VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

あの人「変」と思った時は・・・

2012-02-28 14:21:14 | 日記
知人から -自閉症の少女に見えていた世界ー「変光星」

 という本を貸してもらった

もう一冊 同じ著者による「平行線」という本も借りた



 著者の森口奈緒美さんは 1963年生まれ

幼少期の体験をマンがにした「この星のぬくもり」を

 私は 自分の娘に自閉性の障害があると言われた頃買って読んでいる



現在では 診断名は ほとんど 「広汎性発達障害」

 とか 「アスペルガー症候群」等となるようだ


広汎性となると 一人ひとり 個性がまったく違う出方をするので

 彼女の体験が すべてあてはまるというわけではないし

かなり 知的に高い人なので うちの娘とは まるで違うのだけれど


 それでも、生きにくさは  能力が高いだけに 数倍といったところだろうか


自閉圏の人たちにとって この世は 生きにくい


 わたしも 自分は発達障がい圏の人間で(たぶん)

だから 世の中というものが とても理解しがたく

 時として、その中で つぶされてしまう恐怖感というものを覚えるときがあった



わけもわからないうちに いじめのターゲットになっているなんて

 しゃれにもならない

でも、現実にそういう目にあっていたし

 裏で とんでもない嘘のうわさを流された事もある

後で知って、なぜ?どこからそんなうわさが?とか

 もっとひどい場合には 大勢の目の前で 役を外されたなんて事もあった



世の中は怖い  心底そう思った

 つっぱってないと 流されて 二度と浮かびあがれない とも思った



だから、いじめられている人や 奇人扱いされている人を

 わたしまで 一緒になってはやし立てるような事は 出来なかった


その人の姿は いつかの自分とダブる

 その人は 私自身でもある  

そう思ってしまう


 でも、悲しいかな

発達障がいでも 癇癪、パニックを激しく起こす人は

 やはり 人からは 敬遠されてしまうし

わたしでも  ちょっと・・・と 及び腰になる事は正直あるのです


 「脳機能の 捉え難い障害」といわれる自閉症


もう大人になった自閉圏の人を 推察ですが

 何人か 知っています



やはり、言葉の一方通行、人の微妙な感情に対処できないこと

 突発的な出来事には 激しい抵抗感があることなどは

共通しているように思いますが

 みな、独特の優しさというか、違う面の理解力を持っているように思います



こちらがおだやかに受け身でせっする事ができれば

 異文化交流ができる  そんな感じでしょうか



今、実は 自閉圏の人が 増えているという報告もあり

 大学や 技術専門学校などで

発達障害の人に どう対処したら良いか

 教育界では 急務であるとききました



12年前、娘の障害について、学校側は 何の知識もないと

 校長先生から言われましたが

今は あたりまえに発達障害に関する指導が 取り入れられるようになっています



 森口さんは まわりの誰からも理解されず

一人で 耐えぬき、 現在の自閉症理解の突破口を開いた人



 たぶん 多くの人が 理解もされないまま

精神疾患と間違えられて

 効きもしない薬の副作用で人生をだいなしにされたのではないか


あなたのまわりにいる 

 「ちょっと変わった人」

もしかしたら  自閉圏の人かもしれません



どうか 少し離れて

 あたたかいまなざしで  そっとしておいてあげてください