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片山右京さんの富士山遭難事故と株式投資=北浜流一郎
2009/12/19(土) 17:31
元F1レーサー片山右京さん(46)ら3人が富士山で遭難した事故で、静岡県警が19日、捜索を再開した結果、行方不明だった2人の遺体を発見したとのことです。保護された片山さんの話では、3人は17日に御殿場口から入山し、標高2750メートル付近でテントを張ったが、死亡した2人のテントが飛ばされたという。片山さんがそれに気付き、救出に向かったが、手遅れだったという。実に痛ましい事故が起きたものです。片山さんはF1レーサーを引退したあとは、登山家、冒険家として知られ、今回の富士山登山も南極行きに備えた訓練だったとのことです。その最中に起きた悲劇ですが、突風でテントが吹き飛ばされたことが思い出すのが冒険家植村直己さんの遭難です。今回は片山さんは吹き飛ばされずにすみ無事だったわけですが、この事故がなぜ株式投資と関係があるのか。奇異に感じられる人もおられるでしょう。
しかし私から見ると、関係大ありなのです。植村直己さんといい、片山さんといい、冒険界のベテランであり、まして今回は南極行き前の訓練であり、準備は十分であり、一般的な考え方からは万全だったともいえるでしょう。もちろん万全ではなかったから遭難し、犠牲者も出てしまったのですが、原因として考えられるのは、突風を予想して設営したはずのテントが吹き飛ぶほどの強風、それも突然のそれに見舞われたと考えられます。
当然それを防ぎきれなったわけで、防ぐ余裕などまったくなかったと推測されます。
そこで株式投資です。株式市場でも類似のことが時々起きてしまいます。それによって多くの投資家が資金を吹き飛ばし、一部の人は財産のほとんどを失ってしまうのです。
昨年秋に起きたサブプライムローン問題による株式市場の崩壊でも、それが起きてしまいました。多くの投資家が市場から追放されてしまったのです。いまはそこから何とか立ち上がりかけているところですが、問題はどんなに備えを十分にしていても、ある日突然思いがけないことが起きてしまい、逃げ出す間もなく財産を失ってしまうことです一部を失うなら、まあ、仕方がないところもあります。しかしほとんどを失う人も少なくないのです。ある日突然、暴落に直撃されるのだから諦める他ない。こんな考え方もあるでしょう。株式投資のプロを揃えた機関投資家、あるいはヘッジファンドもとなると個人ならやむを得ないとなりがちです。
しかしこの考えは甘過ぎます。やはり資金は守らねばならないのです。少なくとも市場から追放されないようにしなければなりません。そこで求められるのは、株式投資の腕を磨いたり、予想のノウハウを高めることなどではありません。植村さんや片山さんたちのように、どんなに経験豊富でスキルが高くても、避けられないものがあるのです。
ではどうすれば良いのか。まずは手持ち資金のほとんどを投じないことです。年齢によって比率は違って来ますが、どんな場合でも3分の1程度の余裕を残しておきたいものです。
そしてもっとも気をつけるべきは信用取引です。レバレッジを限界の3倍にするのは破滅への道を心得るべきです。前述したように、どんなに経験豊富でスキルに自信があるとしても、避けられないことが起きるのが株式市場です。レバレッジを3倍にしていた場合、大打撃を被ります。
繰り返します。信用取引はやっても構わないものの、レバレッジを3倍にしない。最大でも2倍以内に押さえる(実際は2倍も好ましくありません)、です。
冬山の遭難と違い、株式投資の損失では命までもは失いません。しかしそれに近い苦痛を味わうハメになります。今回の不幸な事故のニュースで、株式投資との関連性が気になった次第です。(執筆者:北浜流一郎 株式アドバイザー 編集担当:サーチナ・メディア事業部
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1219&f=business_1219_024.shtml
記事の紹介終わりです。
爆弾低気圧は命取り 【わが郷】
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■ 2009年7月9日
「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。
本稿はその保管用記事です。
■ 2010年3月2日 人気blogランキング(政治)にエントリーしました。