【幸子の苦労】
前回記事(→・江美さん編『明日カノ』言いたい放題・その3。)の続きです。
10代からの大親友・幸子さんとの友情が復活し、ホステスの仕事ではちえママ&未来ちゃんという素晴らしい先輩を得た江美さん。
不安要素は
・「お店に通ってるのはナイショだよ」と口止めする幸子の夫=タケちゃんと、「いくらなんでも毎日飲み歩きすぎ!浮気してるのかも!」と嫌がる幸子との板ばさみ。
コメント欄では
「幸子にタケちゃんうちの店にいるから大丈夫だよって言えばいいじゃん」
「スナック通いくらいで何をそんなにキレてるんだ幸子は」
という意見がけっこうあったと記憶しています。
それに対して有識者は
「ホステスはお店の中であったこと、特にお客さんのことを話すのはご法度」
「失業するかもしれないと思ったらエミーが言い出せないのは仕方ない」
と教えてくれていましたし、幸子が嫌がってるのは
「いやいや、幸子が嫌なんだから嫌なんだろうよ」
と私は考えるかな。
伝統的に男の婚外セック○は無罪、ましてやヤッてないなら問題無し、と考える人がいまだにいるのかとびっくりしましたが…。
男女逆で例えれば皆さんわかりやすいと思うので例えますけど、あなたが
「妻の方が自分よりはるかに稼げるので、妻の出産後自分が主夫となり家事育児を分担するようになった」
男性だとして。
仕事してなくても子ども二人の世話は大変です。
食べさせ、世話をし、健康を守っていくって重労働。
そんな風に自分が
「いいお父さんでいられるように頑張っている」
中で、妻は
「仕事の飲みだから!」
と毎日毎日夜遅くまで帰らずボーイズバーだか激安ホストクラブだか(そんなのないと思うけど)でお酒飲んでいて、実際は仕事じゃなくてお気に入りの男の子(25才!)目当てに通っており、ついにある日朝帰りしてきた…。
ってなったらよ、
「ふざけんな!!
それ仕事じゃないだろうゼッタイ、最悪だよ!!」
と嫌じゃないですか?
それとも
「お金稼げないかぎり、大黒柱である妻に物申すことはゆるされぬ」
「女性用○俗に行ってるわけじゃないし、いいじゃん」
と考えて何もしないの?
おかしいでしょう。
夫さんが嫌なら嫌だって話し合っていいはず。
結婚は金稼ぐ方が稼がない方を隷属させる契約ではないはず…ってこれ以上はやめておくけど、そういうことよ
話を戻して幸子さん。
朝帰りの時点で江美さんに
「ありえないよね!?
辛い」
と話を聞いてもらっていて、江美もまた
「幸子は幸子で本当に大変なんだな」
と素直に受け入れています。
いい人なのよ二人とも…。
【忍び寄るケチ臭男、何も言わないお母さん】
もしこの話に、ケチ臭図々しい男=岩ちゃん=コメント欄での呼称はメガネ。が登場しなかったら、江美は底つきすることなくレターに依存し続け、あのラストには辿りつけなかったと思います。
タケちゃんの連れで小奇麗な中年として登場するケチ男(当ブログではこの呼び方を推奨します)。
まー最初っからせこい、うざい、安っぽい、小賢しい。
江美を熱心に口説くわりには金払いが悪く行動が伴ってないのが笑えます。
先輩=タケちゃんのボトルをいつまでも飲んでいた、一人でこない、ちえママのお店でお金を使わない、など。
「若くて可愛い未来ちゃんに比べて、私は全然ダメなんだ」
と落ち込んでいたこと・幸子とタケちゃんの間で板ばさみになっていたこと・そしてトドメとなるお母さんの突き放しが、レターの
「ソウルメイトといえる運命の男性と出会って、彼といればすべてが上手くいって幸せになります」
というありがちな依存させフレーズに彼女をすがらせ、ケチ男に救いを求めていく流れに。
鮮やかですわーよく考えていますわー。
吉原のプロお姐さんだった江美がなぜ??という展開を、これで説得力出しているんですよね。
お母さんが本音を語るのは後半で、最初はずーっと黙ってるのも大変リアルです。
【ちえママは本気で向き合ってくれた、ここから破壊と再生がはじまる】
さて、ケチ男のアプローチを弱った身ながらかわし、このお店にも慣れてきたエミー。
「帰る前に一杯飲んでいかない?」
のあの場面が私はとっても好きです。
まず、ちえママが立派すぎるのよ。
優しく軽く話す場を作って大切なことをどんどん確認し、はげましてもくれる。
素晴らしいわ…。
かっちゃん(お客さん)が漬けた梅酒をいただく、という設定も信頼が溢れていていいよね。
優しく明るく軽やかなままに、江美の
「若くて可愛い未来ちゃんがうらやましい(若さを失った自分に無価値感がある)」
を引き出し、抜群の包容力で
「菜々美ちゃんだってあたしから見たら若くて美人でうらやましい。
時間は平等だから折り合いつけてやっていくしかないよ。
あたしもこの店の女の子もお客さんもみんな一緒に年をとっていくの、それでいいじゃない。
そうやって皆生きていくんだよ」
とレターの何億倍もためになる話をしてくれるんだから!
