【男の子だってお父さんだって泣くんだよ】
実写版映画『アラジン』が公開されるということで、実写版『美女と野獣』そして『シンデレラ』がテレビでやっていたので観ました。
それぞれとても丁寧に作ってあって、時代に合わせた素敵な作品だなと思いました。
特に印象に残ったのが『シンデレラ』でキット(王子様)が死の近い父王と寄り添って泣く場面。
たしか二人で泣いてたよね?
これジェンダー的にすごーく大切なところなんだろうな~めっちゃ地味ですし、控えめな表現だけど。
“男らしさ”の呪縛もまた“女らしさ”のそれと同じに人間を苦しめる。
男の子だって、お父さんになったって、人は傷つくし苦しいし悲しいのに、当たり前の感情を
「男だから」
社会的に奪われた人がどれだけいたことか。
あ。
お友達が教えてくれたのだけど『美女と野獣』の悪役・ガストンは典型的な戦争後遺症(戦闘ストレス反応)に苦しむキャラとして描かれているらしいね。
「戦争が~」
ってセリフが何度か出てきたのでやはりか。
人間なんだから怖いし、びびるし、痛いし、辛いし、ひどい目にあったらトラウマになってしまうのは当たり前なのだ…。
【悲しい記憶】
上と同じお友達が教えてくれたウェブで読める記事。
あの痛ましい“池田小学校事件”について書いたものなのですが、これを読んで
「ああ…」
ととても悲しい気持ちになった。
この記事です(辛い描写がたくさん出てくるので、疲れてない時に読んでください。読みたくない人は読まないでね)。
↓
※『池田小事件・宅間守の女性蔑視と大量殺人を生んだ「男らしさ」の呪縛 「むしゃくしゃする」の裏の恐れと不安』
この記事で出てくる
「怒りの仮面」
という表現は心理学でもスピリチュアルでもいわれることで、怒りのさらに奥にこそ本当の気持ちが存在しているというものです。
田房永子さんの漫画『キレる私をやめたい』がそれをとてもわかりやすく漫画にしてくれています。
怒り・キレはパニック状態であり反応であり
「そうなってしまう理由」
こそが見つめてほしいと願う自分の心だと。
(この漫画についての記事を書いています。
↓
※コミックエッセイ『キレる私をやめたい』。 )
この記事で
「被害者で辛かったとだけいって、己の加害性を人はなかなか認められない」
ということを私は書いているのですが、
「辛かったんです~」
と言える人はまだマシ(回復までの距離が近いという意味)で、重症な人は感覚を停止してしまっている。
地獄の責め苦に耐えるかのような壮絶な虐待をされて育ったのに
「うちの親はいい人です。
自分は幸せです」
と笑顔(でも目は笑ってない)で語る人はいるのですよ。
それはまるで心を凍らせて痛みを感じなくさせるような必死のサバイバル術で、それによって本人の心と体はさらにさらに傷ついてしまうという。
で、こういう人はもちろん女性にもいるのだけど、男性に多い。
ほんとうに多い。
偽りの記憶(虐待されて育ったのに、幸せに育ったと思い込む。ひどい両親なのに立派な親だと思い込もうとする)と偽りの感情の代償は、心を感じることができなくなってしまうこと…。
ちょっとずつちょっとずつ感覚を取り戻す訓練をして、ある時から一気に取り戻すことがある。
ある日とつぜん霧が晴れるようにね。
かつての男の子がこんな風になってしまうのがまさに
「男らしさの抑圧」
「社会の奴隷として育て上げられる」
ことだろう。
【思い出話】
はるか昔の学生時代の話ですが、わかりやすいので特定されないようにフェイクを入れて書きますと…。
バイト仲間の男の子(私より1才若い)が
「ヤバい」
奴だった。
無口で仕事が早い人だったが、キレやすく目が笑ってないし、彼女がコロコロ変わるのはどうでもいいが
「彼女を殴ったらしい」
「キレて彼女の部屋の壁に穴をあけたらしい」
とせまい世界だから噂がまわるまわる。
そんなヤバい人だったが流川くん似の長身イケメン(『スラダン』の流川楓くんね。190くらいあるからしょっちゅうドアの上部やつり革に激突していた)だったので採用担当の女性(イケメン好き)が採用してしまったのだ。
