つらねのため息

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山は動いたのか?(都議選の結果に思う)

2009-07-17 10:56:00 | 自治のこと
既報の通り、東京都議会議員選挙では民主党が「圧勝」した。しかし本当にそうなのか?この点を少し考えてみたい。

都議選の結果については東京都選挙管理委員会のホームページを参照。

以下の論旨を一言で言うならば、
民主党の「勝利」とは言えないということだ。
上記、都選挙管理委員会ホームページによると、
自民党の獲得議席数は38
公明党の獲得議席数は23
「自公」を足せば獲得議席数は合計61である。
これに対し、
民主党の獲得議席数は54
「友党」東京・生活者ネットワークが2
昭島市で両党が推薦した無所属候補が1
「民主党系」の獲得議席数は合計57となる。

無論これに共産党の8議席、無所属の1議席を足せば
66となり過半数を超える。

しかし、単純に考えれば「自公」を足せば
「民主系」を上回っていることにならないか?

ちょっと無理があるが、この議席数で
国会において首班指名選挙を行うことを考えてみよう。

「麻生太郎」61、
「鳩山由紀夫」58(無所属の1票を加算)、
「志位和夫」8
となるだろう。

上位2人の決選投票で共産党が鳩山さんに入れれば鳩山首班
欠席すれば、麻生首班となる。

つまり、この状況では「政権交代」が起きるとは確実にはいえないのである。

本来、政党というものは政権を目指して相争うものである。
しかし、55年体制下、日本の野党は万年野党に甘んじてきた。
そのような体制を当然視し、
自民党の議席が減るだけで野党勝利という
「勝利」の意味を履き違えた論理がまかり通ってきた。

この都議選の「勝利」も
「自公の過半数割れ」とハードルこそあがったものの
いまだ「野党」としての勝利に過ぎない。

「政権交代を実現する」という意味ではまだ道半ばではないだろうか。
(つづく)

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