東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の元森喜朗会長が、いつものとおりの“失言”で辞任した。これは失言ではなく、そのように思っているから、つい言葉に出たのである。失言内容は女性蔑視発言であったが、モーニングショーの玉川徹氏が、次のように言っていた。
『日本が男尊是非の国であると、世界の人から誤解された森会長の罪は大きい。責任を取ってすぐに辞めてもらわなくては、日本人のすべてが女性を蔑視していると見られてしまう』と。
菅義偉首相をはじめとして政治家のスキャンダルが続いているが、政務活動費は私たちが納めた税金が使われているのである。山田貴美子内閣政務官が、民間会社からの接待を受けて公務員倫理規定に抵触して辞任したが、山田氏は議員ではないので、この場合は政務活動費ではなく接待である。
森会長の後任には橋本聖子五輪大臣が会長に就任し、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は理事会を開き、新たに高橋尚子さんら女性理事12人を選任した。理事会では、理事の定数を現在の35人から45人に増やしたうえで、新たに女性理事12人を候補者として選任したが、理事の数が多いのにビックリしている。一人が1分の発言をするとして、45分の時間を要することになる。会議が延々と続くか、又は、踊らなければ良いと思っている。
ところで、十勝に“新くりりん”の建設が進められようとしているが、十勝の住民が元森喜朗会長のように、日本中の人々から笑いものにならんことを願っている。いつも思うのであるが、民間は経済合理性のみで動くが、行政機関では業者との癒着や忖度で動く場合がある。前安倍総理の時も、森友・加計問題で癒着や忖度で動いた時があったのかも知れない。
友人の学者が、「大きなプロジェクトの場合には、行政機関の中に専門家を置くべきだ。そのようにしないとどうしても偏り(利権)が生じてしまう。」と言っていたが、全国にあるゴミ処理場の大プロジェクトにも言えるのかも知れない。
これからの地球を考えると、持続可能な地球環境を最優先に考えてもらいたいと思っている。スウェーデンの環境活動家であるグレタ・トゥーンベリが、国連で行った演説の全文を載せよう。
【トゥーンベリさんのスピーチ全文】
『私から皆さんへのメッセージ、それは「私たちはあなたたちを見ている」、ということです。私は今、この壇上にいるべきではありません。私は海の向こうで学校に行っているべきです。それなのに、あなたたちは私に希望を求めてここにきたのですか?よくそんなことができますね!
あなたたちは空っぽの言葉で、私の夢そして子供時代を奪いました。それでも私はまだ恵まれている方です。多くの人たちが苦しんでいます。多くの人たちが死んでいます。全ての生態系が破壊されています。私たちは大量絶滅の始まりにいます。それなのにあなたたちが話しているのは、お金のことと、経済発展がいつまでも続くというおとぎ話ばかり。恥ずかしくないんでしょうか!
30年以上にわたって、科学ははっきりと示してきました。それに目をそむけて、ここにやって来て、自分たちはやるべきことをやっていると、どうして言えるのでしょうか。必要とされている政治や解決策はどこにも見当たりません。
あなたたちは私たちに“耳を傾けている”、そして緊急性を理解していると言います。しかしどれだけ私が怒り悲しんでいようとも、私はそれを信じたくありません。
なぜなら、もしあなたたちが状況を理解していながら行動を起こしていないのであれば、それはあなたたちが邪悪な人間ということになるからです。私はそれを信じたくありません。
二酸化炭素排出量を10年で半分に減らしたとしても、地球の平均気温を1.5℃以下に抑えるという目標を達成する可能性は50%しかありません。そしてそれによる取り戻しのつかない連鎖反応を埋め合わせることは、制御不能になります。
あなた方は50%でいいと思っているのかも知れません。しかしその数字には、ティッピング・ポイント(小さな変化が集まって、大きな変化を起こす分岐点)やフィードバックループ(フィードバックを繰り返して改善していくこと)、空気汚染に隠されたさらなる温暖化、そして環境正義や平等性などの要素は含まれていません。
そして、私たちや私たちの子供の世代に任せっきりで、何千億トンもの二酸化炭素を吸っている。私たちは50%のリスクを受け入れられません。私たちは、結果とともに生きなければいけないのです。
「気候変動に関する政府間パネル」が発表した、地球の温度上昇を1.5℃以下に抑える可能性を67%にするために残っている二酸化炭素の量は、2018年1月の時点で420ギガトンでした。今日、その数字はすでに350ギガトンにまで減っている。
なぜこれまでと同じやり方で、そしていくつかの技術的な解決策があれば、この問題が解決できるかのように振舞っていられるのでしょうか。現在の排出量レベルを続ければ、残っているカーボンバジェット(温室効果ガス累積排出量の上限)は、8年半以内に使い切ってしまいます。
しかしこの現状に沿った解決策や計画は作られないでしょう。なぜならこの数字は、とても居心地が悪いから。そしてあなたたちは、それを私たちにはっきりと言えるほど十分に成熟していない。
あなたたちは、私たちを失望させている。しかし、若い世代はあなたたちの裏切りに気づき始めています。未来の世代の目は、あなたたちに向けられている。
もしあなたたちが裏切ることを選ぶのであれば、私たちは決して許しません。
私たちはこのまま、あなたたちを見逃すわけにはいかない。
今この場所、この時点で一線を引きます。世界は目覚め始めています。変化が訪れようとしています。 あなたたちが望もうが望むまいが。』
「十勝の活性化を考える会」会長」