ご卒業おめでとうございます。
明治以来、引き継がれてきた伝統の卒業式典は映画のシーンのようでした。
約2時間、所作、目の配り、呼吸までを全員で整えます。
キレのある美しい所作です。
勲章の授与もありました。
卒業式典を終えて、この後、これまで過ごしてきた学校の時間から、海の上を知る訓練に進みます。
旅立ち、その前に、学校食堂で約1時間の午餐会と続きます。
卒業生、家族、関係者、参加した全員が自由に話ができる最後の時間です。
この後、卒業生は船に乗り国内、そして世界へ修行に出ます。
文字にしたら薄っぺらになってしまうなぁ.....
あらかじめ、席次が決まっています。
可愛らしい姉妹とお母様の間に席をいただきました。
しっかりした言葉と目の力
自衛官であり、ひとりの人として、年齢は若くも心から尊敬します。
お母様ともお話しができ、彼女の「個」を垣間見るひと時でした。
出来たばかりの名刺があるようなので、名祖交換をお願いしました。
初めての名刺交換、恥ずかしそうにくださいました。
可愛過ぎます。
お隣はP1のパイロット男子でした。
凛々しいお顔立ちと、見守るご家族のなんとも言えない空気に胸がいっぱいになります。
少し遠慮気味に胸につけた勲章、歯を食いしばった時間の証ですね。
ご家族との時間に割り込むのが悪くて、写真を撮るの遠慮してしまいました。
食事が終わり、海上へ向かう卒業生のお見送りです。
花冷えの冷たい小雨と江田島の風......氷風。
傘は邪魔になるのでみんな濡れたままで見送ります。
ご家族、下宿のおばちゃん......
「おめでとう」
「いってらっしゃい」
氷のように冷たい雨です。
見送る先生方も直立不動、言葉はなくとも、通じ合っているのを感じます。
I wish you pleasant voyage
毎年、いろいろな卒業シーンに参加させていただいています。
節目には大きなエネルギーの変わり目があります。
卒業する人も、見送る人にも。
ご卒業おめでとうございます。
今年は江田島幹部候補生学校にご縁をいただき、歌語りを体験してもらい、私はこうやってお見送りをしている。
体験あってこそ。
新しい感覚を知りました。
ありがとうございました。
シトシトとふる氷雨・・・もう、晴れ女返上します。
2025年2月5日 外部講師講話 歌語り『万歳峠』