河北新報2月26日、河北春秋
宮城にもかつて、野生のゾウがいた。約2000万年前にはシオガマゾウ、500万年前には
センダイゾウ。実物大の復元模型が仙台市博物館にある。センダイゾウは体高2.8m、
体長5.5m。白い牙が上向きに反って伸びる。牙は樹皮を剥ぐ道具になり、武器にもなる。
最も古いゾウの仲間には牙がなく、生き残るのに有利になるよう太く長く進化した。
2015.9.16
文化遺産巡り「柴田町で発掘されたミヨコ象・シオガマ象」があり、東北大学総合学術博物館で
発掘された顎や歯を見てきた。
ミヨコ象 - 星・宙・標石・之波太(しばた) (goo.ne.jp)
和名:シオガマゾウ、学名:Eostegodon pseudolatidens
左:下顎、右:上顎、産地:宮城県船岡町、中新世
中央:臼歯、産地:宮城県塩釜市、新生代中新世
復元模型
船岡海軍火薬廠の追想録には次の記述がある。
(20)象の化石
第22工場建設工事中、スラゴトン象の歯の化石数個が発見された。現物並びに記録は東北大学
理学部にあるはずであるが、写真並びに記録は、昭和18年天皇陛下の御覧に供したはずである。
石巻、仙台等で象歯の化石が発見された事はあるが、何れも1個であってスラゴトンではなく、
又数個綴っていることは稀であり、スラゴトンはめずらしいとされている。丁度この地方が、
北方来と南方来の象が交錯していたところではないかとのことで、約1千万年前のものであろう
とのことである。(塚本寿雄・記)
(見砂一郎氏はプロステゴドンと記している)
シオガマゾウの発見の経緯・場所や保存されている博物館等について来年度連続講座で詳しく話す予定である。