山代日記 ~神楽とか、田舎行事とか~

山口県岩国市錦町に伝わる上沼田神楽を中心としたブログ。
広域組織の山代神楽連絡協議会や農作業、田舎行事なども掲載。

錦パレスホテル

2011年09月20日 22時44分00秒 | 錦のできごと

ネタも薄くなってきたので、錦町内の施設、団体等のお知らせでもさせてもらいます。

錦町深川にある錦パレスホテル。
元々は、「錦グリーンパレス」として国が整備した施設で、施設整理の対象となり、旧錦町が引き継いだものらしい。

民間の宿泊施設の運営が厳しい中、この地域唯一の宿泊施設として雙津峡開発が指定管理を受け、経営にあたっている。

温泉は天然ラドンを豊富に含んでおり、健康にもいい。

毎年冬には、上沼田、向峠の両神楽が週代わりで公演を行うなど、地域に根ざした施設運営にご尽力されています。

とことこトレインの終着駅からも近く、週末や大型連休には多くの観光客も立ち寄ります。

築年数がかさみ、若干味が出つつある感じですが、それもまたいいとして。。

これから紅葉の季節になります。
秋の行楽に是非一度お立ち寄りくださいな。

http://www.palace-hotel.jp/

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太宰府天満宮 御神幸式大祭~神々の宴~

2011年09月19日 15時58分23秒 | 雑談

昨年、ある方から電話連絡をいただいた。太宰府天満宮のお祭りに、上沼田神楽を招きたい、とのお話。

昨年は、既に行事が入っていたため、お断りさせていただいていた。

今年、再度連絡をいただいた。9月23日、24日に開催とのこと。

今年も何やらでお断りをさせていただいたのだが、他団体の紹介として、山代白羽神楽保存会を紹介させていただいた。
山代白羽神楽保存会におかれては、急な話にも関わらずご承諾をいただき、めでたく参加の運びとなった。

で、先日その企画担当者の方が来られ、白羽神楽の担当者と話をするというので同席させていただいた。

どうやら、九州、中国、四国から主旨に賛同する団体を招き、神楽の祭典として開催するというもの。福岡自体が神楽が盛んな地ではないけど、そこに色々な神楽を招くことで、神楽の存在を広め、何よりもその本質でもある五穀豊穣への感謝の意も伝えていきたい、との話だった。

感心したのは、参加意向のある全団体を訪れ、直接話をするということ。その神楽の地を見てこそ、色々な話ができるというもの。
そして、平等な目線で、何よりも幅広い意味での「神楽」を楽しんでいる感じがした。

太宰府天満宮のような由緒正しいお社で神楽を舞う機会はなかなか無い。来年は上沼田神楽にお声をかけていただけるという話なので、しっかりと備えておきたい。


天の岩戸

2011年09月18日 23時17分00秒 | 上沼田神楽

50年ぶり?それ以上?の復活を目指す「天の岩戸」の練習風景。

舞手だけで8人、奏楽を含めると11~12人が必要となる。

昔は「衣装見せ」とも呼ばれていたらしい。見た目の面白さはないものの、綺麗な衣裳を多くの舞子が着ることで賑やかしていたとか。

今年の共演大会にはこの岩戸での出演を決めているため、急ピッチでの修得が進む。

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また、沼田の地では稲刈りも少しずつ進んでいます。

この連休は残念な天気のため、一時中断の様子。

鮎川家の田は、9月22日、23日に刈る予定みたいです。

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岩国の神楽展

2011年09月17日 11時24分50秒 | その他神楽全般

10月9日(日)から11月27日(日)まで、岩国徴古館で「岩国の神楽展」が開催される。

神楽に魅せられた(?)学芸員が実際に市内の神楽団体を訪問。話を聞くとともに、その道具を調査し、一部を借りて展示するというもの。

実際に神楽を継承している僕たちは、なかなか自分のところだけで手一杯で、他の神楽をゆっくり訪問したり、全体を考えてどうのこうの・・・っていうのはできない(してない)もんです。

神楽を舞う際の環境をとっても、地域によってちょこちょこ違います。
山代神楽とかは、舞所の天井に「天蓋」というものをぶら下げ、その下で舞う。
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行波の神舞に代表されるいわゆる神舞は、大祭のときは木の小屋(何て呼ぶのか分からない)を建て、その中で舞う。簡易舞台では、四方に竹を立て、縄で繋ぎ、舞所を作る。
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舞い方や道具とか、背景にいたっては本当に奥深い世界が広がっていそう。

どう紹介するのか?いや、してくれるのか?

せっかく行政がPRしてくれるチャンス。こちらも、イベントのときとかにしっかり宣伝して、相乗効果に繋げたいものです。

岩国の神楽展
10月9日(日)から11月27日(日)まで
岩国徴古館


道具

2011年09月16日 23時22分10秒 | 雑談

ある日、子どもが「神楽ごっこ」をしているのを眺めていると、ビックリした。
花杖(上沼田神楽の鬼の持ち物)を蹴るのだ。

「ん?オイオイ」と思って注意すると、「おじさん(息子でいうところの神役)が蹴りよった」というのだ。

それを聞いて、ふと昔の公演を思い出した。

5年くらい前。その公演では黄泉醜女という、鬼が出る演目を上演していた。戦いの中で、花杖を神が奪い取る。そして傍らに投げる一場面がある。
ここまでは、いつもどおりのことだったけど、その後が問題だった。

鬼を幕に追いつめ、退治する。その後に、舞台上に残っている花杖を、蹴って幕の方に寄せたのだ。

本来、神楽の道具はとても神聖なものと考えられており、直接床に置くことすら許されない。そんなことをしたら、年寄り連中に半殺しにされます。椅子の上ですら許さない人もいる。
つまり、その道具を「蹴る」ことなんてもってのほか、許されないことだ。
神楽によっては、太鼓に鬼などが登る演目もあるけど、これもアリエナイ行為だろう。

もちろん、普段はそんなことをしないし、その時も、たまたま次に出てくる舞手や、その後の合戦に支障があると思ってやってしまった行為だとは思う。
けど、それを「DVDでたまたま見た」子ども(しかもうちの息子)が実際に真似をして、しかもそれを当たり前と思ってしまっていた。
(息子にはしっかりと否定しておきましたが)

神楽団員というものは、ただ単に舞いを伝えるだけでなく、そういった考え方や教え、心を学んでいく必要があると強く感じたところであります。