市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

驚きと感動の連続・蒲郡市視察

2024-04-18 | 産業経済
日頃から情報交換を活発に行っている他市の市議や県議仲間4名とともに、
一泊二日の視察に行ってきました。

新幹線の車窓から


初日は蒲郡市。
愛知県の東南部・三河湾に面し、海水浴や温泉など観光のまちです。
人口は約7万8千人ですから、市原市の3割くらいでしょうか。
なのに、、予算規模が令和5年度で各会計合わせて2,367億円と、市原市(1,814億円)よりも大きい!
ビックリして内訳を見ると、モーターボート競走の企業会計が1,658億円も占めていました・・・
ところ変われば、ですね。

こちらは蒲郡駅前。さすがボートのオブジェが圧巻です。


駅を降り立った第一印象が、とても品のある落ち着いた街並みでハッとしました。
もしやと思って調べると、やはりちゃんと「蒲郡市景観計画」があって、
一定規模の建築物や工作物に、形や色彩など基準を設けているのですね。

蒲郡市役所に向かい、
調査項目であるサーキュラーシティと高齢者福祉に関する取り組みについて説明を受けました。


まずサーキュラーシティについて。
蒲郡市では、行政・市民・企業・研究機関などが連携し、循環型経済への移行を推進しています。
取り組みがスタートしてまだ3年ですが、
いまや国内はもとより国際規模のフォーラムにも招待され事例を発表したり、
官邸で岸田首相や経産相・環境相らと意見交換を行うなど、その成果は目を見張るものがあります。

興味のある方はぜひこちらをチェックしてみて下さい。
ここのアクションプランがとても良くできてるんですよね。
策定に当たり、
市内事業者へのヒアリング、ワークショップ、有識者との意見交換、
全国から事業者が集まってのシンポジウム、カンファレンスなど、
コロナ禍でよくここまで丁寧かつスピーディーに進めることができたものです。

現在は6社が市内で実証実験のプロジェクトを行っていて、
例えば電動トゥクトゥクを使用したエコモビリティや、ゴミを燃料化したグリーン発電、
カーテンの廃棄レース生地を利用したウェディングドレス制作など。
この実証事業の他にも、
メルカリと提携した市の粗大ゴミのネット販売、小学校でのコンポスト活動、
トヨタ自動車(株)などの協力による災害被災木を原料にしたウッドチップ舗装など、
まだまだ挙げたらきりが無いほど多くの事業が進行中なのです。

ここからが更に驚きなのですが、
これだけ盛りだくさんのプロジェクトが同時進行しているのに、
担当部署(サーキュラーシティ推進室)の職員はたったの2名。
予算も、最初に国のデジタル田園都市国家構想交付金が600万・市の持ち出し600万ほどで、
あとはほぼ企業側が投資しているとのこと。
つまり、蒲郡市は民間がチャレンジするステージを用意するだけ、というスタンスなのです。

一度歯車が回り出すと、全国の企業から提案が舞い込んでくる。
そしてどんどん循環型経済の輪が広がってゆく。
それが職員のモチベーションにも繋がって、
いまは各部署の職員自らも循環型事業を立案するのだそうです。

課題は、市民の行動変容につなげること。
今後は教育分野への取り組みも強化するそうです。
蒲郡市の挑戦はこれからも進化していくのですね。

とにかく驚きや感動の連続で、サーキュラーシティの取り組みだけでもうお腹いっぱい。。
続きはまた。


自然と共生する里・いすみ市へ 2  

2024-01-21 | 産業経済
市役所の次に有機農家さんを訪ね、お話を伺いました。

「農業組合法人みねやの里」

目の前の田んぼは、もちろん有機農場。
集落全体が法人となっています。

「みねやの里」代表理事の矢澤さんにお話を伺いました。

個々の農家では農業を続けることが困難になったため、
営農組合を設立したことが始まりでした。
そのときから農薬使用をできるだけ減らすことを基本理念としていました。
ほどなく、いすみ市の「自然と共生する里づくり」のプロジェクトに全面的に協力する形で、
本格的に有機稲作に取組むことになります。
法人化したのは8年前です。



「誰かがやらねば、いすみ市は変わらない」
「失敗しても何もしないよりは良い。一歩踏み出せば、新たな展望が開ける」
この勇気と決断、フロンティア精神が本当に素晴らしいですね。

有機農業を広げるポイントはやはり「公共調達」。
学校給食の他にも、病院や福祉施設なども良いですね。
そして生産者がまとまって組織的に技術を学ぶことも大事だそうです。

生産者が苦労して育てたお米を地元で消費して喜んでもらう・・・
このダイレクトな反応が非常にやり甲斐に繋がっている。
そんな矢澤さんの言葉も印象に残りました。

向かって右から2番目が矢澤さん。
そしてその左隣がいすみ市農林課有機農業推進班の班長・鮫田さん。


職員の鮫田さんは、担当してもう10年にもなるそうです。
これには参加者一同ビックリ!
だって、通常は2,3年で次々と入れ変わってしまいますよね・・・?

