日曜日の朝 天気は晴れ
どうやら、私だけの自由な時間が過ごせるらしい
その前に~研修中の姫と、山に芝刈り…高千穂の峰登山へ
出掛ける相棒に、お弁当を作る セッセセッセと詰める
誰も居なくなった家に、独り居ても詰まらない
洗濯物は、雨が降っても良いようにと、テラスに干して置く
さぁ~出掛けるかぁ~
もう決めていた
こんな時、ここで心配していたって始まらない 行くしかない
愛車に飛び乗り、国道10号線を北へ北へとハンドルを握る
行先はひとつ…母のいる日向の病院に向かっていざ行かん
まさに春本番!
母を、実家に送り届けた時に見た桜の花は、既に葉桜となり
モッコウバラの黄色や、藤の花の紫を横目に快調に走る
山には新芽を芽吹かせた木々が、萌え立つ若葉を惜し気も
なく身に纏い、その優雅な様を競い合っていた
自然の芸術的パワーに圧倒されながら、片道~二時間の
女独り(おばさんだけどね)日帰りの旅は続いた
寄り道を繰り返しながら、漸く病院に辿り着く
気ままな独り旅は、気まぐれ旅でもあったりするから、時間は
敢えて決めていない
母はそんな私をいつも「暢気なもんじゃ」と笑っていた
母は眠っていた
一週間前に訪ねた時とは、まるで違う光景が其処にはあった
先週の日曜日、あの日は喋っていたし、笑っていた
だが、目の前の母は、また前のように眠らされて治療中の為
器材に囲まれ人工的な寝息をたてていた
我が家にホームステイをしていた頃の姿など、全て掻き消さ
れたような気がして、気持ちがガクンと萎えた
「お母さん」オデコを撫でながら、生き抜くために頑張っている
母を見つめ続けた ただ黙って、そうするしかなかった
都城で出会った「おじちゃん先生」が言っていた
「いつ悪くなるか分からないんだから充分に気を付けるように」
それが現実になってしまった格好だが、私たちは諦めていない
再び眼を覚まし、明るく笑ってくれることを待っている
眠っている母の横で、椅子に腰掛けコックリコックリ舟を漕い
でいた 私はいったい、ここに何しに来たのやら…
「また来るからね」 無言のままの母に、そっと言った
「道中が長いから、気をつけてね 」 母の声が聞こえる筈も
ないが、いつもの送り言葉が聞こえた気がする
さぁ~都城に向かって出発だ
その前に~実家に立ち寄り、義妹のTちゃんと話が出来た
Tちゃんのお母さんが、ハウスの手伝いに来て下さっていた
娘の嫁ぎ先の仕事を「私に出来る範囲で…」と仰る
頭の下がります どうもありがとうございます
Tちゃんのお母さんを、家まで送ることになった
車の中では、慰められたり励まされたり…心強い援軍です
ところが…Tちゃんの家には一度しか行ったことがなく、近道
なんてお構いなしに突っ走って行った(呆れたことだろう)
「ここで良いよありがとう」見覚えがあるようで無さそうな
場所で下ろすと、そのまま直進! このまま何処に行く?
細くなった路地の前でUーターンをして、いま来た道を引き返す
あら? さっき下ろした辺りに、Tちゃんのお母さんが、道の
真ん中に立って、こっちを見ているではないかいなぁ~
キャハハハ 笑いながら窓を開けた
「知ったかぶりをしてしまった結果がこれですわ」 と照れ笑い
「何処に行くのかと慌てたよ」申し訳なさそうな笑顔だった
「これから先の道は分かるね 気を付けて帰ってね」はい了解!
手を振りながら、無事を約束してアクセルを踏んだ(恥ずかしか)
地元なのに地元を知らない自分を自分で笑った
私ったら… 母が聞いたらきっと『フッ…』って笑うんだろう
西都から高速に乗る ぶっ飛ばすには丁度良い
ビュンビュンビューンと抜かれながらも、独り旅は終わらない
みなさんトンネル内は点灯してくれませんかねぇ~
ブチブチとひとり愚痴る
あ! 雨… 洗濯物は大丈夫として、物干しに布巾を干してきた
濡れるがな!濡れてしまいますがな~ とっくに諦めていた
諦めていたわりには、家の周りに雨粒が落ちた形跡など無し
布巾はカラッカラに乾いておりました
旅の終わりの反省会
相棒が「お帰りー」と迎えてくれたのが嬉しくてねぇ~
無事で何より…お疲れさまでした
どうやら、私だけの自由な時間が過ごせるらしい
その前に~研修中の姫と、山に芝刈り…高千穂の峰登山へ
出掛ける相棒に、お弁当を作る セッセセッセと詰める
誰も居なくなった家に、独り居ても詰まらない
洗濯物は、雨が降っても良いようにと、テラスに干して置く
さぁ~出掛けるかぁ~
もう決めていた
こんな時、ここで心配していたって始まらない 行くしかない
愛車に飛び乗り、国道10号線を北へ北へとハンドルを握る
行先はひとつ…母のいる日向の病院に向かっていざ行かん
まさに春本番!
