tomkob写真館

身近な風景写真が中心のブログです。ぼちぼち更新していきます。

空の眺め方は人それぞれ by空倶楽部

2011年05月19日 00時00分00秒 | 空倶楽部(空の写真)
空倶楽部の方々の空写真を毎回
堪能させていただいてます。

いろんな空の表情があり、見方、撮り方は
千差万別。見れば見るほど、撮りたい空、
出会いたい風景が増えていきます。

ところで、本の世界でも、空の情景が多く
出てくるものがあるのでちょっと紹介します。

最近読んだ小説では、描かれている世代の
子供を持つ親として、ぴたっとハマってしまい、
乱読ならぬ、爆読に近い状態の時もあった、
重松清氏の小説で「きみの友だち」。

まさに、デジカメで雲を写す主人公が描かれています。
入退院を繰り返す主人公の友だちが、いつも見ていたという
病院の談話室の天井に描かれていた雲を探す。

主人公がその友だちと出会った時には、その病院の
天井は塗り替えられていて、その雲は無かった。

友だちの記憶にあるその雲を、友だちの為にデジカメに撮って
探す主人公を通して、友だちの意味を語りかけているように思います。

その雲には「もこもこ雲」という名前が付いています。
いつも見上げるとそばに居てくれるけど、手を伸ばしても
届かない、そんな存在。

主人公は、雲以外にも周りの人々の姿を要所要所で撮り、
クライマックスにはその写真達が花を添えます。

空を撮るものの端くれとして、印象に残る小説でした。

そして、もう一つは詩。

本屋で何気に手に取ったこの詩集。
おーなり由子さんの「空のうた」。

名前のとおり、空についての詩集ですね。
この中で印象に残っているのが、「うまぐも」という詩。

偶然電車の車窓から見つけた馬に良く似た雲をきっかけに、
今は遠く離れてしまった恋人を思い、その彼氏が話した、馬に似た雲
「うまぐも」の言われを綴る。
ちょっと切ない詩なのです。

空を見上げる人の思いは人それぞれ。
「きみの友だち」の主人公のように強い思いを持って
撮ってる人もいるかもしれないし、
「うまぐも」に出てくる人のように切ない思いが去来してる
かもしれない。

僕は、というと、う~ん、面白い雲ないかなぁ、てなもんです(爆)。
とんだズッコケで申し訳ない(汗)。

長々とこんな話を載せたのは、他でもありません。
「もこもこ雲」


「うまぐも」

を僕も探してみたから。
こんなかなぁ。違うかなぁ。

「きみの友だち」の主人公なら、
「由香ちゃん(主人公の友だち)は、似てるって言うけど、
 絶対違うから。」と言って、絶対に探すのをやめないだろう。

うまぐもに出てくる人ならどうだろう。ちょっと切なく懐かしい顔をして
形を変えていくその雲をずっと追っているのかもしれない。

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ほんとは、田んぼに写った空を撮り貯めていきたいと思ってましたが、
なかなか撮れなかったので、急遽、テーマを変更しました。

もこもこ雲・撮影データ:5/8 9:45、Olympusμ760、F/16、1/400s、ISO80、明るさ調整0

うまぐも・撮影データ:5/8 9:30、Olympusμ760、F/14、1/200s、ISO80、明るさ調整0

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9の付く日は、空倶楽部の日です。

自分のブログに空の写った写真を載せて
みんなで眺めてみましょう、という
集まりです。

興味のある方は、発起人さん(かず某さんchacha○さん)
のブログへ参加希望のコメントをどうぞ。