行政が腰を据えてスペシャリストの職員を育てることはとても大事ですね。
同じ方向を向いて、常に「どうしたらできるか」を一緒に悩み、考える。
そんな民間と行政との信頼関係と絆を築くことができたのも、
この組織のあり方が影響したのではないでしょうか。

半日でしたが、実に中身の濃い有意義な視察でした!
コーディネートしてくださった大曽根議員、受け入れて下さったいすみ市の皆様、
説明して下さった鮫田さん、矢澤さん、
本当にありがとうございました^^


自然と共生する里・いすみ市へ

2024-01-20 | 産業経済
議員有志で、いすみ市に視察に行きました。




いすみ市といえば「有機農業」「オーガニック給食(全て有機米使用)」で、
多くのマスコミに取り上げられ、全国的に注目を浴びています。
ところが千葉県内からの視察申し込みはごく最近になってからなのだそうです。
不思議なものですね・・・。



まずは大原駅からほど近いいすみ市役所を訪問し、担当職員の方からお話をお聞きしました。


まず意外だったのは、
最初から有機農業普及やオーガニック給食導入を狙っていたのではなかったということ。
兵庫県豊岡市のコウノトリの野生復帰に向けた取り組みに共感した、
いすみ市長の想いから始まったと。
コウノトリがやってくるような環境、つまり化学肥料や農薬を使わない農業で、
田んぼに様々な生き物が生息する環境(生物多様性)を目指すということですね。

市長の呼びかけで協議会を設立したのが、今から12年前。当時、有機農業者はゼロでした。
そこから幾多の苦難を乗り越え、今やいすみ市のブランドに成長したわけです。
理想を掲げ、「とにかくやってみよう!」と手探りで始めたわけですが、
次々と道が開けていった最大のポイントは、
とにかくトップの理念が明確でブレないことだったのではないかと感じました。



もう一つのポイントは「公共調達を活かす」ということ。
行政が学校給食全量42トンという供給先を保証することで、
有機農家の育成が進み、子どもや子育て世帯が喜び、農家側も更なるモチベーションにつながり、
農地もさらに拡大するという好循環が生まれました。

ちなみに、有機給食を実施するにあたり給食費の追加負担はゼロ。
その分の市の追加予算は約600万だそうです。
(単純に人口で市原市に置き換えると5000万円くらい。意外と低予算でできる?)

さらにもう一つのポイント。
「やせ我慢の無農薬栽培では続かない、広がらない」。
まずは先進事例を徹底的に学ぶ。これがとても大事だそうです。
例えば、無農薬栽培で問題になる雑草の繁茂については、
稲作研究の第一人者を招いて教えを請い、克服しました。
害虫が増えても天敵のアマガエル等も増えるので、それほど問題にならないこともわかったそうです。

また、やはり行政の手厚い支援は欠かせません。
職員が事務局やコーディネーターの役割を担い、農家の余計な負担を軽減しています。
補助金や機械の無償貸し出し、技術的サポートは当然で、
有機JAS認証の取得といった農家さんにとって面倒な手続きも、
事務局でまとめて代行するのだそうです。

面白いもので、
「普通の米」づくりには興味はなくても
「有機米」づくりならば希望する若者がけっこういるのだそうです。

『住みたい田舎ランキング』といったアンケートでトップになるなど、
今や移住先としても人気のいすみ市。
オーガニックはこれからの世代に確実に求められている。
でも「若い世代を呼び込むためのオーガニック」だと失敗すると思う。
そうじゃないところにいすみ市のすごさがあるよね。。

続きは次回。

女性が活躍できるまち・市原へ

2024-01-15 | 産業経済
市原商工会議所さん主催による新春賀詞交歓会


コロナ禍を経て初めて従来の形での開催ということで、
会場内はビックリするほどの人数の出席者で活気にあふれていました。
産業支援センター機能を拡充して、特に創業支援に力を入れてこられたとのこと。
改めてこうしてみると、
臨海部の上場企業から個人事業所まで、市原市は事業所の層の厚さが本当に凄い!
これが大きな強みですね。