このセリフはまんまではないので、ぜひ本編を読んでじっくり味わってくださいね。
単行本12巻ですよー。
江美もママの話を聞いてキラキラドレスよりも美容外科よりも、ましてやレターのヒーリング(…)よりも良い影響をもらったよう。
でも、ここで忘れずケチ男=岩ちゃんの話をさらっと出して
「めんどくさい恋愛になっちゃってないかな?」
と確認を取るのが海千山千のプロ・ちえママの真骨頂。
うまいっ!!
軽くだけど
「ダメよ?あくまでお客さんなんだから」
と制するのがさすがです。
春風のように優しく穏やかに、だけど本気で江美と向き合ってくれたちえママ。
未来ちゃんの
「菜々美さん、素直すぎませんか」
もそうでした。
この幸せ体験をバカ正直にレターに話したことで、レターの危険センサーが察知して(笑)
「ちえママに生霊がついている!
私なら祓えるから!」
に展開します。
胸糞悪いですが、これがないと底つきにいかないから仕方がない。
レターを妄信する江美はもちろんちえママにその通り話してしまいますが、もちろんママはこんなの簡単にあしらえます。
見事すぎてこの場面も大好き(笑)。
洗脳されてる江美はどうしてわかってくれないの!と食い下がりますが、それに対してもちえママはきちんと向き合ってくれます。
「そうやって良かれと思ったことでも、相手にとっては迷惑だったりするから、それはわかってほしいな」
優しい言葉です。
でも、レターにエネルギー取られまくってる江美にはこれが自分への攻撃に受け取れてしまう。
落ち込み叫び出すほど。
ここで入れているレターのセッション予約が、あのクライマックスのオンラインセッションなのでまたまた鮮やか~
そして、底付きの第一歩がやってくる…。
…。
と、今回はここまで。
次でやっとクライマックスでしょうか、好きだから長く語ってしまうわ~(笑)。
読んでくださってありがとうございます
続き書きました!
↓
・江美さん編『明日カノ』言いたい放題・その5。
前回記事(→・江美さん編『明日カノ』言いたい放題・その3。)の続きです。
10代からの大親友・幸子さんとの友情が復活し、ホステスの仕事ではちえママ&未来ちゃんという素晴らしい先輩を得た江美さん。
不安要素は
・「お店に通ってるのはナイショだよ」と口止めする幸子の夫=タケちゃんと、「いくらなんでも毎日飲み歩きすぎ!浮気してるのかも!」と嫌がる幸子との板ばさみ。
コメント欄では
「幸子にタケちゃんうちの店にいるから大丈夫だよって言えばいいじゃん」
「スナック通いくらいで何をそんなにキレてるんだ幸子は」
という意見がけっこうあったと記憶しています。
それに対して有識者は
「ホステスはお店の中であったこと、特にお客さんのことを話すのはご法度」
「失業するかもしれないと思ったらエミーが言い出せないのは仕方ない」
と教えてくれていましたし、幸子が嫌がってるのは
「いやいや、幸子が嫌なんだから嫌なんだろうよ」
と私は考えるかな。
伝統的に男の婚外セック○は無罪、ましてやヤッてないなら問題無し、と考える人がいまだにいるのかとびっくりしましたが…。
男女逆で例えれば皆さんわかりやすいと思うので例えますけど、あなたが
「妻の方が自分よりはるかに稼げるので、妻の出産後自分が主夫となり家事育児を分担するようになった」
男性だとして。
仕事してなくても子ども二人の世話は大変です。
食べさせ、世話をし、健康を守っていくって重労働。
そんな風に自分が
「いいお父さんでいられるように頑張っている」
中で、妻は
「仕事の飲みだから!」
と毎日毎日夜遅くまで帰らずボーイズバーだか激安ホストクラブだか(そんなのないと思うけど)でお酒飲んでいて、実際は仕事じゃなくてお気に入りの男の子(25才!)目当てに通っており、ついにある日朝帰りしてきた…。
ってなったらよ、
「ふざけんな!!
それ仕事じゃないだろうゼッタイ、最悪だよ!!」
と嫌じゃないですか?
それとも
「お金稼げないかぎり、大黒柱である妻に物申すことはゆるされぬ」
「女性用○俗に行ってるわけじゃないし、いいじゃん」
と考えて何もしないの?