なんでこんなこと知ってるかというと、先にバイトを始めていた男の子のクラスメイトだったから…。
このヤバい彼、なぜか私のことを嫌いじゃなかった。
(恋愛対象って意味じゃなく)
私は昔から誰にも話せない愚痴を聞かされることが多かったのだが、この人も例外ではなかった。
ぽつぽつ話すようになり、そのうちに家族の思い出などを語ってくれるようになった。
「美しくカッコよく成長して、いい大学まで入って、ご両親には自慢の息子だね」
(今の感覚じゃ問題ありまくりの言葉ですが、はるか昔なのでゆるしてください)
というと
「愚息っていわれてるよ」
と話してくれたのが多分はじまり。
聞いてほしかったのだろう、時間をかけて色々話してくるようになって、そのうち
「勉強やスポーツでいい成果を出さないと母親からは怒鳴られ、何回かペナルティーがたまると父親に告げ口されて殴られた」
という辛い辛い話をしてくれた。
それに対して辛いとか痛いとか悲しいとか、怖いといった言葉は最初出てこなくて
「それが当たり前だったから」
と話していた。
でも帰省したくない・実家から着信があると脂汗流して震える・〇〇研(彼が通った大手進学塾)を見かけると心臓がバクバクする…などなど話してくるわけです。
毒親体験者の方にはあるあるではないでしょうか。
それに対して
「あんな辛い思いしたら、そりゃ怖いよね…」
「そういうのフラッシュバックっていうんじゃない?」
と私が返すとちょっとずつ
「そうか、怖いのか」
「辛かったのか」
と捉え直すようになった。
そしてある時
「両親はあんなやり方しなくても良かったんじゃないか。
だって自分は未成年だったんだ」
と水に打たれたヘレン・ケラーのように自分で理解した。
静かに泣いてたよ。
「誰にも言わないよ」
と言ったけど遠慮して泣いていた。
そして
「俺だって知らない人には言っていいよ、むしろ言ってほしい」
とも言ってたから本当は知ってほしかったのかもしれない。
当時そんな知識も思慮も持ち合わせていなかったけど、彼の場合
「男の子だから」
「〇〇家の子だから」
という理由で悲しみ・恐怖・不安・おびえ・自信のなさ・逃げたい気持ち、そういうものを
「必要ないから」
ってもぎ取られていたんだと思う。
認められず、出してもらう(泣いたり言葉や行動にだす)ことのないこれらの傷ついた心が彼に暴力を行使することをゆるしてしまったんじゃないかな。
暴力はゆるされないことよ、でもさ。
両親に虐待されていた子ども時代の彼はあまりにもかわいそうだよ…。
バイト先ではかなり穏やかになって皆と仲良くするようになってたけど、彼女とはどうだったのかな~。
確かめるすべなし。
私に彼が話せたのは私が
「カッコつけたい相手」
じゃないからだもの。
恋愛は難しいよな~。
彼女にこそ、言えたらいいけど、それこそ“男らしさの呪縛”が彼にそれをゆるさなかったのだろう。
そうそう、彼は偏差値至上主義の刷り込みも強く
「鳥まりさんの大学はバカだから鳥まりさんもバカだろうけど、バカじゃない…??
学校の勉強だけじゃないってこと??」
とか失礼なことしょっちゅう言ってった。
(彼の中では東大と京大以外は頭のいい大学じゃないのだ)
「勉強は嫌いなんで、もちろんバカだぜ」
と返していたけど、あれは差別の再生産ではなかったか…もんもん。
【インナーチャイルド】
こういった
「傷ついた記憶の放置からくるあらゆる現実の困ったこと」
って、本来真面目なスピリチュアルがずーっと扱っていたことなんですよ。
インナーチャイルドってやつですね、自分の心に住まう傷ついた子ども時代の自分。
それこそ上に書いたエピソードの時代に私が読んでたスピリチュアル本ってそれが主流でしたから。
なのに今じゃスピリチュアルって欲望のままに好き勝手やって大金持ち~みたいなものばかりになっちゃった。
なんで?
清貧美徳の反動?
欲望に火をつけられたのか??
