愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

大瀬の民俗世界も描かれる『犠牲の森で 大江健三郎の死生観』

2023年12月06日 | 日々雑記
菊間晴子氏の著書『犠牲の森で 大江健三郎の死生観』東京大学出版会 (2023/3/22)

内子町大瀬の森の世界が描かれる。著者のフィールドワークの経験から大江作品の抽象性を解説。特に犠牲獣のこと、興味深く、大瀬の牛鬼に関する記述もあり、愛媛の多くの人に読んでもらいたい著作。

【主要目次】
序論 「死生観」から大江を読む
第I部 「壊す人」の多面性――『同時代ゲーム』
第一章 『同時代ゲーム』の背景
第二章 「犬ほどの大きさのもの」
第三章 「暗い巨人」への帰依
第四章 「森」という神秘のトポス
第II部 犠牲獣の亡霊
第一章 皮を剥がれた獣たち
第二章 「御霊」を生むまなざし
第三章 隠された「生首」
第四章 「後期の仕事(レイト・ワーク)」における亡霊との対話
第III部 「総体」をめぐる想像力
第一章 自己犠牲と救済
第二章 救済を担う大樹
第三章 聖なる窪地と亡霊たち
補論 テン窪を探して
第四章 「神」なき「祈り」の場
結論 「犠牲の森」の変容

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『犠牲の森で 大江健三郎の死生観』

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