母を、実家に送り届けた時に見た桜の花は、既に葉桜となり
モッコウバラの黄色や、藤の花の紫を横目に快調に走る
山には新芽を芽吹かせた木々が、萌え立つ若葉を惜し気も
なく身に纏い、その優雅な様を競い合っていた
自然の芸術的パワーに圧倒されながら、片道~二時間の
女独り(おばさんだけどね)日帰りの旅は続いた
寄り道を繰り返しながら、漸く病院に辿り着く
気ままな独り旅は、気まぐれ旅でもあったりするから、時間は
敢えて決めていない
母はそんな私をいつも「暢気なもんじゃ」と笑っていた
母は眠っていた
一週間前に訪ねた時とは、まるで違う光景が其処にはあった
先週の日曜日、あの日は喋っていたし、笑っていた
だが、目の前の母は、また前のように眠らされて治療中の為
器材に囲まれ人工的な寝息をたてていた
我が家にホームステイをしていた頃の姿など、全て掻き消さ
れたような気がして、気持ちがガクンと萎えた
「お母さん」オデコを撫でながら、生き抜くために頑張っている
母を見つめ続けた ただ黙って、そうするしかなかった
都城で出会った「おじちゃん先生」が言っていた
「いつ悪くなるか分からないんだから充分に気を付けるように」
それが現実になってしまった格好だが、私たちは諦めていない
再び眼を覚まし、明るく笑ってくれることを待っている
眠っている母の横で、椅子に腰掛けコックリコックリ舟を漕い
でいた 私はいったい、ここに何しに来たのやら…
「また来るからね」 無言のままの母に、そっと言った
「道中が長いから、気をつけてね 」 母の声が聞こえる筈も
ないが、いつもの送り言葉が聞こえた気がする
さぁ~都城に向かって出発だ
その前に~実家に立ち寄り、義妹のTちゃんと話が出来た
Tちゃんのお母さんが、ハウスの手伝いに来て下さっていた
娘の嫁ぎ先の仕事を「私に出来る範囲で…」と仰る
頭の下がります どうもありがとうございます
Tちゃんのお母さんを、家まで送ることになった
車の中では、慰められたり励まされたり…心強い援軍です
ところが…Tちゃんの家には一度しか行ったことがなく、近道
なんてお構いなしに突っ走って行った(呆れたことだろう)
「ここで良いよありがとう」見覚えがあるようで無さそうな
場所で下ろすと、そのまま直進! このまま何処に行く?
細くなった路地の前でUーターンをして、いま来た道を引き返す
あら? さっき下ろした辺りに、Tちゃんのお母さんが、道の
真ん中に立って、こっちを見ているではないかいなぁ~
キャハハハ 笑いながら窓を開けた
「知ったかぶりをしてしまった結果がこれですわ」 と照れ笑い
「何処に行くのかと慌てたよ」申し訳なさそうな笑顔だった
「これから先の道は分かるね 気を付けて帰ってね」はい了解!
手を振りながら、無事を約束してアクセルを踏んだ(恥ずかしか)
地元なのに地元を知らない自分を自分で笑った
私ったら… 母が聞いたらきっと『フッ…』って笑うんだろう
西都から高速に乗る ぶっ飛ばすには丁度良い
ビュンビュンビューンと抜かれながらも、独り旅は終わらない
みなさんトンネル内は点灯してくれませんかねぇ~
ブチブチとひとり愚痴る
あ! 雨… 洗濯物は大丈夫として、物干しに布巾を干してきた
濡れるがな!濡れてしまいますがな~ とっくに諦めていた
諦めていたわりには、家の周りに雨粒が落ちた形跡など無し
布巾はカラッカラに乾いておりました
旅の終わりの反省会
相棒が「お帰りー」と迎えてくれたのが嬉しくてねぇ~
無事で何より…お疲れさまでした