[知っていますか重要品目 2] 米 担い手の経営を直撃 (2014/8/16)
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主食用米の国内生産量は約800万トン。食生活の多様化や高齢化で消費量の縮小が続いている。生産調整して需給を安定させているのが実態で、国内で需要量を賄う余力があるにもかかわらずウルグアイ・ラウンド合意(1993年)に基づき、毎年輸入している。
http://image.agrinews.co.jp/uploads/fckeditor/2014/08/16/uid000354_201408161357416ecc08c2.jpg 輸入は国家貿易で政府が一元的に行い、ミニマムアクセス(最低輸入機会=MA)米を年間77万トン輸入。これ以外の輸入には、1キロ当たり341円(従価税換算で778%)の枠外税率がかかるため、民間輸入量はわずかだ。米の自給率は2013年度は96%。
MA米77万トンのうち、主食用に回るのは売買同時入札(SBS)による10万トン。その他のMA米は、みそ、焼酎、米菓などの加工用や飼料用、援助用など非主食となる。MA米の輸入先は米国が半量近くを占め、タイや中国、オーストラリアからの輸入もある。
米国はTPP交渉で、日本への主食用米の輸出拡大を狙っている。ただ、他国との価格競争では必ずしも米国は優位でなく、国家貿易を廃止して関税を一律に大幅削減するなど完全な自由貿易にした場合、今のシェアを確保できるかは不透明だ。TPP交渉では、米国産への優先的な特別枠の設定なども視野に両国間で協議しているもようだ。
また、日本の輸入実績は小さいものの、TPP交渉参加国ではベトナムが世界2位の米の輸出国で、今後の協議で警戒が必要だ。
米の内外価格差は大きい。12年の国産の精米価格(相対取引価格)は1キロ286円なのに対し、米国産うるち精米短粒種のSBS価格(政府買い入れ価格)は同156円。仮に関税が撤廃された場合、政府試算では国産米と品質で差が少ない米国やオーストラリア産の米で国内生産量の3割が置き換わり、国産は価格が低下する。輸入を増やせば米価が暴落し担い手の経営が成り立たず、農政改革も頓挫する恐れがある。 ****************************** 付加価値をのある農産物を作ると言ってもそれも出来なくなるな。再生産出来るように価格設定すると高くなるので大量に売れるとは限らないから。