昆布が美味い

羅臼の昆布漁を見た時にスタートしたblogです。昆布のダシのように、人生の旅にも味付けをしたい。旅を中心に纏めています。

早春の旅04蔵王

2007-03-01 | 国内旅行

 ドライブウエイが高度を上げて、山形盆地のはるか向こうに、冷徹に居座る朝日連峰が見えた。

何回眺めても退屈しない樹氷達ではある。樹氷の世界のドラマを追って見ます。


はるか北方に連なる山の峰が、大朝日岳(1870m)を主峰とする朝日連峰である。薄雲が懸かっているが、遠くに見える山並みは屏風のように立ちはだかっているのが判る。
 手前の低い山々は白鷹山(986m)を含む白鷹丘陵である。


ロープウエイの頂上駅の休憩室の中は暖かい。
屋上からは、朝日連峰、ずっと左には更に更に遠くに、建物の影には、峯が雲で見えない月山がある筈である。

 樹氷は何故できるのか。八甲田山と蔵王にだけ見られる事に付いて学者の解説がある。

図を御覧になればお解かりと思うが、下降気流になって山形盆地におりてきた乾燥した大気は、再び上昇して温度が下がる。
 雪になる為の核になるものがなくなっているので、雪や氷にならずに、水分が過冷却の状態の大気が生まれる。それが蔵王に衝突する。
 天候の悪い冬の蔵王では、北西の季節風が激しく吹き、気温はー10~20℃の吹雪が吹き荒れる。
 樹林を造るアオモリトドマツ(常緑樹)には、過冷却になった雲粒が付着し、着氷と着雪で覆われる。
 風の吹く方に向って海老の尻尾が発達し、大きな樹氷になると言う事です。


この写真の右が斜面になっています。


左:滑る斜面に挑む心が若者です。友達の見守る中で上にあがっていきました。
右:この人は滑って転んだ。上手に背中で滑りながら、雪煙を上げる。


モンスターが首を伸ばして、足元を見ています。そこに我が子でもいるように思えます。


樹氷の世界はやがて人間の足跡だけを残して、静寂の中に身を静めます。