プクプク日記 観劇 映画 落語 スポーツ観戦 読書の日々

今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

八月歌舞伎座「弥次喜多流離譚」

2022-08-31 09:44:48 | 日記
昨日千秋楽を迎えた歌舞伎座八月納涼歌舞伎第三部
「弥次喜多流離譚」です。
こう書いて、リターンズと読みます。

すっかり夏の名物となった
幸四郎の弥次さん 猿之助の喜多さん
染五郎 中車の息子•團子も出演する作品ですが
やはり、このご時世、私が観た日は、染五郎•團子は休演。
今回は、2人は早替わりで娘役も演じていたのですな
残念、観ることは叶いませんでした。
ただ、染五郎の代役を務めた猿弥が、染五郎とは似ても似つかない
体型とキャラだったので、幸四郎が
「なんで、こんなになっちゃったんだ」
と言うと、場内バカ受けでした。

今回は、前作から3年後という設定で
またもや、弥次喜多が珍道中を始めるのですが
内容もさることながら、
本水を使った大滝の大立ち回り 宙乗りなど
暑さを吹き飛ばす趣向で楽しませてくれました。

このシリーズ、歌舞伎座がコロナ禍で休演中に
配信用に、新たな作品が作られていました。
私は未見なのですが、どうやら舞台が江戸時代のコンビニだったようで
「家族商店」というのが登場すると、場内大爆笑!
役者たちが入るたびに、あの音楽が流れるというバカバカしさ。

納涼公演に相応しい狂言でした。

「ミス•サイゴン パート2」

2022-08-30 09:28:14 | 日記
先日書いた「ミス•サイゴン」の続きです。
前回は、3人のキムにスポットを当てましたが
今回は、舞台全体について書いてみたいと思います。

初演以来、30周年を迎えた「ミス•サイゴン」
正直、最初は、その少し前に初演された「レ•ミゼラブル」ほどではないな
という印象でしたが、観続けるにつれ、段々引き込まれるようになってきました。

今回、特に印象的だったのは、冒頭からの話の入り方の上手さです。
幕が開くと、不安そうに立っているキム。
エンジニアが手を差し伸べる。
舞台は、サイゴンのクラブへ。
「火がついたサイゴン」のメロディに乗せて、
アメリカ人の兵士と現地の女性たちが、エネルギーを発散させている。
キムも、その仲間へ。
ジジという女性が、兵士に懇願する。
「アメリカへ連れてって」
にべもなく断るクリス。
吐き捨てるように歌い出すジジ。
「映画の夢」
クリスの親友•ジョンが、エンジニアに
「クリスに良い女をあてがってくれ」
「とっておきのがいる」
キムが紹介される。

この冒頭の部分で、見事に主要登場人物が紹介されている。
知らず知らずのうちに、物語に引き込まれていく。
見事なものです。

イイノホールで「神田伯山 天一坊の会」

2022-08-29 09:35:34 | 日記
先週金曜日のお話です。
イイノホールで開催された「神田伯山 天一坊の会」へ行ってきました。

このところ、なぜか講談を聴く機会が増えています。
恒例 七月中席の末広亭「神田松鯉トリ席」八月中席末広亭の「神田伯山トリ席」
19日 明治座での「松鯉 阿久鯉 伯山親子会」そして今回。
1ヶ月ちょいの間に4回も聴きに行く時代が来るとは思いませんでした。

今回は、イープラスの優先予約で当選したもの。
じゃないと、伯山先生の独演会のチケットなんて、なかなか獲れませんよね。
しかも、今回は、なんと最前列のど真ん中。
そして、演目も「天一坊」の続きモノ。
期待に胸膨らませ、会場へ。

では、演目と演者
出世の春駒 梅之丞
名君と名奉行 伯山
天一坊の生い立ち 伯山
伊予の山中 伯山
中入り
伊賀亮加担 伯山
越前登場  伯山

一席目は、天一坊事件に関わる八代将軍吉宗と大岡越前守のお話。
いわば、プロローグ。
続いて天一坊の生い立ち 
そして、伊予の山中で仲間となる2人の浪人者と出会う。
さらに、キーポイントとなりそうな伊賀亮が登場。
で、本来なら、この後、京大阪へ向かっていく話があるそうなのですが
そこは飛ばして、いよいよ江戸へ向かい越前と対峙する。
全20話ある「天一坊」モノの8話目になるのだそう。

役者も揃い、物語が動き出したところで、今回はお開き。
早く続きが聴きたい。

「三遊亭金翁師匠」

2022-08-28 11:03:56 | 日記
先日の久野綾希子さんに続いての訃報です。
三遊亭金翁師匠がお亡くなりになりました。
若手の頃「小金馬」の時代からテレビなどで売れまくった師匠。
我々世代ですとNHKの人気番組 江戸家猫八師匠 一龍斎貞鳳師匠との
「お笑い三人組」が印象に残っています。

師匠の三遊亭金馬の名跡を襲名して、半世紀以上。
その後、ご子息に名跡を譲り「金翁」を襲名。
私は、このブログでも書きましたが、昨年10月、鈴本演芸場での
余一会での高座「景清」を配信で
拝見したのが最後でした。

持ちネタの多い師匠でした。
寄席で「阿武松」「藪入り」「長短」などを聴いていますが
なぜか印象に残っているのが「孝行糖」
「孝行糖〜 孝行糖〜」
と、特徴的なダミ声で下げるのが耳に残っています。

先日の「川柳追善落語会」で、
喬太郎師が「この1年で、11人の先輩方が亡くなった」
と言ってましたが、また貴重な存在が失われてしまいました。

ご冥福をお祈りします。

ケラ&瀬戸康史&伊藤沙莉「世界は笑う」

2022-08-27 09:19:17 | 日記
シアターコクーンで上演中の「世界は笑う」です。
昭和30年代前半を舞台に、ケラが喜劇人の世界を描いた群像劇。
私の好きな分野の作品。そして、出演者も超豪華!
17人の出演メンバーは、
瀬戸康史 千葉雄大 勝地凉 伊藤沙莉 山内圭哉 マギー 温水洋一
山西惇 ラサール石井 銀粉蝶 松雪泰子
そして、ケラの劇団から大倉孝二 犬山イヌコ 廣川三憲ら。
さらに、ケラ作品の常連•緒川たまきら
このメンバーの一人一人にスポット当てるのだから、そりゃ
上演時間長くなる。
覚悟はしていたものの、休憩入れて3時間45分!
いささか、疲れました。

時は昭和32年。
舞台は、新宿の軽演劇の一座「三角座」
座長(山西)以下、看板俳優の森南国(山内)ほか、多士済々(大倉 温水 ラサール 犬山ら)の
メンバーが揃っている。
そんななか、急に頭角を現したのが若手の有谷是也(千葉)
女性に大人気だが、彼は踊り子の撫子(伊藤)と付き合っている。
2人を見守るのが、撫子の兄(勝地)
一座に一人の男が訪ねてくる。是也の兄•彦造(瀬戸)
彼は、近くに住む初子(松雪)に夢中になる。
時代の波に飲まれまいと頑張る彼らに変化の時が訪れて•••
というお話。

ケラさんの喜劇 喜劇人に対する愛が溢れている素晴らしい作品でした。
出ている役者さんたちも、皆さん、さすがの演技。
ただ、やっぱり、いささか長い。
せめて、3時間半で収めて欲しかった。