個人的に毎年楽しみにしている「市原で大切にしたい会社表彰」。
注目は株式会社ジャミンズさん。グッドアクション賞を受賞されました。



佐藤智子社長は、女性の起業を支援する「キャリサポ」のリーダーも務めてこられました。
女性が活躍する姿に、まちの進化の可能性を大いに感じますね。
市原市が「女性が起業しやすく働きやすいまち」になるよう、これからも働きかけていこう。


中学生の死亡事故について ※ オリジナル梨「市原7号」

2023-10-06 | 産業経済
市原市内の中学生が陸上部の練習中に倒れ、その後亡くなられたという事故について、
マスコミの報道が先行してしまいましたが、
議会に対しては一昨日、教育委員会から経過報告資料が出されました。
資料だけでは不明な点もいくつかあったので、直接教育委員会に確かめるなどしましたが、
一部報道で取り沙汰されたような、学校側の落ち度に係る事実は無かったようです。
ブログでは現段階はここまで。
亡くなられたお子さんのご冥福を心からお祈りいたします。


・・・・・・さて、写真の梨は普通の梨にあらず。


市原市農業センターの農業技師が15年の歳月をかけて育成した、
「市原7号」という新種の梨なのです。
かなりの大玉です。
味見もしましたが、甘みと酸味のバランスが良くてとても美味でした。
「市原7号」は今のところ市原市内でしか栽培されないそうです。
市は市内の小中学生から愛称を募集していて、近いうちに発表される予定です。

どうする・・・サンプラザ市原

2023-07-19 | 産業経済
五井駅西口直結のサンプラザ市原。
女性起業家で結成された「キャリサポ」の皆さんと、各フロアを視察しました。

1階にあるホール。
ちょっとした講演会やコンサート、発表会などに良さそう。
天井にはミラーボールもあります。


細長いビルなので、廊下がちょっと狭い。


ダンスレッスンもできそうな鏡張りの広いスペース


映像ルーム


研修室


一番人気の音楽スタジオ。楽器の貸し出しもあります。


11階は、建設当時には国際会議も行われることが想定されていたそうで、
木目調の比較的高級感漂う造り。


この日は、生涯学習センター、温水プール、フィットネスジムが
お休みだという理由で見せてもらえませんでしたが、
それ以外にも写真のようなレンタルスペースがたくさんあって、どの部屋もなかなか立派でした。

けれども利用は芳しくなくて、時間あたりの稼働率は20~30%。
中にはほとんど0%に近い部屋も(!)
実際、この日もほとんど人の姿は見かけず、節約のためか電気は暗く、冷房も効いてない。
ランニングコスト、2億円以上なんだけどなぁ・・・。

利用料はそれほど高いわけではないので、主な問題は駐車料金と駐めにくさにあるのでしょう。
かといって、五井駅を利用する人々が立ち寄る様子もない。

一言でいえば、マーケティング不足だったという事だと思います。
実にもったいないことです。

これまで議会でも私を含め多くの議員が意見してきましたし、
この日視察に参加された皆さんからも様々なご意見や熱い議論が交わされましたが、
これらを行政が本気で活かす気があるのかどうか。
そうでなければ、また同じ事の繰り返しになるような気がします。

因みに、市は今後のサンプラザ市原のあり方として、
「若者・女性をメインターゲットとした産業創造拠点とする」としています。
リニューアルオープンは令和7年度を目指しているようです。

どうする!?サンプラザ市原

2023-07-18 | 産業経済
女性起業家で結成された「キャリサポ」の皆さんと、サンプラザ市原を視察しました。

「サンプラザ市原」ってどこにあるの?
という市民もいらっしゃるかもしれない・・・(^^ゞ
五井駅西口、改札口から直結で行くことができる12階建ての細いビル。
れっきとした公共施設です。

「支所があるので行ったことあります」
「プールや音楽室は利用したことがあるけれど・・・」
「市民大学で通ってましたが・・・」

でも、
「その他はどうなっているか全く知らない!
残念ながら、そんな市民は少なくないようです。

同施設は、28年前に約135億円もかけて建てられました。
さらに毎年維持管理費が2億円以上と、市内の公共施設の中でもなかなかの高額。
その割には利用者が伸びず、10年ほど前に一度大幅リニューアル。
それでもやはり今ひとつ活用できていませんでした。

そこで市は、現在またまたリニューアルを計画しています。

手始めに、元レストランだった最上階を改修し、
市原市商工会議所さんと連携して、産業支援センター(サテライト)を設置しました。
専門家(弁護士・税理士・社労士・ICT関係など)が日替わりで受け付ける相談窓口や、
コワーキングスペースがあります。

産業支援センター サテライト(サンプラザ市原12階)




今回、私たちもこのコワーキングスペースをお借りして意見交換を行ったのですが、
他にも何組かが利用されていて、なかなか活気がありました。
ミネラルウォーターやコーヒーも無料で自由に飲めますし、開放的で明るく、眺望もバツグン。
大きなスクリーンもあって、とても居心地が良い空間でした。

ただ、個人的に気になったのは、その奥にひっそりと眠っていた立派な厨房。


この場所は元レストランでしたからね・・・。
この設備、実にもったいないと思いませんか??