不況だからそういうのがウケるのはしょうがないだろうけど、真面目なものが全く本屋で扱われなくなったのは悲しいね~。
もう新しい時代なのだから、ここも変わるでしょうか…。
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実写版映画『アラジン』が公開されるということで、実写版『美女と野獣』そして『シンデレラ』がテレビでやっていたので観ました。
それぞれとても丁寧に作ってあって、時代に合わせた素敵な作品だなと思いました。
特に印象に残ったのが『シンデレラ』でキット(王子様)が死の近い父王と寄り添って泣く場面。
たしか二人で泣いてたよね?
これジェンダー的にすごーく大切なところなんだろうな~めっちゃ地味ですし、控えめな表現だけど。
“男らしさ”の呪縛もまた“女らしさ”のそれと同じに人間を苦しめる。
男の子だって、お父さんになったって、人は傷つくし苦しいし悲しいのに、当たり前の感情を
「男だから」
社会的に奪われた人がどれだけいたことか。
あ。
お友達が教えてくれたのだけど『美女と野獣』の悪役・ガストンは典型的な戦争後遺症(戦闘ストレス反応)に苦しむキャラとして描かれているらしいね。
「戦争が~」
ってセリフが何度か出てきたのでやはりか。
人間なんだから怖いし、びびるし、痛いし、辛いし、ひどい目にあったらトラウマになってしまうのは当たり前なのだ…。
【悲しい記憶】
上と同じお友達が教えてくれたウェブで読める記事。
あの痛ましい“池田小学校事件”について書いたものなのですが、これを読んで
「ああ…」
ととても悲しい気持ちになった。
この記事です(辛い描写がたくさん出てくるので、疲れてない時に読んでください。読みたくない人は読まないでね)。
↓
※『池田小事件・宅間守の女性蔑視と大量殺人を生んだ「男らしさ」の呪縛 「むしゃくしゃする」の裏の恐れと不安』
この記事で出てくる
「怒りの仮面」
という表現は心理学でもスピリチュアルでもいわれることで、怒りのさらに奥にこそ本当の気持ちが存在しているというものです。
田房永子さんの漫画『キレる私をやめたい』がそれをとてもわかりやすく漫画にしてくれています。
怒り・キレはパニック状態であり反応であり
「そうなってしまう理由」
こそが見つめてほしいと願う自分の心だと。
(この漫画についての記事を書いています。
↓
※コミックエッセイ『キレる私をやめたい』。 )
この記事で
「被害者で辛かったとだけいって、己の加害性を人はなかなか認められない」
ということを私は書いているのですが、
「辛かったんです~」
と言える人はまだマシ(回復までの距離が近いという意味)で、重症な人は感覚を停止してしまっている。
地獄の責め苦に耐えるかのような壮絶な虐待をされて育ったのに
「うちの親はいい人です。
自分は幸せです」
と笑顔(でも目は笑ってない)で語る人はいるのですよ。
それはまるで心を凍らせて痛みを感じなくさせるような必死のサバイバル術で、それによって本人の心と体はさらにさらに傷ついてしまうという。
で、こういう人はもちろん女性にもいるのだけど、男性に多い。
ほんとうに多い。
偽りの記憶(虐待されて育ったのに、幸せに育ったと思い込む。ひどい両親なのに立派な親だと思い込もうとする)と偽りの感情の代償は、心を感じることができなくなってしまうこと…。
ちょっとずつちょっとずつ感覚を取り戻す訓練をして、ある時から一気に取り戻すことがある。
ある日とつぜん霧が晴れるようにね。
かつての男の子がこんな風になってしまうのがまさに
「男らしさの抑圧」
「社会の奴隷として育て上げられる」
ことだろう。
【思い出話】
はるか昔の学生時代の話ですが、わかりやすいので特定されないようにフェイクを入れて書きますと…。
バイト仲間の男の子(私より1才若い)が
「ヤバい」
奴だった。
無口で仕事が早い人だったが、キレやすく目が笑ってないし、彼女がコロコロ変わるのはどうでもいいが
「彼女を殴ったらしい」
「キレて彼女の部屋の壁に穴をあけたらしい」
とせまい世界だから噂がまわるまわる。
そんなヤバい人だったが流川くん似の長身イケメン(『スラダン』の流川楓くんね。190くらいあるからしょっちゅうドアの上部やつり革に激突していた)だったので採用担当の女性(イケメン好き)が採用してしまったのだ。
