「JFK」で描かれていたように、彼・オズワルドは暗い諜報の世界の、末端の一工作員に過ぎなかったのだろう。
彼がダラス警察署内で報道陣に遺した最後の肉声、“I’m just a PATSY”(「私はただの『カモ』だったんだ」)は、なるほど、予想外の事態の展開に驚愕した彼の心情が垣間見えて余りある。
何よりこれは、狂信的コミュニストが「米国大統領の暗殺」という世紀の企てを見事にやってのけた、その . . . 本文を読む
このケネディ大統領暗殺事件とは、その後長いベトナム戦争の泥沼にはまり込んだ米国の、歴史の重大な転換点であった。その果てに今のトランプ政権があるのだ。
映画「JFK」で、事件がアメリカの理想の死であったと描かれているのは、若干オリバー・ストーン監督自身の意図と異なるものの、今の眼からすれば実に的確だったように見える。
もちろん、ジョン・F・ケネディという人物自体が、その後の歴史的評価において . . . 本文を読む