小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

海水の汚染

2011-04-02 | つぶやき

 福島1号原発周辺の海で基準値の3355倍の放射性ヨウ素が検出されたという発表とともに、いつもの保安院の報告者がまたまた「直ちに健康に影響はない」と言っていたが、そのとき私は「じゃあ、何倍になったら、危険だと言うのだろう」と思った。

 中部大学の武田邦彦教授が、私のその疑問と同じ言葉をブログに記載しており、私が実感としてメディアに感じていたこととほぼ同じ内容のことを記述していたので、長くなるけれど、ここに引用しておきます。

………………………………………………………………………………

 福島原発で放射性物質が漏れたとき、一般人が1年間に被曝しても大丈夫な量は、
  (法律と私) 1ミリシーベルト
  (解説者) 100ミリシーベルト
  参考:(政府)「直ちに健康に影響はない」
 と大きく違いました。これでは普通の人が迷うので、「違いの原因」だけ解説をしておきます。(中略)

 100ミリシーベルトを支持する専門家とわたくしとは、放射線を浴びることによってどのくらいガンになるかという「科学的事実」については見解はほぼ同じです。
 
 違いは「危険」と感じる程度が違います。

 おそらく100ミリシーベルトを支持する専門家は、100人が50人とか100人がガンになるような場合が「危険領域」とご判断されていると思いますが、私は100人中1人でもガンになるというのは「大変なことだ」と考えているという感覚の問題かもしれません。

 この判断は、読者の人がご自分のお考えに合わせて判断するべきものと思います。政府やメディアは「1万人に1人ぐらいで騒ぐのは風評だ」と言っていますが、騒がない方が風評のように思います。

 さて、このことで二つ考えるべきことがあります。

 一つは、一見して科学者の間で、科学的事実の解釈に差があるように見えても、よくよく見ると科学的事実は一致していても、「人生、健康、思想、政治的立場」で差がある場合があります。
 このようなときに専門家はお互いに非難することなく「どこに考えの差があるのか」ということをはっきり言ったほうが聞いている方はよくわかると思います。

 もう一つは政治の問題です。

 かつては、日本に資本主義を支持する人と社会主義を支持するグループがあって、国会では与党と野党を形成していました。

 こんどのような時には、資本主義を支持する与党の人はどちらかというと原発推進の立場から「このくらいの放射線なら大丈夫だ」という発言をし、それに対して、社会主義で野党の人は庶民を守ると言う見地から「危険だ、政府は隠している」と追及して、それがあるバランスになっていたように思います。

 またメディアの中でも政府に批判的なメディアがあり、国民が放射線を浴びるのは良くないということを基本に、紙面を作り、それが政府を動かしたりしました。

 しかし最近ではメディアも含めてオール与党のようになったので、今回の件でも政府の発表等を鋭く追及する力が弱かったようにも思います。

 特にわたくしは、発電所周辺の海で基準値の3355倍の放射性ヨウ素が見つかった時に、保安院は「直ちに健康に影響はない」と記者会見で言っていました。政府は明らかに不適切なことでも言うこともあります。

 それに対して、もし、わたくしがそこにたら、
1)それならば何万倍になれば危険になるのですか?
2)健康に影響がないということは、原発の近くの海で
子供を海水浴させてもいいのですか?
 という質問をしたと思います。
 これを考えても政府発表に対しての記者の方の追及の力が弱いように思います。わたくしはそれこそがメディアや学者の役割と考えています。
(平成23年4月2日 午前9時 執筆)

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放射能汚染さえなければ

2011-04-02 | つぶやき

 仕事をしている媒体の関係で、農林水産業に携わっている方達の被害の深刻さについ目がいくし、何とか協力したいと思っている。

 だから、彼らから発信されたものをこのブログにも掲載したりする。そうするときには、やはりとても悩む。放射性物質の漏えいがなければ、もっと単純に後押しできるのだけど、そこで板挟みになってしまう。

 三陸沖、茨城沖、房総、東京湾の海で漁をする人たちを応援したいし、福島、茨城などの農家さんも応援したい。

 それにはそこで獲れた魚やそこで収穫された野菜を、消費者が買い支えることだ。けれど、放射能汚染は見過ごせないという現実を突き付けられると、どうしていいか分からなくなる。

 「原子力」という見えない怪物を前に、本当に無力感を感じる。一日でも早い収束を祈るばかりだ。

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