市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

再生可能エネルギーウォッチングの続きです

2020-10-14 | エネルギー
市庁舎の次に、
他の公共施設の再生可能エネルギー設備も見てみようと、少し足を延ばしました。

ご存知、上総更科公園。


公園センターに再生可能エネルギー設備がちゃんとあって、施設内にわかりやすく説明が掲示されています。



ここには、太陽光発電に加えてなんと地中熱換気システムや太陽光照明システムもあるのです。
「地中熱換気システム」は、年間通じて温度が安定している地中熱を利用して、外気を地中熱パイプに通すことで夏は涼しく冬は暖かくなるというシステム。
「太陽光照明システム」は、ドームの局面反射板で太陽光を効率よくキャッチして室内を明るくするという照明装置です。
入口のオープンスペースにあります。


おまけに、雨水を地下の貯水槽にためてトイレ洗浄水に使用しているのです。
なかなか凄いんですよ。

でも、これだけの再生可能エネルギーモデルの数々、一体どれくらいの市民が知っているだろうか。。
児童の校外学習とか・・・利用されているのだろうか。

さらにもう1カ所、やってきたのは五井中川田公園。
防災公園として国からの交付金を使い10年前に整備されました。
確かここには風力発電と太陽光発電の照明ポールがあったはず・・・。


あれれ、プロペラが無い?

あとで市に確認したところ、プロペラの音がうるさいとの近隣からの苦情や、プロペラの回転によってすぐ下の太陽光パネルが故障することが何度もあったので、5年前に取り外してしまったとのこと。
設置当時は出始めの技術だっただけに、色々と不具合が生じたのも仕方ないのかもしれません。
これら全13基の照明ポールは、今年度LED化と同時に太陽光発電のみのシステムに取り替えるそうです。
(因みに、費用は約2300万円。うち4分の3は借金で調達)

どの設備も何だか中途半端で今一つ残念な気はしましたが・・・
思いのほか有意義な機会となりました。
上総更科公園、五井中川田公園共に、かまどベンチや防災トイレ、防災シェルターなど大規模災害を意識したつくりになっていて、そちらも見ごたえがありました。
再生可能エネルギーは、やはり災害に強いまちづくりと切っても切り離せないインフラシステムなのですね。単に「地球に優しい」だけじゃない。
そんなことも再確認できました。

皆さんも、身近な公共施設にある再生可能エネルギーシステムにぜひ注目してみてくださいね。

第1庁舎をウオッチング!

2020-10-13 | エネルギー
9月の定例議会の一般質問で、市内の公共施設に導入されている再生可能エネルギーについて取り上げました。
第1庁舎をはじめコミュニティセンターや学校など計13カ所に設置されているのですが、停電時に自立して電力を賄えるシステムは1カ所もない・・・。そんなアホな!というお話です。
(詳しくは、こちらです  ブログ「再生可能エネルギーの活用について(一般質問より)」)

今日、事務所スタッフとの次回の通信の打ち合わせで「実際にどうなっているのか見てみたいね」という話になり、思い立ったが吉日とばかりに「再生可能エネルギーウォッチング」と相成りました。

まずはやっぱり第1庁舎の太陽光発電。
急なお願いにもかかわらず、担当の職員の方がとても手寧に案内してくださいました。


1階ロビーのトイレ脇に、こんなパネルがあったなんて・・・。これ、どのくらいの来庁者が気付いているのかしら?




いよいよ、普段は上がることができない屋上へ。


これが屋上に設置されている太陽光パネル。

約20kw。一般家庭のだいたい4~5件分の電力です。随分控えめですね。
普段庁舎に必要な電力の1%ほどしか賄えず、残念ながら停電時にも役に立ちません。

代わりに停電時に頼りになるのは、こちらの写真の非常用発電装置になります。

燃料となる重油は3日分の備蓄があるそうです。

ついでに、屋上からの眺め。


屋内に戻って、コンセントを確認しました。
第1庁舎には、4種類に色分けされたコンセントがあるなんてことも知りませんでした。
こちらの赤は非常用電源につながっているもので、市長室や危機管理課がある4階にあります。


有事の際に災害対策本部が設置される4階会議室の床のコンセントも赤です。


こちらの写真の通常の白の隣にある緑のコンセント。これが太陽光発電専用になります。
ただし、システムを切り替えなければ通電しないようになっているそうです。

折角の太陽光発電、ほとんど出番はなさそうですね・・・。

最後の青。これは?

