初めての列車撮影
昭和40年6月、父が購入したキャノネットを借りて初めて鉄道写真を撮った。
キャノネットは、当時一世を風靡したキャノンの大衆機でありサラリーマンでも手が届く価格に設定されていた。
カメラを手にして真っ先に撮りたかったのは近鉄特急ビスタカーであり、揖斐川橋梁の東側まで出かけた。
伊勢湾への海水浴の行き帰りに車内から眺め、何時かはここで撮りたいと以前から決めていた場所である。
高速で走行する近鉄電車の撮影に手こずっていると、隣接して走行する関西線にDC特急"くろしお"がやってきた。
当時のカメラで動く列車を撮るのは大変で、初めてにしては上出来。それ程までにゆっくりしたスピードであった。
82系DC特急下り"くろしお"
1965.6 関西線 長島・桑名