urauranus(ゆり)のあけてびっくりおもちゃ箱

「枡野浩一のかんたん短歌blog」にトラックバックで投稿するためのblogでしたが…??? 日々の記録……記憶。

雑貨屋さん

2010-02-09 01:21:22 | Weblog
思い出したので、書いておく。
十二年前、かわいい雑貨屋さんで働いていた。結構、楽しかった。
店は名古屋駅の地下街の外れにあり(今はもうない。)、店長という立場の人はいなくて、バイト三人で(年中無休の店で、一人は休みで毎日二人で)、朝(正確には、昼近く)、店のシャッターを開けることから始まって、夜、店のシャッターを下ろして、その日の売り上げを銀行の夜間金庫に持っていくという日々だった。
かわいいお店で働けてうれしいなという感じで働き始めたのだけれど、わたしより年下のバイトの子に「今日の売り上げ、○○円、がんばろうね」と言われて、おどろいた。
毎日の売上金額と、○○が売れましたとか、気づいたこととかを日報に書いてFAXして、月間報告書には時間別の売上金額とか(これはレジから出てくるのを写す。)、一人当りの平均売上金額とか、坪当りの売上いくらとか、いろいろ記入する用紙があった。
毎月、店を開けたまま、棚卸もあって、ちょっと(なかなか?)大変だった。