「コージェネレーション」ガスで発電すると同時に、その際の排熱を冷暖房などにも利用するというエコなシステムにつながっているコンセントだそうです。

ついでに・・・
4階建ての第1庁舎にはトイレが8カ所設けられていますが、その全てに多目的トイレが設置されています。


もちろんオストメイトトイレも完備!


毎日のように通っている庁舎なのに、気付かないことって意外にたくさんあるものなんですね。
今回はエネルギー設備に絞った見学でしたが、参加したメンバーには大好評でしたので、また改めて別の角度からの庁舎内ウォッチングツアー(?)を企画したいと思います。

今日は他の施設の再生可能エネルギー設備も確認したのですが、報告が長くなってしまったのでまた別の機会に・・・。

社会を変えるソーラーシェアリング

2018-11-08 | エネルギー
農業しながら発電事業も。
市原市は、知る人ぞ知るソーラーシェアリング発祥の地です。

今回、千葉市議の渡辺さんと岩崎さんの視察に便乗して「ソーラーシェアリング上総鶴舞」を訪ねました。

ソーラーシェアリングの先駆者、オーナーの高澤真さんと。




考案者の長島彬さん(CHO技術研究所代表)の実証実験場も、高澤さんと一緒に5年ぶりに訪ねました。ここから車で10分ほど。
(因みに、5年前のブログは、こちらです⇒「ソーラーシェアリング発祥の地へ」)

熱心に説明してくださった長島さん。あの頃よりますますパワーアップ?!
嬉しいことに、私のことをちゃんと覚えてくださっていました(^^)。

「かつては、農家が農作物と一緒にまきや炭を作ってエネルギーを供給していたでしょ。これも同じことですよ」
「世界中の耕地の18%をソーラーシェアリングにすれば、全消費エネルギーを賄えます。わざわざメガソーラーを作る必要もありません」



長島さんが市原の地で実証実験を始めたのは、東日本大震災の直前でした。
それを見学した高澤さんが、ご実家の農地でこの技術を導入することを決意。試行錯誤を経て、今では海外からの視察を受けれるまでになりました。
現在、全国各地で1000カ所にまで広がりを見せています。

お二人の熱い想いに触れ、改めてサスティナブルな社会について考えを深めることができました。
ひょっとしたら、市原から始まった技術が世界のスタンダードになる日が本当に来るかもしれませんね(^^)/

森の恵み

2016-12-27 | エネルギー
県議会議員の視察に同行し、バイオマス火力発電市原グリーン電力㈱へ。



建設廃材の木チップや、廃プラスチックや紙からなるRPFが主な燃料で、発電出力5万キロワットは日本でもトップクラスの規模を誇ります。
市原グリーン電力㈱の神島社長と、森林再生事業を手掛けるBioフォレステーション㈱の近藤社長のお二人からお話を伺いました。



バイオマス発電は燃料を安定して調達することが最大の課題なのですが、こちらでは関東の大手リサイクル業者が共同出資した新エネルギー供給株式会社や循環資源株式会社によって、その体制がしっかり確保されていることが強みです。
とはいえ、今後は木造建築物の解体も減少する見込みで、そうなれば燃料として次に注目されるのは、現在ほとんど未利用状態の間伐材です。

木を密植し、切磋琢磨させて伸ばし、適正に間伐して健康な森林を再生する。木は成長する過程でCO2を吸収します。
間伐した木材はチップに加工してエネルギーとして利用すれば、その分化石燃料の使用が減って、資源循環型社会につながります。

ところが、特に千葉県の場合、林業がビジネスとして全く成り立っていないのが現状です。
サンブスギの溝腐れ病が蔓延して荒れた森。イノシシなど有害鳥獣の繁殖の原因にもなっています。
ここで行政がしっかりとテコ入れをして、森を育て、利用し、また育てるという循環型のビジネスモデルを確立させることが必要だと強く感じました。
日本は元々世界有数の森林国で、昔から森林の恵みを受けながら生活してきたのですね。もっと森林のこと、林業のことを勉強しなくちゃ・・・。

視察の後で記念撮影。
向かって右から小宮清子議員、入江晶子議員、山本友子議員、私。

ソーラーシェアリング発祥の地へ

2013-07-15 | エネルギー
ソーラーシェアリングとは、農地の上に太陽光パネルを設置することで、農作物の収穫と同時に発電を行うという、新しい発電方法です。

市民ネットの環境部会の視察で、市原市皆吉にある全国初の実証実験場を訪ねました。
私たち以外にも全国各地から見学者が何人も訪れていました。

考案者の長島彬さん

説明からは、日本の農業を守りたいという信念とフロンティア精神がひしひしと伝わってきました。

畑の上に間隔をあけて支柱で取り付けられたパネル。


「上にパネルなんかあると、光がさえぎられて困るんじゃないの?」と思いますよね。
ところが、作物は一定の光があれば十分(光飽和)で、それ以上だとかえって成長が阻害されるのだそうです。長島さんはここに注目しました。

これを見てください。

パネルの下で育った落花生です。

そしてこちらはパネルなしの隣の畑の落花生。

育ちの違いが分かりますか?