なんでこんなこと知ってるかというと、先にバイトを始めていた男の子のクラスメイトだったから…。
このヤバい彼、なぜか私のことを嫌いじゃなかった。
(恋愛対象って意味じゃなく)
私は昔から誰にも話せない愚痴を聞かされることが多かったのだが、この人も例外ではなかった。
ぽつぽつ話すようになり、そのうちに家族の思い出などを語ってくれるようになった。
「美しくカッコよく成長して、いい大学まで入って、ご両親には自慢の息子だね」
(今の感覚じゃ問題ありまくりの言葉ですが、はるか昔なのでゆるしてください)
というと
「愚息っていわれてるよ」
と話してくれたのが多分はじまり。
聞いてほしかったのだろう、時間をかけて色々話してくるようになって、そのうち
「勉強やスポーツでいい成果を出さないと母親からは怒鳴られ、何回かペナルティーがたまると父親に告げ口されて殴られた」
という辛い辛い話をしてくれた。
それに対して辛いとか痛いとか悲しいとか、怖いといった言葉は最初出てこなくて
「それが当たり前だったから」
と話していた。
でも帰省したくない・実家から着信があると脂汗流して震える・〇〇研(彼が通った大手進学塾)を見かけると心臓がバクバクする…などなど話してくるわけです。
毒親体験者の方にはあるあるではないでしょうか。
それに対して
「あんな辛い思いしたら、そりゃ怖いよね…」
「そういうのフラッシュバックっていうんじゃない?」
と私が返すとちょっとずつ
「そうか、怖いのか」
「辛かったのか」
と捉え直すようになった。
そしてある時
「両親はあんなやり方しなくても良かったんじゃないか。
だって自分は未成年だったんだ」
と水に打たれたヘレン・ケラーのように自分で理解した。
静かに泣いてたよ。
「誰にも言わないよ」
と言ったけど遠慮して泣いていた。
そして
「俺だって知らない人には言っていいよ、むしろ言ってほしい」
とも言ってたから本当は知ってほしかったのかもしれない。
当時そんな知識も思慮も持ち合わせていなかったけど、彼の場合
「男の子だから」
「〇〇家の子だから」
という理由で悲しみ・恐怖・不安・おびえ・自信のなさ・逃げたい気持ち、そういうものを
「必要ないから」
ってもぎ取られていたんだと思う。
認められず、出してもらう(泣いたり言葉や行動にだす)ことのないこれらの傷ついた心が彼に暴力を行使することをゆるしてしまったんじゃないかな。
暴力はゆるされないことよ、でもさ。
両親に虐待されていた子ども時代の彼はあまりにもかわいそうだよ…。
バイト先ではかなり穏やかになって皆と仲良くするようになってたけど、彼女とはどうだったのかな~。
確かめるすべなし。
私に彼が話せたのは私が
「カッコつけたい相手」
じゃないからだもの。
恋愛は難しいよな~。
彼女にこそ、言えたらいいけど、それこそ“男らしさの呪縛”が彼にそれをゆるさなかったのだろう。
そうそう、彼は偏差値至上主義の刷り込みも強く
「鳥まりさんの大学はバカだから鳥まりさんもバカだろうけど、バカじゃない…??
学校の勉強だけじゃないってこと??」
とか失礼なことしょっちゅう言ってった。
(彼の中では東大と京大以外は頭のいい大学じゃないのだ)
「勉強は嫌いなんで、もちろんバカだぜ」
と返していたけど、あれは差別の再生産ではなかったか…もんもん。
【インナーチャイルド】
こういった
「傷ついた記憶の放置からくるあらゆる現実の困ったこと」
って、本来真面目なスピリチュアルがずーっと扱っていたことなんですよ。
インナーチャイルドってやつですね、自分の心に住まう傷ついた子ども時代の自分。
それこそ上に書いたエピソードの時代に私が読んでたスピリチュアル本ってそれが主流でしたから。
なのに今じゃスピリチュアルって欲望のままに好き勝手やって大金持ち~みたいなものばかりになっちゃった。
なんで?
清貧美徳の反動?
欲望に火をつけられたのか??
不況だからそういうのがウケるのはしょうがないだろうけど、真面目なものが全く本屋で扱われなくなったのは悲しいね~。
もう新しい時代なのだから、ここも変わるでしょうか…。
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