ともあれ、今回は市がリニューアルにあたり女性の意見を参考にしたいということで、
キャリサポさんにお声がかかったので、
改めて施設全体を視察し意見を出すという企画なのでした。

さて、11階から下の様子はどうだったのか・・・
長くなってしまったので、続きはまたにしましょう。

若手経営者のネットワーク組織が新たにスタート!

2023-04-19 | 産業経済
市原商工会議所青年部さんの式典・祝賀会に出席させていただきました。



これまでの青年部を再編成し、日本商工会議所青年部さんに所属して、
新たなスタートを切ったわけです。
来賓には松野官房長官はじめ、日本商工会議所青年部・木村麻子会長や所属単会の皆さまなど、
多くの来賓が全国各地から駆けつけ、盛大に執り行われました。

重点テーマは
1.SDGs・人と自然の持続可能な共生社会推進
2.DX推進
3.男女共同参画推進
とのこと。

特に男女共同参画推進については、まだまだ男性会員が圧倒的という世界ですが、
木村麻子会長のもと、飛躍的に改革が進みそうですね。
地域を愛し夢に挑む、若き経済人の皆さまの今後のご活躍を、心から期待しています!

お土産は、市原商工会議所さんが開発に携わった市原名物「ゴルフボール最中」。


なかなかリアルでしょう?


こだわりの餡がぎっしり詰まった、「ゴルフの街いちはら」ならではのお土産です^^

新年祝賀会へ

2023-01-11 | 産業経済
市原商工会議所さん主催の新年祝賀会に出席しました。
写真は『いちはらで大切にしたい会社』表彰式にて、
大賞を受賞したみどり産業株式会社さん(向かって左)と、市原商工会議所の榊原会頭。



「人に優しく、地域に優しい思いやりの経営」を実践する中小企業を表彰するこの制度、
私は常々、とっても素晴らしい取り組みだと思っているので、
毎年ブログで紹介させていただいている気がする(笑)

経済界にとって厳しい状況が続いているだけに、
受賞の重みもそれに比例して増しているような気がします。

式典後のアトラクションは、
東海大付属市原望洋高等学校の吹奏楽部の生徒さん達による演奏でした。


コロナ禍で思うように練習や発表ができなかったという逆境を乗り越えてのパフォーマンスに、
こちらも元気と希望をたくさん頂きました!


いちはら産米を食べたい

2023-01-09 | 産業経済
成人の日。お天気も良く、過ごしやすくて良かったですね。

さて、この写真、先日開催した『ありのままを愛すヨガ』での一コマ。
講師の Bhokti sri murti さんがインドで手に入れたハーモニウムという楽器です。



インドの伝統音楽でよく使われる楽器だそうで、
床に座って、アコーディオンのように片手で蛇腹を開いたり閉じたりしながら弾きます。
目をつむると、まるでインドでヨガの修行をしているような気が??





・・・・・・さて昨年末、
市原市は「いちはら産米」の販促用ノベルティ(お米 500g パッケージ品)を
市内の小中学校・保育所等の全児童・生徒等に配布しました。


(市のサイトより)

コロナ禍による米価下落等で経営に打撃を受けた市内農業者への支援や
地産地消の推進が目的とのこと。
銘柄は千葉県自慢の新品種「粒すけ」。お味はいかがだったでしょうか?
「ぜひこれからもいちはら産米を食べたい!」という方、
こちらの店舗で購入できますよ  【いちはら産のお米が購入できる店舗リスト

主にJAの直売所など、まだまだ購入場所が限られているのがネックですね。
市としても、今後取り扱い店舗を増やしていきたいとのことなので期待しましょう。

それから、市民の方から「このノベルティ米は有機米ですか?」
というご質問を頂いたのでこれも市に問い合わせたところ、
「すみません、有機米ではありません・・・
そもそも、有機米の生産農家さんが市内にほとんどいないんです」
とのこと。
質問した方にお伝えすると、ガッカリされていました。

いすみ市や木更津市などでは、産地形成から計画的に取り組み、
学校給食に地元産有機米を導入していますね。
市原市もそこまで追及できれば素晴らしいのですが・・・。

皆さんの応援が励みになっています


千葉県市原市ランキング