ソーラーシェアリングは、原発に頼らないエネルギーの確保と、収入の安定による農家の自立が同時に叶えられるという、とても素晴らしい方法です。
メガソーラーはどこにでも作れるわけではありませんが、この方法なら全国どこの農地でも活用可能です。

今後は国や自治体がこの仕組みを推進するよう、制度を整える必要があります。今年3月には農水省がソーラーシェアリングの際の農地転用許可制度についての通達を出しました。

市原が発祥の地であるこの取り組み、ぜひとも全国に広がってほしいものです。

市内の放射性物質測定現場を視察しました

2013-02-23 | エネルギー
市原市のHPのトップを開くと、真ん中の新着情報のカテゴリーにほぼ毎日、
「学校給食食材放射性物質検査結果」がUPされています。

市の教育委員会は、昨年の10月から消費者庁から貸与された簡易測定器を使い、
幼稚園や学校の給食の食材と保育園の給食の丸ごと検査を行っています。
これまでは外部の検査機関に出していたため月に数品しか調べられなかったのですが、
自前でできるようになったことで、給食のある日は毎日検査が可能になりました。

そこで先日、市民ネットの環境部会のメンバーとともに検査の様子を視察してきました。

場所は、郡本にある第一学校給食共同調理場内の一室。
こちらが、消費者庁から貸与されたNaIシンチレーションスペクトロメータ。ウクライナ製で、およそ130万円だそうです。


専任の検査員の方が、実際の手順を見せてくださいました。
食材は、エリンギ。まず、空間線量を測ります。


食材を細かく刻みます。

包丁の後は、スピードカッターを使ってなるべく細かくします。


1リットル容器に詰めた状態。
極力ムラや隙間がないよう詰めることが、誤差を防ぐためのポイントです。

機器に食材をセット。


20分ほどで、PCに結果が表示されます。


これはあくまでも簡易検査なのですが、ここで高い値が出た場合、改めて外部機関で精密検査を行うシステムになっているので、モニタリングには全く支障はありません。
ちなみに、これまでそのような例は一度もないということでした。

現在日本に流通している食材は、すべて国や県のモニタリング検査を経て「安全」とされているわけですが、安全がただの神話でしかなかった、という苦い経験を味わった私たちにとって、もはや「安全」と「安心」は全く別物。
特に幼い子供の口に入るものは、いくら安全と言われても親としては気になるところです。

市として可能な限りの安心を提供したいという今回の教育委員会の取り組みは、大いに評価したいと思います。

エコセメントと再生可能エネルギー

2012-07-24 | エネルギー
今日は、経済環境常任員会の視察で八幡の臨海工業地帯へ行ってきました。


まずは、市原エコセメント株式会社。


同社は、都市ゴミの焼却灰を県内の自治体から引き取ってセメントにリサイクルする事業を行っていましたが、昨年11月、排水から当時の基準を超える放射能が検出され操業停止となり、現在もその状態が続いています。
この汚染水は、エコセメントを作る際に出る煤塵から、さらに重金属を取り除く行程によって排出されたものです。

この問題に関しては、以前何度かブログでも取り上げました。
市原市では、それまで同社に依頼していた分の焼却灰を、現在は平蔵一般廃棄物最終処分場に埋立てることで何とかしのいでいます。
しかし、県内で何とかなっているのは市原市と千葉市ぐらいなもので、他自治体ではフレコンバックなどに詰めて仮置きしたままの状態なのだそうです。
埋め立てる場所はなく、リサイクル処理も現在不可能。
全国的にも、「千葉県は放射能のホットスポット地域」という認識が根強くあって、県外の処理業者もなかなか引き受けたがらない。
引き受けてもらったとしても、高額な費用を要求される。

そんなわけで実は、全国でも千葉県が最も「焼却灰の処理に困っている県」なのだそうです。

従って、一刻も早く操業を再開させようと、同社ではまず排水のゼオライト処理を検討しました。ゼオライトは、放射性物質を吸着する性質を持っています。
しかし、ゼオライトが高額なことと、使用後の汚染ゼオライトの処分はどうするんだ?ということになり、断念。
現在、別の方法(重金属は回収せず煤塵のままで一時保管し、国に処分してもらう)を県と審議中です。
一刻も早い事業再開が待たれます。


