福島のみなさん こんにちは
先日、大阪・生野で開かれた新井明夫さん、朴正泰さんを偲ぶ会での二つ目のエピソードです。
新井さんは幼いころとても貧しかった。中学卒業後、昼間は印刷会社で働き、夜間高校に通った。仕事がしんどかったりで中退。しかし一所懸命に働き親方に認めら、20代で独立。構えた会社をどんどん大きくし、印刷業組合の理事長も長年務めた。印刷の国家検定の主任検定委員も10年以上務めた。そんな中、周りは大学卒業などの学歴のある人ばかり。中学しか出ていない引け目を感じ、社長業、理事長業で忙しい中、夜間の桃谷高校に入学。卒業後には同校の後援会長を引き受けた。活躍が認められ、厚生労働大臣表彰を受けた。その受章が報告されたある会で、自身を振り返り、幼いころ生活保護を受けていたことを告白し、
「小さいころとても貧しくて、生活保護を受けていました。それがとても嫌で恥ずかしかった。しかし今の私があるのも、生活保護で助けてもらったお陰。無かったら今の私はなかった。日本には感謝している。表彰を受けたことで、少しはご恩返しができたと思う」と語った。
日本と韓国、朝鮮の歴史を振り返る時、在日の方々が厳しい生活を強いられたその理由の一端が、新井さんが感謝していると語った『日本』にあるのは明らかです。そのことを新井さんは先刻承知の上で、日本への感謝を述べ、恩返しできたとまで語られた。受章報告での挨拶という場所柄、自らの無念の気持ちを封印されての言葉なのか、それとも本心からの言葉なのか、分かりませんでした。新井さんが元気になったら必ずお聞きしようと思っていたのに、そのお答えをお聞きする前に亡くなられた。これからもずっとその答えを探していきたい。
こんな話を偲ぶ会に参加された皆さんの前で話しました。そして、その答えは永遠に分からずに終わるかとも思っていました。しかしそのあとに参加者の金吉浩さんが、この答えを皆の前で明かしてくれました。
「岡田さんの問いかけ、実は私、新井さんから答えを聞いていたのです。私も本当に新井さんがどう思っているのか尋ねました。新井さんはこう答えました。『あの時日本は私を助けてくれた。ほかのどの人も助けてくれなかったのに日本だけが助けてくれた。そのことについて、歴史的な問題は置いておいて、感謝している。ご恩返しをしようと頑張ってきた。受章してそれが少しはできたと思う』」
永遠に問い続けなければいけないと思っていた問い、はからずも新井さんの偲ぶ会で明らかになりました。奇跡が起こりました。
もちろんこの新井さんの言葉だけで、日本の歴史的な責任、罪が軽くなるなんて微塵も思っていません。日本のことを自慢する気もさらさらありません。しかし、こういう言い方をするだけで反感を買うかもしれないけれど、新井さんの言葉が本心からだったのは、日本人としてとても嬉しい。
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造花のことなら、大阪で90年以上の歴史を誇る造花輸入問屋の(有)ニューホンコン造花へ。卸専門です。
装飾造花、ギフト造花から菊、百合、樒(シキビ、しきみ)、榊(サカキ)など仏花、神様用造花まで扱っています。
(有)ニューホンコン造花・営業本部 〒581-0845 八尾市上之島町北5-32-2
TEL 072-923-5587 FAX 072-996-4187 ホームページ http://nhkf.jp E-mail info@nhkf.jp
「元新聞記者が明かす 小さな会社 マスコミデビューの法則」
(岡田 光司著、1500円 ISBN4-86000-104-4 C2034 ¥1429E)http://blog.goo.ne.jp/admin/newentry/#
先日、大阪・生野で開かれた新井明夫さん、朴正泰さんを偲ぶ会での二つ目のエピソードです。
新井さんは幼いころとても貧しかった。中学卒業後、昼間は印刷会社で働き、夜間高校に通った。仕事がしんどかったりで中退。しかし一所懸命に働き親方に認めら、20代で独立。構えた会社をどんどん大きくし、印刷業組合の理事長も長年務めた。印刷の国家検定の主任検定委員も10年以上務めた。そんな中、周りは大学卒業などの学歴のある人ばかり。中学しか出ていない引け目を感じ、社長業、理事長業で忙しい中、夜間の桃谷高校に入学。卒業後には同校の後援会長を引き受けた。活躍が認められ、厚生労働大臣表彰を受けた。その受章が報告されたある会で、自身を振り返り、幼いころ生活保護を受けていたことを告白し、
「小さいころとても貧しくて、生活保護を受けていました。それがとても嫌で恥ずかしかった。しかし今の私があるのも、生活保護で助けてもらったお陰。無かったら今の私はなかった。日本には感謝している。表彰を受けたことで、少しはご恩返しができたと思う」と語った。
日本と韓国、朝鮮の歴史を振り返る時、在日の方々が厳しい生活を強いられたその理由の一端が、新井さんが感謝していると語った『日本』にあるのは明らかです。そのことを新井さんは先刻承知の上で、日本への感謝を述べ、恩返しできたとまで語られた。受章報告での挨拶という場所柄、自らの無念の気持ちを封印されての言葉なのか、それとも本心からの言葉なのか、分かりませんでした。新井さんが元気になったら必ずお聞きしようと思っていたのに、そのお答えをお聞きする前に亡くなられた。これからもずっとその答えを探していきたい。
こんな話を偲ぶ会に参加された皆さんの前で話しました。そして、その答えは永遠に分からずに終わるかとも思っていました。しかしそのあとに参加者の金吉浩さんが、この答えを皆の前で明かしてくれました。
「岡田さんの問いかけ、実は私、新井さんから答えを聞いていたのです。私も本当に新井さんがどう思っているのか尋ねました。新井さんはこう答えました。『あの時日本は私を助けてくれた。ほかのどの人も助けてくれなかったのに日本だけが助けてくれた。そのことについて、歴史的な問題は置いておいて、感謝している。ご恩返しをしようと頑張ってきた。受章してそれが少しはできたと思う』」
永遠に問い続けなければいけないと思っていた問い、はからずも新井さんの偲ぶ会で明らかになりました。奇跡が起こりました。
もちろんこの新井さんの言葉だけで、日本の歴史的な責任、罪が軽くなるなんて微塵も思っていません。日本のことを自慢する気もさらさらありません。しかし、こういう言い方をするだけで反感を買うかもしれないけれど、新井さんの言葉が本心からだったのは、日本人としてとても嬉しい。
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