自分で雑貨屋さんをやりたいと思っている人は、とても勉強になったと思う。実際、そういう人が前に働きに来ていたと聞いた。家賃と光熱費がいくらなのかがわからなかったけど。
家賃がいくらなのかとても気になったけど、わからなかった。まぁ、売上は保証されてるものではないからなぁと思ったり。雑貨屋は他にも何店舗も経営していて、前にPARCOにも入ってたけど、すぐにやめたと聞いた。
その頃、雑誌に東京にある同じ名前の店が載っていて、ロゴもいっしょなのでチェーン店なの? って聞いたら、別の会社で関係はないと言っていた。
うちは「名古屋◆◆□□(株)」だけど、東京は「東京◆◆□□(株)」という別の会社がやっているって。
うーん、でも、親戚とかなんじゃないの? って思った。
店には、時々、社員がやって来た。ディスプレイ、こういう風に直して、とか。オーナーも一度だけ、来たことがある。
店には、アジア(のどこだったか忘れちゃったけど)でオーナーが買い付けてきたというどんぶりがあった。(よく知らないけど、そんな身分になりたいなぁと思った。)
百貨店に入っているAfternoon Teaに行ったら、うちの店より狭いのに店員五人もいて、ラクそうって思った。
お店は30坪あり、間口も広くて(今は2分割されて携帯ショップと何かになっていた。)広々ゆったりで、男性客もけっこう来た。ホワイトデー用に紅茶セット(ティーバッグのフレーバーティーとか)とか売れていた。
すぐ上に都ホテルがあって(今はない。)、たまに外国人旅行客も来た。
欧米人の中年男性が、手のひらに乗るくらいのミニミニ獅子舞(360円か380円だったか)を20個近く買って行ったり。
日本語も英語もできないような外国人も来た。
カップ&ソーサーのカップの裏に値札シールが貼ってあり、これはカップだけの値段かソーサーも含めての値段かとか、割れものなので箱に入れてほしいと言われたけど、箱はギフトボックスしかなくて有料になってしまうので、紙を見せてこれで包むのでそれでいいかとか、身振り手振りで伝わった。
アジア人の中年男性に、「トゥモロー、オープン?」と聞かれ「イエス」って答えたけど、「トゥモロー?」ってまた言われて、「イエス」ってまた答えて、営業時間をメモして渡してあげた。
日本人の小太りの男(20代か30代?)が、天使のステッカーをレジに持ってきて、「領収書下さい」って言われて、名前を尋ねたら「『ピンクのカーテン』で」って。……。
「ディスプレイ代で」と、凧(糸は付いてない)を買っていった中年女性は、名前を聞いたけど、知らない名前で、なんのどんなお店なのかもわからなかった。
マスタード入れだっかたケチャップ入れだったか忘れたけど、領収書を「『マキシム』で」って言われて、これ、マキシムの厨房で使ってるの? って思った。買っていったのは、中年女性だったけど。
店にはオーブリーの化粧品も置いていて、日本語ペラペラの在日(たぶんね)欧米人女性に、他にもオーブリーの化粧品を扱っている店を聞かれ、栄のセントラルパークの△△にあると答えた。△△も、名前は違うけど、うちの会社が経営していた。
名古屋駅の地下街の離れた場所にも同じ店名の店を出していて、でも、雰囲気は結構違う感じになっていた。ごちゃごちゃした感じで、客層ももうちょっと若い感じで、そこはたぶん男性客はあんまり来ないような感じ。
ラッピングは無料サービスだったので(箱に入れると箱代はかかるけど)、プレゼントを買いに来る人も結構いた。
近くの、カジュアル結婚式場(?)の支配人(?)みたいな人も得意客(?)で、ポイントカードは配らないことになって、持っている人だけに押すことになった時も、社員に了解をもらって、その人にだけ、手描きでポイントカードを作って渡していた。
店のオーガニックの衣料品を置いてある棚に、紺色の色褪せたような平ぺったい編みぐるみがひとつあって、それを見てわたしは、(なんじゃこりゃ? なんでこの店にこんなものがあるんだろう? ディスプレイ? 犬かな? いや、たぶん、くまだ。かわいくない、へんなくま)と思い、手に取ると、首の後ろに値札があって、(ええっ? 売り物なの? 5800円!?)と、びっくらこいた。
店の子に聞いたら、「あれねぇ~、なんだったかな、くまじゃなくて、んー、思いだせないけど、私はかばにしか見えないから、棚卸の時、いつもかばって書いてるよ」と言っていた。
その、くまだかかばだかよくわかんない編みぐるみを、ある日、高校生か大学生か純朴そうな男の子が、「これ、プレゼントにしたいんですけど」とレジに持ってきた。
お金をもらって、「ラッピングできたらお呼びします」と言った後、しゃがんで見えないところで声を殺して、笑いが、笑いがこらえきれない……。
ありえない! わたしが彼女だったら「なにコレ?」って言っちゃうと思う。値段聞いたら怒るかも。「宝くじの方がよかった」とか言っちゃうかも。
しかし、数日後、わたしの中にストーリーができた。子ども頃、あの男の子のお母さんが作ってくれたのとよく似た編みぐるみを見つけて、彼女にあげたいな~ってきっと思ったんだよって。
雑貨は単品では売れなくても、組み合わせて飾ったりすると、それをそのままギフト用に買ってもらえたり、ポップに説明付けたり、こういうところに置いてねとか書くと売れたり。セットものだけど、ばらして売ったりとか。
結構、毎日忙しくて、わたしはお客さんのことじっくり見たりしなかったけど、バイトの子一人と社員は目ざとくて(?)、「あれ、ダンプ松本じゃない?」とか「今の、松下由樹とマネージャじゃない?」ということもあった。「んー、似てるかもしてないけど、本人だという確証もないよな……」とか「えー、見てなかった!」とか。
わたしは、こんなとこに芸能人がいるはずないって思っちゃってるからなぁ。でも、わたしが働く前には、カードで買い物して、サインが「斉藤由貴」で、見たら斉藤由貴だったということがあったらしい。
その頃は、アジア雑貨の店はやっていなかった。たまに行くショッピングセンターに二店舗入っているのは店名でわかった。その隣にあるアジア雑貨の店で買い物してカードで払おうと思ったら、カードを通す機会が隣の店と兼用でそちらにあるのですが、カードを持っていってもいいですかと聞かれ、レジの奥の壁の扉で隣とつながっていたことがわかり、この店も経営していたのか、じゃあ、アスナル金山にある店(アジア雑貨の店 同じ名前)
もオアシス21(栄 今はもうない。)のあの店もそうなんだと思った。

店にはドライフラワーの材料も置いてあって、ちょっと空いた時間に、他の雑貨と組み合わせて作ったりしたものを、値札付けて売ったりもしていた。でも、手間賃はほとんどゼロに近いと思う。
そのうち、オリジナル雑貨作って、カラメルで売るかな?
でもね、雑貨は、実物見て、気に入ったら買ってほしいと思う。実物見てたら買わなかったなと思うもの、家にある。返品するのも手間だし、めんどくさい。
ボックスショップがいいかもね。
名古屋駅の西口出たところの金券ショップで、ボックスショップをやっているのを、以前見た。金券ショップに来るような人は、さっさとお店を出て、目を留める人も少なそうだと思った。ビーズの作品を置いている人もいたけど、女の裸のテレホンカードばかり、並んでいるボックスもあった。
ちょっと前に栄の百貨店だったと思うけど、ボックスショップがあった。
なに、作ろうかな。

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