VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

現代と「方丈記」⑧

2013-04-14 10:47:53 | 方丈記

元暦の大地震の記述

 

「そのすさまじさは、この世のものとは思えなかった。

 

 山崩れがおきて土砂が河を埋め、海が傾いて津波が陸に押し寄せた。

 

大地は裂けて水が噴き出し、巨岩は割れて谷底に転がり落ちた。

 

 海岸近くを漕ぐ船は打ち寄せる大波にもてあそばれ、

 

道行く馬は足場を失って棒立ちになった。

 

 都の付近では、至るところ、寺のお堂や塔も、

 

何一つとして無傷なものはない。あるものは崩れ落ち、

 

 あるものはひっくり返っている。塵や灰が立ち上り、

 

もうもうたる煙のように空を覆った。

 

 大地が鳴動し、家屋が倒壊する音は、雷鳴の轟音そのものである。

 

家の中にいれば、たちまち建物の下敷きになって圧死する危険がある。

 

 だからといって、家の外に走り出せば、地割れに落ちて死ぬ危険がある。

 

人間、羽がないので、空を飛ぶこともできない。これが竜であったなら、

 

 雲にでも乗って逃れられるだろうに、それもできない。

 

恐ろしいものの中でも、だんとつに恐ろしいのは、やはり地震だと

 

 痛感した。」

 

つい昨日も 淡路で地震があったばかり。

 

 幸い、18年前ほどの被害はでなかったのでほっとしたが

 

不気味な地震はこちらでも続いている。

 

 覚悟して一日一日を生きるバロメーターになるのは

 

皮肉といえば皮肉かも・・・