次に訪れたのは、三井造船(株)千葉事業所です。

入口のロビーには、見事な船の模型が・・・。


こちらでは、敷地内で行われているバイオマス発電と風力発電の事業について説明を受けました。

こちらが、市原グリーン電力(株)のバイオマス発電プラント。


燃料は、木チップとRPF(廃プラスチックや紙くずのチップ)。毎日60台のトラックによって運ばれています。

この状態のトラックが・・・



あれよあれよという間に傾いていきます。こんなに大胆な方法で燃料を流し込んでいたとは!(+o+)

そしてこちらは発電風車です。

羽根の直径は70メートルです。そばで見るとやっぱり大きい!


バイオマス発電は49900キロワット。風力は1500キロワットです。
どちらも自家発電ではなく、100%東電に売電しているそうです。




今月1日から再生可能エネルギー固定価格買い取り制度が始まりました。
この仕組みが、どの程度再生可能エネルギーへのエネルギーシフトの後押しになるのでしょうか。説明してくださった職員の皆さんも、少なくとも現時点では再生可能エネルギー拡大の流れが加速しているという実感を、あまり持っていないように私は感じました。

もっとも、福島の事故から16か月以上も経つのに、まだ将来の原発依存度は0%か15か25か、なんて言っている段階です。
どうして覚悟を決めないのでしょう?まだしがみ付いていたいのでしょうか?

市原エコセメント(株)社長が、
「人体に有害な物質でも、ダイオキシンは分解させることができるし、重金属は回収してリサイクルする技術がある。でも、放射性物質だけはどうしようもないんです」
と繰り返しおっしゃっていたのが、とても印象的でした。

節電について

2012-07-09 | エネルギー
今日は早朝6時半から姉ヶ崎駅に立ち、議会速報のチラシ撒き。
暑くも寒くもなくて、一番いい時季ですね♪
「おはよう」と挨拶を返して下さった方、チラシを受け取ってくださった方、本当に有難うございました(^^)

今後の予定は、11日に五井駅、17日に八幡宿駅です。



さて、午前中は事務所にて「暮らしの中の放射能を考える会」による座談会が行われました。
今回は、脱原発への布石として、7月1日よりスタートした再生可能エネルギー固定価格買い取り制度や、メンバーのFさん宅(年老いた母と妻との3人暮らし)の電力料金月2千円台の日常生活などが話題となりました。

日本は戦後から現在に至るまでひたすら利便性や効率性を追い続け、結果として世界でもトップクラスの電力消費型社会となってしまいました。
節電というと、とかく話題は今日のように個人レベルの我慢や工夫の問題になってしまいがちですが、
それ以前に、日本全体がこんな社会構造や価値観のままでは、いくら個人の努力を促しても根本的な解決にはほど遠いのでは・・・という意見が出され、なるほどと思いました。

駅の改札口はほとんどが自動化され、まちを歩けば至る所にある自動販売機、24時間営業のコンビニ・・・
政府も、私たち国民も、当たり前のように享受してきたこの便利な生活スタイルを見直す覚悟を、果たして持つことができるのでしょうか?

松本市視察 1日目

2012-04-25 | エネルギー
現在視察のため、松本市に2泊3日の予定で訪れています。
今日はその第一日目。取り急ぎ、簡単ですが報告いたします。

お昼頃に松本駅に到着し、さっそく松本市役所へ向かいました。

市役所は駅から徒歩で約15分ほど、国宝・松本城の隣にあります。
桜がちょうど満開でした(^^)



こちらが松本市役所です。


市役所内のロビーには、小さいお子さんを遊ばせることができるコーナーや


授乳室も!




