昆布が美味い

羅臼の昆布漁を見た時にスタートしたblogです。昆布のダシのように、人生の旅にも味付けをしたい。旅を中心に纏めています。

奈良に遊ぶ7(唐招提寺)

2010-11-19 | 歴史・文化遺産
 この寺は、創建以来官製の寺院でなく、鑑真和上の為の寺院でした。したがって私の寺としての存在は、古来戦火に巻き込まれること無く存在しました。

金堂です。建物は東大寺から持ってきたといわれています。屋根のシビは、大仏殿のそれと同じです。




国宝の仏像も多いですね。世界遺産は大勢の人が訪れます。








僧になるための戒律を授ける為の祭壇です。「戒壇」と言います。鑑真和上を中国から招いたのも、この戒壇設置の為と言われています。




 鑑真は、唐に渡った僧栄叡(ようえい)の招請で、我国を目指すが、何度も暴風による遭難にあい、時には東に向う船が、暴風のため失明してしまいました。それらにも挫けず来朝し、仏教交流の為に、東大寺に戒壇を設け、仏教興隆の祖を築いた。鑑真は唐では僧として最高位に近い位を持っていたといいます。
 
 江戸時代、ここを訪れた松尾芭蕉は、視力がなくなっても仏教に尽したことを、詠み込みました。

 若葉して 御目の雫 拭(ぬぐは)ばや   芭蕉





寺の裏の森に、鑑真の御廟が静寂の中にあります。





苔生した森が、御廟の前庭に広がります。緑が目に沁みます。



参道の横にある、森の中の池は、紅葉が始まり、深遠さを感じます。