おかしいでしょう。
夫さんが嫌なら嫌だって話し合っていいはず。
結婚は金稼ぐ方が稼がない方を隷属させる契約ではないはず…ってこれ以上はやめておくけど、そういうことよ
話を戻して幸子さん。
朝帰りの時点で江美さんに
「ありえないよね!?
辛い」
と話を聞いてもらっていて、江美もまた
「幸子は幸子で本当に大変なんだな」
と素直に受け入れています。
いい人なのよ二人とも…。
【忍び寄るケチ臭男、何も言わないお母さん】
もしこの話に、ケチ臭図々しい男=岩ちゃん=コメント欄での呼称はメガネ。が登場しなかったら、江美は底つきすることなくレターに依存し続け、あのラストには辿りつけなかったと思います。
タケちゃんの連れで小奇麗な中年として登場するケチ男(当ブログではこの呼び方を推奨します)。
まー最初っからせこい、うざい、安っぽい、小賢しい。
江美を熱心に口説くわりには金払いが悪く行動が伴ってないのが笑えます。
先輩=タケちゃんのボトルをいつまでも飲んでいた、一人でこない、ちえママのお店でお金を使わない、など。
「若くて可愛い未来ちゃんに比べて、私は全然ダメなんだ」
と落ち込んでいたこと・幸子とタケちゃんの間で板ばさみになっていたこと・そしてトドメとなるお母さんの突き放しが、レターの
「ソウルメイトといえる運命の男性と出会って、彼といればすべてが上手くいって幸せになります」
というありがちな依存させフレーズに彼女をすがらせ、ケチ男に救いを求めていく流れに。
鮮やかですわーよく考えていますわー。
吉原のプロお姐さんだった江美がなぜ??という展開を、これで説得力出しているんですよね。
お母さんが本音を語るのは後半で、最初はずーっと黙ってるのも大変リアルです。
【ちえママは本気で向き合ってくれた、ここから破壊と再生がはじまる】
さて、ケチ男のアプローチを弱った身ながらかわし、このお店にも慣れてきたエミー。
「帰る前に一杯飲んでいかない?」
のあの場面が私はとっても好きです。
まず、ちえママが立派すぎるのよ。
優しく軽く話す場を作って大切なことをどんどん確認し、はげましてもくれる。
素晴らしいわ…。
かっちゃん(お客さん)が漬けた梅酒をいただく、という設定も信頼が溢れていていいよね。
優しく明るく軽やかなままに、江美の
「若くて可愛い未来ちゃんがうらやましい(若さを失った自分に無価値感がある)」
を引き出し、抜群の包容力で
「菜々美ちゃんだってあたしから見たら若くて美人でうらやましい。
時間は平等だから折り合いつけてやっていくしかないよ。
あたしもこの店の女の子もお客さんもみんな一緒に年をとっていくの、それでいいじゃない。
そうやって皆生きていくんだよ」
とレターの何億倍もためになる話をしてくれるんだから!
このセリフはまんまではないので、ぜひ本編を読んでじっくり味わってくださいね。
単行本12巻ですよー。
江美もママの話を聞いてキラキラドレスよりも美容外科よりも、ましてやレターのヒーリング(…)よりも良い影響をもらったよう。
でも、ここで忘れずケチ男=岩ちゃんの話をさらっと出して
「めんどくさい恋愛になっちゃってないかな?」
と確認を取るのが海千山千のプロ・ちえママの真骨頂。
うまいっ!!
軽くだけど
「ダメよ?あくまでお客さんなんだから」
と制するのがさすがです。
春風のように優しく穏やかに、だけど本気で江美と向き合ってくれたちえママ。
未来ちゃんの
「菜々美さん、素直すぎませんか」
もそうでした。
この幸せ体験をバカ正直にレターに話したことで、レターの危険センサーが察知して(笑)
「ちえママに生霊がついている!
私なら祓えるから!」
に展開します。
胸糞悪いですが、これがないと底つきにいかないから仕方がない。
レターを妄信する江美はもちろんちえママにその通り話してしまいますが、もちろんママはこんなの簡単にあしらえます。
見事すぎてこの場面も大好き(笑)。
洗脳されてる江美はどうしてわかってくれないの!と食い下がりますが、それに対してもちえママはきちんと向き合ってくれます。
「そうやって良かれと思ったことでも、相手にとっては迷惑だったりするから、それはわかってほしいな」
優しい言葉です。
でも、レターにエネルギー取られまくってる江美にはこれが自分への攻撃に受け取れてしまう。
落ち込み叫び出すほど。
ここで入れているレターのセッション予約が、あのクライマックスのオンラインセッションなのでまたまた鮮やか~
そして、底付きの第一歩がやってくる…。
…。
と、今回はここまで。
次でやっとクライマックスでしょうか、好きだから長く語ってしまうわ~(笑)。
読んでくださってありがとうございます
続き書きました!
↓
・江美さん編『明日カノ』言いたい放題・その5。