今日の最初のレッスン、小1のTくん。ピアノを初めてまだ5ヶ月。一見華奢で、ひ弱でおとなしくいかにも一人息子さんって感じです。教室に来てまず、靴下を脱ぎます。。靴下イヤなんでしょうね。彼はピアノが大好き、相性が良いみたいです。
音符も早くに読めるようになったし、抵抗なく本が進んでいきました。
左利きで曲に特徴がでます。体の小さい子には良くありますが大きな音を出そうとするあまりに、体のバランスがとれず、クセのある弾きかたをします。「大きな音は入らないよ・・」と言っても指をその鍵盤にだけむけ打鍵します。・・・で親指が鍵盤の外にいっちゃうんですね。何度も繰り返し言い続けています。「力を入れない」こと。「鍵盤を叩かない」こと。 本人の意識がないと治りません。曲の先へいきたくて、親指に気をつけて弾くことを曲の最後には忘れ、同じ間違いをくり返します。何度目だったか・・・「何に気をつけて弾くの?!」と少し口調を強めた瞬間、ポロポロと涙がこぼれ、、それでも弾き続けながらだんだんどうにもならなくなりシャクリあげてストップ。
同じ間違いをくり返す自分が悔しかったんです。(私が恐かったんじゃないよ)
胸があつくなる涙でした。何かを乗り越えるために、成長するために必要な涙。悔しくて悔しくて・・・。
涙が乾いた頃、親指は鍵盤の上にありました。
喜びと恥ずかしさで目を合わせませんがニコニコしてます。
「えらいね、わかった?」
私はゆっくりまってるよ・・・今は出来なくてもきっとだいじょうぶ、君なら出来るようになる。
おかあさんのお迎えにごきげんな笑顔で「ありがとうございました~!」と元気に帰っていきました。
「また来週ね・・・うれしかったよ」