモデルにした事件。
1985年 詐欺集団で名高かった「豊田商事」の会長が
刺殺された事件は、今でも印象に残っています。
「逮捕」のニュースが流れたので、マスコミが集まった会長のマンション。
そこに剣を片手に乗り込んで乗り込んできた2人の男性が
部屋に乱入し、会長を刺殺して、マスコミの前に姿を現す。
一部始終がテレビで放送されたので、その光景は、はっきり覚えています。

小説は元横田商事の社員 隠岐隆が主人公。
会長が惨殺された事件を目撃した隠岐。
これを機にまともに働こうとするが
世間の目は冷たい。
かつての同僚だった因幡充に誘われ
再び詐欺の道に染まっていく隠岐。
「原野商法」「海外ファンド」•••
「詐欺」の方法は、なるほどと思わせる。
700ページを超える大作ですが、一気読みでした。

「ムーラン•ルージュ!ザ•ミュージカル」

2023-08-30 10:32:00 | 日記
帝劇で、明日千秋楽を迎える
「ムーラン•ルージュ!ザ•ミュージカル」です。
いわゆるジュークボックス•ミュージカル。
マドンナ ビートルズ•••
ハズレなしの名曲揃い。
既に来年の再演が決まっている
東宝の新しいドル箱らしく
客席も熱気ムンムンでした。

キャストは、ダブルキャスト。
私が観た回は、クリスチャンが井上芳雄
サティーンが平原綾香。
お二人とも安定感抜群で、楽曲の素晴らしさを
引き立てる歌声でした。

お話は、ごく単純。
ムーラン•ルージュの花形スター•サティーン。
アメリカから来たクリスチャンは、あっという間に魅了される。
魅了されている男が、もう1人。
貴族のデューク。
実は、この小屋 赤字で立て直しのためには
デュークの財力が不可欠。
そして•••

典型的なボーイ•ミーツ•ガールもの。
このミュージカル 映画をベースにしていますが
観た人によると、ちょっと内容が違うそうです。

なにより印象に残ったのは
豪華セットで繰り広げられる
ショー。
とても贅沢な時間でした。



「2人のマエストロ」

2023-08-29 09:46:54 | 日記
ヒューマントラスト有楽町で上映中の
「2人のマエストロ」です。
タイトル通り、マエストロの父子のお話。

舞台はパリ。
息子 といっても、もう中年ですが、フランスのアカデミー賞
ともいわれる「ヴィクトアール賞」を受賞する、
が、父は、心からは喜べない。
そんな父親に1本の電話が
イタリアの「スカラ座」から
「常任指揮者に招きたい」
大逆転!
が、実は、これ。
息子への間違い電話でした。
スカラ座の総監に呼び出された息子。
改めて、就任を要請されると同時に
父親にも話してくれ
と言われる。
そして•••
というお話。

この出来事を縦糸に
2人の父子関係 息子の女性関係 さらには、息子とその息子の関係
などが描かれていきます。
90分に満たない映画ですので、ちょい詰め込み過ぎの感も。
それと、もう一つ。
クラシックの世界のことは、全く存じ上げない私でも
「スカラ座」が皆の憧れの的ということは知っています。
にしても、自分の秘書の間違いを棚に上げて
息子に解決させようとする総監は、傲慢に見えてしまう。
逡巡する息子に
「他にも候補者は、いっぱいいるぞ」
的発言は、見方によってはパワハラ。

そういう意味では、感情移入しにくい映画でした。

池田道彦「今日も舞台を創る」

2023-08-28 13:24:10 | 日記
池田道彦さんの「今日も舞台を創る」です。
タイトルからお分かりの通り、池田さんはプロデューサー。
一時代を築いたナベプロから独立し
「アトリエ•ダンカン」という制作会社を設立。
1970年代から多くの舞台に携わっていらした。

なかで、なんといっても
「SHOW GIRL」でしょう。
初演は、1974年だそう。
88年まで、年末の風物詩として
まだ西武劇場と言ったPARCO劇場で
16公演行われた。
異様にチケットの獲れない公演で、
毎年往生したことを記憶しています。
木の実ナナさんと細川俊之さんの2人芝居。
途中にショータイムが挟まる。
まさに、歌って踊って•••
なんとも都会的なショーでした。

今でも覚えているギャグ。
ニューヨークのホテル。
サンドイッチを夜食に頼もうとする2人。
細川さんが、うまく頼めない。
と、電話をひったくった木の実さん。
「パーン」を連呼し、身振り手振りで注文する。
笑えました。

もう1作品。
「金子由香利リサイタル 公演通りのシャンソニエ」
こちらもPARCO劇場。
1979年から86年まで。
確か山口百恵さんが
「私は、この人の前てば歌えない」と言って
人気に火が付いたのではなかったかな。
カーテンコール 純白のドレスに身を包んで登場する
金子由香利さんが素敵でした。

こうした作品の裏話が満載の本。
面白かったです。

佐藤隆太「エブリ•ブリリアント•シング」

2023-08-27 10:25:04 | 日記
池袋シアターイーストで、今日千秋楽を迎える
「エブリ•ブリリアント•シング〜ありとあらゆるステキなこと〜」です。
佐藤隆太さんの1人芝居。

このお芝居 再演です。
初演は2020年。コロナ禍で、全国ツアーが最後には
休演になってしまったそうです。

「ありとあらゆるステキなこと」
というタイトルですが、内容は、なかなかにシビア。
佐藤さん演じるのは、1人の青年。
名前はありません。
青年が7歳の時、精神を病んだ母親の為に
「ありとあらゆるステキなこと」を考える。

このお芝居 観客参加型で
佐藤さんが
「1番」と言うと、その番号持った観客が
「アイスクリーム」
と答える。
青年の父親 恋人•••
なども、観客が演じます。

私が観た回は、アフタートークがありまして
佐藤さんが
「お客さんが、どう返すか予測つかないので
演じていて、毎回違う」
と仰ってましたが、なるほど、その通りと思います。

今回、舞台装置が、とても簡易化されていました。
これは、全国どこでも上演できるように
という狙いだそう。

この素敵なお芝居を
大勢の方々が観られれば良いなと思います。