おいらの古巣企業で経営者が交替した。
衆目からみれば、それは意外な人事だった。
経営者に求められる資質は、それぞれの企業の置かれた立場によって異なるということは理解できる。
その意味で、今回の人事は、現企業を少しずつ改善していこうという意思表明のようだ。
誤解を受けるかもしれないが、毎年1~2%の成長を図ればいいという態勢だと感ずる。
齢80歳に手が届く創業家に連なる現経営者の思いは、なんとなくわかる。
願わくば、この企業を永遠に存続させたい、それが最優先で成長率は低下してもそれはやむを得ない・・・
◆存続のためには野生の勘も猪突猛進も不要
成長のためには、熟慮の時間を省いて野生の勘で物事を進めるべきだ。
同様に、多少の危険はあっても猪突猛進で行けば、急成長は可能だ。
しかし、それらにはリスクを伴う。
自分(前経営者)ならば、そのバランスはとれる。
だが、他の人にそれを求めるのは、とても難しい(と思う)。
だったら、手堅く危険を冒さない人にバトンを渡したい。
そうすることで、企業の永続性が保たれ創業家の資産も維持できる・・・
そういった思惑で、今回の人事が為されたのだろうと思います。
(前)経営者は老いた、そしてその判断もまた老いたものなのかもしれません。
→過去、数多の企業が没落していったのは、まさにそういった思いからだったのかもしれませんね。