つい先日、市原市の若いお母さん方から、「市役所や公共施設に授乳室があれば・・・」という訴えを伺ったばかりだったので、真っ先に目が行ってしまいました。


さて、今日聞き取りにお邪魔したのは、市民環境部・環境政策課です。
主に新エネルギーの取り組みについて伺いました。

お話してくださった武井部長。手にされているのは、今年度市職員全員に支給された防災服です。


市内の旧波田町地域には、農業用水路を利用した小水力発電実証試験施機「波田水車」があります。
平成17年に策定した「新エネルギービジョン」によりプロジェクトチームが組織され、県の助成事業を活用して、産・官・学の三者連携と地元土地改良区の協力によって平成20年に設置されました。

発電量は250~300ワットとわずかなものですが、電気を利用して川床や遊歩道をライトアップしたり、「小水力発電フォーラム」や「自然エネルギーコンテスト」の開催など、波田水車は新エネルギーへの取り組みのシンボルと地域の活性化、また、環境教育提供の場として、大きな役割を果たしています。

実際に水車まで案内していただきました。毎年全国から大勢の方が視察に訪れているそうです。


昔ながらの水車のイメージそのままですね。

小水力発電の設置に関する一番の課題は、やはり水利権の問題と、電気事業法・河川法などの法規制、そして電力会社との売電協議。これらをクリアするのに3年以上はかかるそうです。
これらの規制の緩和が、今後の小水力発電普及への大きな鍵となるようです。


そのほか、松本市が自然エネルギーで最も力を入れているのが、太陽光発電。
日照時間は年2000時間と、全国でも指折りの長さを活かし、平成27年度までに市内すべての小中学校にソーラーパネルを設置する予定なのだそうです。
学校施設は災害時には避難所として活用されるので、こうした自家発電の取り組みは防災の観点からもたいへん理にかなっています。

市役所にももちろんあります。
こちらは、市役所駐車場に設置されたソーラーパネルです。


パネルの右端には、電気自動車の急速充電スタンドも!


市の公用車のうち3台が電気自動車なのだそうです。
こちらでは、市役所を訪れた市民が無料で充電することができます。
観光都市として、クリーンな電気自動車の普及をアピールする意味合いもあるようです。

市役所の入り口には、毎日の発電量や使用量の状況などが、市民にもわかりやすく掲示されてありました。


このように、消費電力を「見える化」することが、無駄なエネルギー消費の削減にとても有効なのですね。

小水力発電といい、太陽光発電といい、市自らが積極的にクリーンエネルギーに取り組む姿勢をアピールすることは、非常に意味のあることだと思います。
今後の市原市への提言として、大いに参考になりました。

説明してくださった武井部長、羽田野課長補佐、そして波田水車設置に奔走された波田支所の百瀬課長補佐、
お忙しい中ありがとうございました。

市原発!世界に誇る小水力発電

2012-04-21 | エネルギー
市民ネットの数ある活動グループのうちの一つ、「暮らしの中の放射能を考える会」。
福島第一原発事故以来、放射能の基礎知識から始まって体への影響・食の安全などに関する勉強会や意見交換会、脱原発活動や定期的な放射能測定など、様々な活動を行っています。

今回は、脱原発につながる再生可能エネルギーの取り組みを知るという企画で、
(株)新工法開発研究所の小水力発電システムの実験発電所に視察に行きました。

小水力発電は、ダム建設が必要な大型の水力発電とは違い、ある程度の水量と落差があればどこでも設置が可能なため、環境破壊が少なく、太陽光や風力のように天候に左右されず安定性が高いため、今後注目される再生可能エネルギーの一つです。

これが、市原市田淵にある実験発電所。


上流から見たら、こんな感じ。この川は、養老川の支流・田淵川です。


流量は0.05立方メートル/秒、それほど多いわけでもなく、また急流でもありません。


これが発電装置です。装置の中で回っている水車の仕組みは、特許を取得しています。
最大出力は5.5キロワット。これでだいたい家3軒分の電気を賄えるのだそうです。


発電装置の前で、所長から説明を聞いています。中央の方が川本所長です。


川べりに立つ小屋の中には、制御システムがあります。


取り出した電気は、東京電力の波形に合わせなければ送ることができません。
鏡を使って波形を合わせる仕組みも、特許なのだそうです。
エネルギー効率(燃焼したエネルギーのうち、有効活用できるエネルギーの割合)は、なんと68%。
火力が約40%、原子力は約30%ですから、素晴らしい値だと思います。

川本所長が小水力発電の開発に取り組み始めたのは、4年前。
石油や天然ガス・ウランなど、地球を破壊する枯渇性エネルギーに頼らない環境を後世に残したいとの思いから、再生可能エネルギーの中でも安定性の高い小水力に注目し、開発に取り組んできました。
こんな身近なところで、世界に誇れるほどの技術力を持つエネルギーの開発が独自になされていたなんて、本当に驚くばかりです。

今後はお隣の大多喜町に発電所を設ける計画があり、町との契約で庁舎などの電気を供給することになっているとのこと。

お膝元の市原市は、なぜ導入しないのかな??
また調べる必要がありそうです。

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