まだ日本に住んでた頃、
ひどい花粉症に悩まされていた私でありました。
花粉症といっても、
私がアレルギー反応を起こしていたのは、
その王道をいくスギの花粉ではなく、
カモガヤという謎の雑草Xのもの。
毎年初夏から梅雨明けにかけての時期は、
止まることなき、くしゃみ鼻水目のかゆみ攻撃を受けて
まるで使い古した雑巾のようになっていた私でごぜいます。
だからロスへの留学が決まった後、
「地球の歩き方」かなんかの本で、
“ロスには花粉が飛ばない”
という一文を発見した時は喜びの余りその場で、
「やったぜ武蔵!!!」
とガッツポーズをしたものでございました。
ありがとう、アメリカ。恩にきるよ。ところで
今日も私はくしゃみ鼻水目のかゆみに悩まされているのは
何故なのだ?
目が痒くって痒くってど~にも止まらなくって
リンダじゃなくても困っちゃう。
なんでなのぉ~~~?
って花粉症ですな。
えぇぇぇぇぇぇええええええええっ?!
って自分に自分で質疑応答しちゃったじゃないか。
“ロスには花粉が飛ばない”
のではなかったのか?
こりだからアメリカはよーっ! 契約違反じゃないかーっ。
ブッシュのおたんこなすーっ!
いや、でも、聞くところによると、確かに、
“ロスには花粉が飛ばない”。
スギの。
十数年前、本屋でガッツポーツをとった時の私はただ勝手に、
“スギ”の二文字を読み飛ばしていたのでありますのね、アハアハ。
泣ける。
他の花粉は飛ぶのだ・・・。
無念じゃ小次郎。。。
しかも最近、このカモガヤの花粉症にプラスして、
ブタクサというこれまた謎の雑草Zのアレルギー反応も
出ちゃったりしてそれを知った時は全力投球で泣いてしまった。
しかしこのカモガヤ、ブタクサとは、一体何やつなのだ?
姿が知れないという事実だけで、その威力が126%くらい
増強されているような気がする。
デビルビームのようだ。
よくわからないけど。
とにかく手強いやつに変わりはない。
調べてみると、カモガヤとはイネ科の植物で、その花粉は
5~七月、種類によっては8~9月に猛威を奮うものであり、
ブタクサについては北アメリカ生まれの、秋頃に花粉を飛ばす
雑草だということですので、あぁそうですか。なるほど。
そんなこと言われても困る。
そもそもこの「カモガヤ」とか「ブタクサ」という名前からして
曲者すぎると思うのだよ、ワトソン君。
「カモガヤ」なんて、
カモがガヤガヤしている場所に生息している草とか、
「カモがヤっ!」
とだだをこねる人が多い地方に生えている草とか、
そういった由縁がこの名の背後にはあるのだろうか?
しかしなにはともあれ、このカモガヤという名の「ガ」が、
そもそもいけないのだと思うのですよ。なんか、
「ガッ!」
って自己主張しすぎているし、だから後に続く「ヤ」も、
「ヤッ!」
とついつい力んでしまっているのかもしれないよ、いかんよこれじゃ。
これがもし「カモガヤ」ではなく、
「カモリン」とか「カモどん」とか「カモピ~」とか「カモやん」
とかいう名前だったら、つらい花粉症も、
「ちょっとは許してやるよ、カモやん。」
という気をおこす人が東日本でも18万人くらいは出てくるかもしれない。
名前って意外と大切よね。
それから「ブタクサ」でありますが、これはもうどこかの学者さんが
狙って命名したとしか思えない。
だって、「クサ」という、
「あぁそんなことは百も承知だよ。」
という万人知っての事実のもと、そこに敢えて挑戦するかのように
もってきた単刀直入な名詞上に、
「ブタ」
とズバリつけてしまうなんて、その学者さんは
よっぽど機嫌が悪かったのかもしれない、その時。
もしかしたらそれを名付けた日、その学者さんは、
朝っぱらから奥さんと夫婦喧嘩をしてしまい、
機嫌の悪いまま野原調査へと出かけ、
昼食時には最後に食べようと楽しみにとっておいた
デザートのイチゴを口に運ぶ途中でポロ、と
地面に落としてしまって更にキィーーーッ!と
なりながら午後の調査で草原の中を
新種の草を探して歩いていたら途中で
草の根っこに引っかかって転んでしまったので、
もうそこで一気に堪忍袋の緒が切れてしまい、
「くぬぅ~このブタ草めがーっ!」
と思わずあくどい言葉で罵ってしまったその草が
探していた新種の草だったので、隣にいたアシスタントが
「ブタクサ」
と勘違いしてノートに記入してしまった。
という衝撃の歴史がその裏に潜んでいるのかもしれない。
んなわけないけど。
5万歩譲ってこの説がフィクションだとしても、
しかしどうしてわざわざ「ブタ」でなければいけなかったのだろうか?
ブタくんには失礼だが、でも「ブタ」ではなく、
「チワワ」とかでは問題があったのか? チワワでなくとも
「バンビ」とかだったらもう絶好調だ。(←何が?)
もしくは「モーモー」とかも結構いけると思う。
「今年も花粉の季節がやってきますですわね。」
「あら、お宅も花粉にお困りですの?」
「えぇ。モーモーに。」
「そうですの、私はカモやんですのよ。」
「まったくカモやんったら、おほほ。」
「モーモーも然りですわね、おほほほ。」
なんてな地球にも人にもやさしい会話が世界中でされて
人類みな兄弟、めでたしめでたし♪
とは決してならないかもしれないけど、でも気分的には
少しだけでも救われるかもしれないよ~。はぁ~辛いな~
この時期は~。
でも、
とたった今思ったけど、
もしゲゲゲの鬼太郎のお父上が花粉症になっちゃたら、
どうするんだろう?
「オイ、鬼太郎、頭部全体が痒くって痒くってしょうがないぞっ!」
ってな感じで茶川センセみたいに頭を掻き毟っちゃう
掻き掻き妖怪になっちゃうのかな?
ひぃゃぁーーーーーっ、 想像しただけで
「父さん、冷気がっ!」
そんな状態はとっても辛くって耐えられないカモだよ~。
目玉親父じゃなくて良かった・・・。
という風に辛さを甘受するのも一案かもしれない。
ふぃ~、てんやわんやの師走でごぜいます。