講演はベトナム戦争の史実、米国が散布した枯葉剤が兵士の子どもたちをも苦しめいている現状、「負の遺産」はずっと続くこと。そして、スーザンストーリーの中の、お父様が日本兵に殺されたこと、お母様には「人を恨むのではなく恨むのは戦争」だと育てられたこと、目の前にいる戦争遺児のスーザンからの、このメッセージが会場に参加くださった方の心に届いて欲しいと願っておりました。
「かげおくり」のちいちゃんと家族は米兵に殺されました。スーザンのお父様は日本兵に殺されました。合唱の中で「おとうちゃーん…」と叫んだ、ちいちゃんの姿に、私はスーザンの姿を重ねました。戦争とはこういう事だという何よりの強いメッセージだと思いました。
ベトナム戦争や英語での講演は、通訳が入っても、小さな小学生には難しい平和学習ですが、戦争は大人も子どもも選びません。コンサートの最後のシーンは、平和であるために手をつなごうとしない大人たちに、子どもと大人が手を取り合い平和な世界を作るイメージをメッセージとして残しました。
スーザンは、子どもに手を引かれ客席を歩きながら、写真でしか知らないお父様のことを考え胸がいっぱいになったそうです。初めてきた日本での最後の講演で、戦争のない未来を考えている子どもたちに出会い、スーザンが埋めることの出来ない寂しさがほんの一瞬でも癒されることを願っていました。ちゃんと意図は伝わり子どもたちと手を繋げたことに、とても感動されていました。これは通訳のレイチェルも同様です。
レイチェルは日本生まれの日本育ちの米国人。
最後の歌「見守るひと」の歌詞も理解してくれるので、子どもたちへの思い、未来への眼差し、共有できたと思います。
ベテランズが講演では毎回そうするように、スーザンも米国人として原爆を落とした事への謝罪をするシーンも印象的でしたね、さて、私たちは・・・。
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